「優太印」のオリジナルアプリ開発シリーズ⑦ 写真の顔と名前に、勝手にぼかしを入れてくれる!アプリ「モザイク先生」をプレゼント

校外へ情報を発信する際、写真に写った子どもたちの名前や顔を隠す作業に時間を奪われていませんか? 今回は、そんな煩わしさを一気に解消してくれる独自開発アプリ「モザイク先生」をご紹介します。有料パートまでお読みいただけた先生方には、そのまま使えるURLをプレゼント。
執筆/鈴木優太(宮城県公立小学校教諭)
目次
1 モザイク先生
学級通信を書き上げました。あとは写真を貼るだけ。
「この子の顔にモザイクを……この子にも……」
「あっ、胸の名札の名前が読めてしまう」
「後ろの掲示物のネームカード、これもぼかさなきゃ」
怖いのが、見落としです。 1枚の写真に10分。写真を3枚使えば30分。個人情報を隠す作業のために、文章を書いていた時間より多くの時間が溶けていきます。
学年通信や学校ブログなど、web配信が当たり前になりました。学校の様子を家庭や地域に届けるための環境は、かつてなく整っています。その一方で、子どもたちが写った写真の扱いにはこれまで以上に慎重にならざるをえない。これが学校現場のリアルです。
だからこそ、私は作りました。
「モザイク先生」
写真を選んだ瞬間に「自動で」子どもたちの顔を検出してぼかしが入ります。
現場で本当に欲しかったのは,こんな「シンプル」なツールです。

今回も記事を最後までお読みくださった方には、このアプリのURLをプレゼントします。プレゼントするのはアプリを手渡すためだけのURLで、アプリ自体は端末のブラウザの中だけで読み込み、加工を行う仕様です。写真の保存もすべて端末内だけで完結します。ですから、写真のデータが外部に流出してしまうリスクは一切ありません。
パソコンでも、タブレットでも、スマホでも、端末を選ばずすぐに使えます。
2 画像ファイルを開いた瞬間に、顔が消える
活用時にしなければならないことは、たった一つです。「写真を選ぶ」のアイコン(下画像)をタップする。ただそれだけです。
スクショした写真をCtrl+Vで貼り付けても起動します。

写真を読み込んだその瞬間から、アプリは自動で顔を探し始めます。

数秒後、見つかった顔にモザイクがかかった写真が画面に現れます。

正面を向いた顔だけではなく、横顔も見つけます。探す力の強さは「弱」「中」「強」の3段階から選べます。

「弱」で拾いきれなかった場合は「中」に変え、一番右端にある「もう一度さがす」アイコンを押します。後方にいる子どもの顔にも自動的にモザイクがかかります。
3 「名前」だけを狙い撃つ
胸の名札、教室後方の掲示作品に添えたネームカード、そして記名したノート…。写真に写り込んだ子どもたちの「名前」は、顔よりもやっかいです。小さくて見落としやすいからです。
名前探しは、タスクバーにある「T」のアイコン(文字のアイコン)の出番です。

このアイコンをタップすると、名前探しが始まります。探す強さは顔の場合と同じく、「弱」「中」「強」の3段階設定。

じつは開発の途中、私は1度失敗しました。文字らしいところを片っ端から消すようにAIに頼んだところ、画面がまっ黒につぶれてしまったのです。これでは意味がありません。
そこで、「名前らしさ」を見分けるための条件を絞り込んで再入力しました。しかし、それでも万能ではありませんでした。白い紙に短く書かれた掲示物を、名札と間違えて消してしまうこともありました。また、柄の多い服の上にある小さ過ぎる名札を拾えないこともありました。
そこで、次の機能の出番です。
4 足りないところは指でなぞる
仕上げを行うのは、「先生の指」です。自動でかかったモザイクは、あくまで下ごしらえです。以下のような機能を装備しました。
ブラシ……指でなぞったところにモザイクがかかる。
四角/丸……ドラッグで囲む。
消しゴム……タップすると、かけ過ぎたモザイクが外れる。
トリミング……写真を切り取る。

机上のネームプレート、黒板の墨に書かれた名前、ランドセルの記名等、細かいところは指でスッとなぞって消してしまえるようにしました。これがいちばん速いのです。
やり直しも自由です。Ctrl+Zで元に戻し、Ctrl+Yでやり直す。「消しすぎたかな」と思ったら何度でも戻れます。
ぼかし方は「30種類」あります。顔にはやわらかいぼかしを入れ、名札は読めないように黒ベタで潰し、掲示板のネームカードは作品と同化するように消してくれます。「モザイク」をタッチすれば、その部分だけぼかし方、濃さ、大きさを自在に変えることができます。1枚の写真の中で隠し方を使い分けることができるのです。何も選択しない場合は、全範囲をまとめて加工します。

便利なトリミング機能も入れました。トリミング比率は、1:1、4:3、3:4、16:9、9:16という選択肢に加え、自由に設定することも可能です。

学校ブログのサムネイル用に正方形にトリミングしたい、通信の横長スペース用に16:9にしたい……。このアプリなら写真アプリとのやり取りは必要なく、そのまま使える形式で書き出すことができます。動画を一時停止した場面を使いたい場合は、スクリーンショットした写真をCtrl+Vで貼り付ければ即編集できるようにもしてあります。
最後に「保存」を押せば、完成です。

