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総則・評価特別部会における、これまでの審議概要【次期学習指導要領「改訂への道」#42】

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中教審レポートと関係者インタビューで綴る 次期学習指導要領「改訂への道」
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中央教育審議会教育課程部会の総則・評価特別部会における審議では、2025年度末にかけての議論の中で、次期学習指導要領の各教科等の形式や目標、内容、さらにそれを使った指導のあり方や評価のあり方の概要が見えてきつつあります。そこで今回は、2月から3月にかけての同部会で示された事務局資料を基に、現在の改訂議論の概要を紹介していきたいと思います。

目標や見方・考え方、高次の資質・能力等は、表組で整理

まず、2月中旬に行われた同部会の審議では、各教科等のワーキンググループ(以下、W G)で議論されてきた、教科の目標や見方・考え方、高次の資質・能力等の素案が示されました。

目標や見方・考え方、高次の資質・能力等は、構造がイメージしやすいよう表組で整理をされており、国語や外国語といった方法知優先の教科では、「思考力・判断力・表現力等」と「知識及び技能」が、上下に並行する形で整理されています(資料1参照)。

資料1

国語 教科の目標、見方・考え方(素案)
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。
資質・能力全体構造(素案)
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。
高次の資質・能力
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。

それに対し、算数・数学や理科、社会といった内容知優先の教科では、左右に並列して整理されています(資料2参照)。

資料2

算数・数学 教科の目標、見方・考え方(素案)
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。
算数・数学 資質・能力の全体構造(素案)
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。
算数・数学 高次の資質・能力
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。

なお、ここで示された案はまだ素案ではあり、その後の各教科等のW Gの議論を見ると、文言が細部まで再検討されていますので、最終的な決定事項ではありません。とは言え、各教科の基本的な改訂の方向性を理解する上では非常に参考になるのではないでしょうか。特に、各教科に固有の原理や学び方、問題解決の方法論である「見方・考え方」(資料3参照)は、「必然性のある課題を設計する留意点として捉えられ、その意味で質の高い学びの過程を生み出す手段(京都大学准教授・石井英真委員資料より抜粋)」とも言われており、今から目を通し、理解を進めておくことが、今後の単元づくりを考えていく上で、大きな力になるのではないでしょうか。

資料3

見方・考え方一覧(素案)
総則・評価特別部会における事務局資料より抜粋。

なお、このときの審議では、以前この企画でも紹介した「教育課程柔軟化サキドリ研究校」の指定状況も説明されており、2月中の時点で、全国で332校の小中学校、義務教育学校が指定を受けていることが示されました。すでに、改訂の先をにらみながら独自の教育課程を編成しようとしている学校が、全都道府県にあるわけで、近隣の実践校を探して視察してみると、よい参考事例となるのではないでしょうか。

次期学習指導要領は現場の負担軽減を図りつつ、教育の質の向上に資する

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