① 提案、②質問、③助言の3機能こそが王道 意外と簡単!「王道Gemトリオ」の作り方~国語科「要旨のまとめ」サポートGemをプレゼント!

大反響の独自開発Gem紹介シリーズ、最新作は国語科の「要旨のまとめ」の学習をサポートしてくれるGemです。そのGemを作る過程で、①提案型、②質問型、③助言型という王道3機能Gem作りのプロンプトをどう入力していくかをレクチャーします。最後の有料パートまでお読みいただけた読者には。今回も嬉しいプレゼントが待っていますよ。
執筆/鈴木優太(宮城県公立小学校教諭)
目次
はじめに
要旨をまとめる。
高学年の国語科で、何度も繰り返し登場する学習です。
要旨とは「筆者が文章で取り上げている内容の中心となる事がらや、それについての筆者の考えの中心となる事がら。」と、教科書では説明されています。5年生国語「言葉の意味が分かること」(光村図書)では、6ページに渡る説明文を、150字の要旨にまとめる学習活動を行います。子どもたちにとっては「難しい」と感じることが多い学習ではないでしょうか。この学習をサポートするGemの「作り方」を通して、王道機能3パターンを備えたGemの作り方を解説します。
Gemの王道機能3パターン
① 提案
② 質問
③ 助言
最後までお読みいただいた方には、王道機能3パターンが三位一体となった「要旨まとめサポートGem」と、その作成用プロンプトを共有します。他学年や他単元の学習でも、ぜひご活用ください。
うれしいことに、これまで他の過去記事で作り方を紹介してきたGemが、そのまま設計図になります。一つずつ結び付けながら見ていきます。作る順番は、①提案→②質問→③助言です。
Gemづくりのコツは、「みんなの教育技術」で提案し続けている「メタプロンプト」の考え方です。
「~のGemを作りたいです。プロンプトを生成してください。」
このように入力すれば、生成AI自身がプロンプトを書いてくれます。何度でも修正できるので、失敗を恐れずまずはやってみましょう。

1 ①「提案型Gem」の作り方
提案型のGemは,子どもたちが「例文を教えて」と入力したら、お手本になる文例を教えてくれるGemです。
2年生国語科の単元「見たこと、かんじたこと」の実践で使い、過去記事で紹介した「おいしいおと名人Gem」も、給食のメニューから「なさそうでありそうな美味しい音」を提案し、詩の創作に結び付くアイデアを出してくれる、提案型のGemでした。
ここで大切にしたいのは、まずは教師自身が「教材研究の壁打ち相手」として生成AIを使ってみることです。AIと対話しながら、「150字の要旨とは、こういう文章だ」というゴールイメージを、先生がはっきりと持つ。これが何より大切なのです。
作り方は、次のような前提を入力することから始めます。
「今井むつみ『言葉の意味が分かること』の要旨を、150字で子供の力でまとめるGemを作りたいです。」
そして教科書の写真をアップロードします。
要旨とは? とまとめられたページを一緒に添付したり、その説明を合わせて入力したりしておくと、小学生向けの内容としての精度が上がります。
続いて「150字の要旨の例文を3つ作成して」と入力し、ゴールイメージを出力してみましょう。

教師が教材研究したゴールイメージや指導書の例文があれば、それを入力するのも良いでしょう。これがモデル文になります。
まずは授業者と生成AIの間で、ゴールイメージを共有することが大切です。
これを、子どもが使えるGemとしてカスタマイズします。Gemに役割を与えるのです。
「例文を教えて」などの入力があった場合は、児童が参考にしやすいように、少しずつアプローチを変えた150字程度の要旨の文例を3つ提案します。プロンプトを生成してください。マークダウン形式で出力します。
マークダウン形式でプロンプトを作成すると、右上の「コードをコピー」したものを、そのままGemのカスタム指示欄に貼り付けるだけでOKです。これで提案型のGemは完成です。
上に示したのはあくまでも例文であり、忠実に従わなければならないものではなく、いろいろなパターンがあって良いということを生成AIに念押ししても良いでしょう。
しかし、生成AIの進化は日進月歩で止まりません!
Geminiの方から、先回りして次のような提案がなされることがあります。
生成AIを使うことで「安易に答えを教えることになってしまう。」ということを危惧されている先生方もいらっしゃるでしょう。そうした危うさを見通して、最近は生成AI側から上のような提案までしてくれます。
子どもが使う場合には、このGemは最終手段にするのが良いでしょう。しかし、提案型のGem作りを通して、授業者と生成AIの間でゴールイメージを共有することがまずは先決です。
過去記事「読む必要感を生む「AI生成画像まちがいさがし」でも、モデル画像を生成してからフェイク画像を生成し、それを子どもたちに提示することによって深い読解を促しました。
さぁ、続いて、絶対に答えを言わないGem作りへと進みましょう。
2 ②「質問型Gem」の作り方
質問型のGemは、絶対に答えを言わないGemです。子どもたちの思考を促すために、問いを問いで返してくれます。
私は、5年生国語の最初の物語文「銀色の裏地」(光村図書)の学習の際、物語の登場人物が質問を返してくるGemを使いました。給食のシーンに一瞬出てくるモブキャラの土田さんにまでなり切って、本文の言葉から「君ならどう思うか」と尋ね返してくれる。絶対に答えを教えないよう、あらかじめプロンプトで設定してあります。
実はこのGemは友人の大内秀平先生が作成したものです。Gemのいいところは、一人が作ればみんなで共有できることなのです。同じ学年を組む先生方と共有でき、子どもたちに配付することもできます。「足並みをそろえて」と言われる学年経営ともとても相性がいい。学校が違う先生からURLを共有してもらって使うこともできます。
実際このGemは、当時シンガポール日本人学校に滞在中だった大内先生からURLを送ってもらったものです。時間も場所も人も超えて全世界で共有できる――これがGemの大きな旨味です。

