デジタル教科書【わかる!教育ニュース #89】

先生だったら知っておきたい、様々な教育ニュースについて解説します。連載第89回のテーマは「デジタル教科書」です。
目次
デジタル教科書を「正式な教科書」として扱う改正法案が閣議決定
授業で子供たちが1人1台の学習端末を使う姿は、日常の光景になりました。とはいえ、これまでは「教科書は紙」が前提。その考え方が転換点を迎えています。
政府は4月7日、デジタル教科書を紙と同じく、「正式な教科書」として扱う改正法案を閣議決定しました(参照データ)。国会で審議し、2027年4月の施行を目指しています。
法案の柱は、紙に限った教科書を「デジタル」「紙とデジタルの併用」でも認めること。教科書検定や採択、義務教育での無償配付の対象にもします。
ここまで10年かかりました。2016年、文部科学省の専門家会議が、文字拡大や音声読み上げ機能が、障害のある子の学習に効果的だとして、デジタル教科書の活用を提言。2019年に使用できるようになりましたが、あくまで「代替教材」の位置付けでした。
流れが変わったのは2021年です。文科省の有識者会議が、2024年度からデジタル教科書を本格導入するよう促し、同省も「使用は各教科の授業時数の2分の1未満」という制限を撤廃。2024年度、小5以上の英語で提供を始めました。そして昨年9月、中央教育審議会の作業部会が、デジタル教科書を正式な教科書にする、紙とデジタルの「ハイブリッド形態」も認めるなどの審議まとめを出し、今回の改正法案に反映されました。
デジタルの利点は、読み書きが困難な子や日本語指導が必要な子などの多様なニーズに応えやすいことです。また、正式な教科書として無償提供されれば、自治体や家庭の負担軽減にもなります。
