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学習指導要領の改訂や情報化の更なる推進は恐れるには足らない【次期学習指導要領「改訂への道」#49】

連載
中教審レポートと関係者インタビューで綴る 次期学習指導要領「改訂への道」
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東京学芸大学副学長

堀田龍也
小学校3〜6年で情報の領域を総合的な学習の時間の一部としてつくる【次期学習指導要領「改訂への道」#48】 バナー

前々回から、中央教育審議会の総則・評価特別部会の委員であり、情報・技術ワーキンググループ(以下、WG)の主査なども務め、学習指導要領の改訂議論に携わっている東京学芸大学の堀田龍也副学長に、情報に関わる内容についてお話を伺っています。

最終回となる今回は、生成AIの活用や次期学習指導要領に向けた先生方の心構えを中心にお話を伺いました。

大事なのは、生成AIを子供にどのように向き合わせるか

情報の領域(仮称)や情報・技術科(仮称)、情報科を考えていく上では、生成AIも避けて通れない話ですが、模索中というのが正直なお答えです。それは「やる、やらない」という問題ではなく、技術の進展が急速で、授業改善の進展よりも速いかもしれないため、そういうものをどう取り扱えばよいかということが全国で模索されているということです。ここまで技術の進展が急速なものを、教育ではこれまで取り扱ったことはなかったのですから。

この議論で懸念されると同時に、誰しも納得できることは、生成AIの導入によって私たちがものを考えなくなったり、考える力がなくなったりすることは避けなければならないということでしょう。ただし、細かいことまですべて自分の力だけで考えることはしなくてもよくなるかもしれませんし、むしろ、判断を適切にできる力が大事かもしれません。

そう考えてみると、学校教育では子供たちにしっかり考えさせたいわけで、そのような場面で、生成AIを安易に導入することはよくないかもしれません。一方、細かなことは生成AIに対応させて、「その結果、私はこういう考えに至った」とか、「生成AIはいくつかの案を出してきたけれど、私はこのほうがよいと判断した。なぜなら…」と語らせるようなことは、むしろ行ったほうがよいかもしれません。

つまり大事なのは、子供にどのように向き合わせるかであり、それは学習課題の設定の問題と言えます。「生成AIを活用してこのようなことを行い、あなたの考えをこのような形で整理しなさい」と問うのか、ただ「この問題を解きなさい」と問うのかの違いです。

これについて熱心に取り組んでいるパイロット校などで、うまく活用できている学校では、先生が事前に「自分の力でこれができるようになることは、このような意味で大事だ」ということを丁寧に語っています。ただし、子供たちの学習状況は一人ひとり異なるため、全員に対応し切れない場合があるので、そのときは「生成AIに手伝ってもらってください。そして、その状況を時々先生に確認させてください」というようにして学習を進めています。そのため、必要に応じて生成AIの助けも借りて学び、その結果、本当に理解し納得したか、1人でもできるようになっているかどうかのチェックを、子供自身が行っているのです。

つまりこうした問題自体が評価問題と言えます。その問題が解けたかどうかを評価していた時代とは異なり、それを解くために自分はどのようなプロセスで取り組み、その結果、自分は何ができるようになったかを自己評価し、開示できるような、プロセスを含めた評価ができるようにしていることが重要なのです。その意味では、生成AIをどう活用すればよいかということは奥が深いもので、「先生自身は子供にとって学ぶとはどういうことだと捉え、それをどれくらい子供に語っていますか?」ということに関係しているのです。

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