要旨まとめの学習でも、子どもたちが「ヒントを教えて」と入力した際には、答えではなく、教科書の叙述に立ち返るような質問で返すように設定していきます。役割を、次のように指示します。
「ヒントを教えて」などの入力があった場合は、要旨とは何かを解説し、教科書のどこに目を付けると良いかや、自分で要旨を見つけることを促すような質問で返してください。その前に入力された文章と紐づけた内容であり、教科書の叙述に目を向けることができるような質問です。絶対に答え(例文)は言わないでください。
答えをすぐに与えないからこそ、子どもたちは教科書のページを何度もめくります。「初めの1段落に書いてあったぞ」「最後の段落が手がかりかも」などと、自分の力で叙述に立ち返っていくのです。
3 ③「助言型Gem」の作り方
助言型のGemは、子どもがアウトプットしたことに対して全力で肯定してくれるGemです。
テキストに対するフィードバックに限りません。過去記事で紹介した「自己紹介応援団長」では、自己紹介の動画をアップロードして、フィードバックをもらいました。

するとGemは、表情や身振りまで読み取って全力で肯定し、前向きなアドバイスをくれました。
要旨まとめの学習においても、子どもが自分なりにまとめた要旨を音声入力すると、まずは「最後まで書けたこと」を全力で肯定します。
ここで活躍するのが音声入力です。ただし、1つ注意点があります。Geminiの送信欄にあるマイクボタンは、一定時間沈黙してしまうと「話し終わった」と勝手に判定され、送信されてしまうことがあるのです。150字を考えながら入力している途中で送られてしまっては台無しです。
そこで、途中で止まっても勝手に送信されないもう一方のマイクボタンを使います。こうした端末活用のスキルも、子どもたちと共有しながら進めていきます。
助言型Gemへの役割の指示の仕方は、よろしければ続きの有料パートでお読みください。
また、Gemの王道機能3パターン、①提案、②質問、③助言を一つに合体した「三位一体要旨まとめサポートGem」のURLも共有します。併せてそれを自分で作るための「プロンプト」もプレゼントします。そのプロンプトをコピーしてマイナーチェンジすることで、他の単元用に作り変えることも可能です。
↓↓↓ ここから先の記事は有料となります。「三位一体Gem」を活用した実践を解説し、そのまま使えるURLをプレゼントします。
<参照文献>
鈴木優太『教室ギア55』(東洋館出版社)
鈴木優太『教室ギア56』(東洋館出版社)
鈴木優太『「日常アレンジ」大全』(明治図書出版)
鈴木優太『クラス全員が「聞ける」「話せる」!ペア活動図鑑100』(学陽書房)
鈴木優太編『学級づくり&授業づくりスキル レク&アイスブレイク (ロケットスタートシリーズ) 』(明治図書出版)
鈴木優太編『小学6年の学級づくり&授業づくり 12か月の仕事術(ロケットスタートシリーズ) 』(明治図書出版)
鈴木優太編『どの学年でも通用する学級づくりのワザだけ集めました。 』(明治図書出版)
鈴木優太(すずき・ゆうた)先生プロフィール
宮城県公立小学校教諭。1985年生まれ。2013年より教育サークル縁太会を主宰し、アイデアに富む教育実践と学びの場づくりに定評がある。最近著に『クラス全員が「聞ける」「話せる」!ペア活動図鑑100』(学陽書房・3月31日発売予定)があり、『教室ギア55』(東洋館出版社)、『「日常アレンジ」大全』(明治図書出版)はベストセラーを記録。みんなの教育技術では5年にわたり連載を担当、現在は『「個」も「集団」も育つ 学級経営&授業アイデア』を連載中。
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