保存形式はJPEGとPNGから選べます。読み込める形式は、JPEG・PNG・HEIC/HEIF・WebP・TIFF・BMP・GIF・AVIFなど。端末を選ばず、撮影した写真をそのまま放り込むことができます。
PCでも、タブレットでも、スマートフォンでも、同じURLで同じように使うことができます。
5 写真は、一切外部には流出しない
ここがいちばん重要なポイントです。
「このアプリは便利そうだけれど、子どもの写真をネットに上げるんでしょう?」
そう心配された先生。その慎重さは、間違っていません。しかしご安心ください。「モザイク先生」は、写真をどこにも送りません。
誤解されやすいので仕組みをはっきりと書いておきましょう。このアプリはGitHub Pagesという場所で公開しています。しかしそこには、「アプリ本体(HTMLとJavaScript)」を置いているだけ。すなわち、URLを開いた時には、「アプリのプログラムがユーザーの端末へダウンロードされている」のです。
そこから先の作業は、写真を読み込むのも、顔を探すのも、モザイクをかけるのも、保存するのも、すべてが先生の端末の中だけで行われます。「この記事だけでは信じられない」という先生方は、以下のステップを通して、ご自身の目で確かめてみてください。
【確かめ方】
①URLを開く(このとき、アプリ本体が端末に届きます)
②スマホを機内モードにする(またはWi-Fiを切る)
③その状態で、写真を選んでみる
顔探しも、名札探しも、モザイクかけも、保存も、全作業を最後までオフラインで完了することができます。どこか知らないサーバーに写真が送られてしまう、といったことは起こり得ないのです。
さらに嬉しいことに、このアプリは保存の際に画像を作り直し、撮影場所などのExif情報が自動的に消去される設定になっています。これまで学校ブログ等に写真を載せる際、写真データに位置情報が残っているのではないかと心配でいちいち確認していた先生、その確認作業ももう要りません。
各自治体や学校の規程をご確認の上、安心してご活用ください。
教師A「先生、通信のあの写真、どうやってモザイクをかけてるんですか?」
教師B「これを開くだけで顔は勝手に消えるよ」
教師A「えっ、名札も?」
教師B「名札も。あとは気になるところを指でなぞるだけ」
教師A「……今まで何をしていたんでしょう、私…」
これまで写真をぼかす作業に費やしていた30分は、本来なら子どもたちのノートを読む時間でした。明日の授業を練る時間でした。学級通信の言葉を推敲する時間でした。
「もう1枚使いたいけれど、時間がないからやめておこう」
「面倒だから、今日は文字だけにしよう」
リスクを回避するための作業が家庭や地域に情報を届ける機会を減らしている…。このジレンマを解決したかったのです。冒頭で書いたように、写真加工は個人情報を守るためにどうしても必要な作業です。省くことはできません。だからこそ、その作業時間は短ければ短いほどよい。
その先に生まれるのは、時間だけではありません。
「今日はいい写真が撮れたから、もう1枚載せよう」
「この場面も保護者に見てほしいな」
子どもたちの写真を掲載することをためらわなくてよくなる。それがいちばんのメリットです。
今後はこのアプリを活用して、子どもたちの生き生きとした様子を安心して発信しましょう。学校ブログで、ライブ感あふれる学びの姿を保護者に届けましょう。
「モザイク先生」は、その最初の一歩を軽やかにしてくれます。
↓↓↓ 続きの有料パートをお読みいただいた方には、この「モザイク先生」がそのまま使えるURLを共有します 。
参照:
鈴木優太『教室ギア55』(東洋館出版社)
鈴木優太『教室ギア56』(東洋館出版社)
鈴木優太『「日常アレンジ」大全』(明治図書出版)
鈴木優太『クラス全員が「聞ける」「話せる」!ペア活動図鑑100』(学陽書房)
鈴木優太編『学級づくり&授業づくりスキル レク&アイスブレイク (ロケットスタートシリーズ) 』(明治図書出版)
鈴木優太編『小学6年の学級づくり&授業づくり 12か月の仕事術(ロケットスタートシリーズ) 』(明治図書出版)
鈴木優太編『どの学年でも通用する学級づくりのワザだけ集めました。 』(明治図書出版)
鈴木優太(すずき・ゆうた)先生プロフィール
宮城県公立小学校教諭。1985年生まれ。2013年より教育サークル縁太会を主宰し、アイデアに富む教育実践と学びの場づくりに定評がある。最近著に『クラス全員が「聞ける」「話せる」!ペア活動図鑑100』(学陽書房・3月31日発売予定)があり、『教室ギア55』(東洋館出版社)、『「日常アレンジ」大全』(明治図書出版)はベストセラーを記録。みんなの教育技術では5年にわたり連載を担当、現在は『「個」も「集団」も育つ 学級経営&授業アイデア』を連載中。
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