カスタマーハラスメント【わかる!教育ニュース #97】

先生だったら知っておきたい、様々な教育ニュースについて解説します。連載第97回のテーマは「カスタマーハラスメント」です。
目次
保護者などの過剰な苦情、不当な要求への対応指針
学校に寄せられる保護者や地域住民の声は、指導の改善や気付きにつながる大切なもの。けれど、何度説明をしても繰り返される苦情や要求もあります。どこまで受け止めるべきか、悩んだことがある教員は少なくないでしょう。
文部科学省がこのほど、保護者などの過剰な苦情、不当な要求への対応指針をまとめました(参照データ)。ただ「ハラスメント対策」と称して、保護者を遠ざける壁にするためではありません。保護者や地域住民を「教育上の重要なパートナー」と位置付け、日頃からの信頼関係づくりを前提にしつつ、社会通念上、許される範囲を超えた言動には毅然と臨む姿勢を示した点が、指針の核です。
とはいえ、どういうことが許容範囲から外れた言動か、線引きの難しさが問題。指針では、クラス替えや担任の変更、退職の要求、成績低下を理由にした賠償請求といった不当な主張、暴行や脅迫、中傷、土下座や同じ質問を執拗に繰り返した末の文書回答の強要、長時間の居座りなどを例に挙げました。
その上で、学校設置者に対して、教職員を守る方針を明確に打ち出すとともに、相談窓口を設けるなど、必要な体制を整備するよう促しました。教職員1人で対応させない、相手に通告してやり取りを録音する、要求を繰り返す場合は退室を要請するなど具体的な対処を定め、学校や教職員に周知することを求めています。
ハラスメントが起きたときの対応手順も示しました。まず、申し出があれば速やかに調べ、事実と確認したら、被害教員を守る体制を整えます。相手との面談に複数人で臨むほか、専門の相談員や弁護士と連携して支援します。さらに、事案の概要や対応の経緯を記録して各校と共有し、再発防止に生かすことも提案しています。
