小4国語科「クラスで話し合って決めよう」 全時間の板書&指導アイデア
文部科学省教科調査官の監修のもと、令和6年度からの新教材、小4国語科「クラスで話し合って決めよう」(東京書籍)の板書例、発問例、想定される児童の発言、1人1台端末活用のポイント等を示した全時間の授業実践例を紹介します。

監修/文部科学省教科調査官・大塚健太郎
編集委員/東京都西東京市立けやき小学校校長・前田 元
執筆/東京都西東京市立田無小学校・石井康介
目次
1. 単元で身に付けたい資質・能力
本単元では、司会、提案者、書記、記録係など、様々な役割に分かれて話合いをします。役割を意識しながら、クラスみんなで話し合うことができるようにします。
3年生では、4児童程度の少人数グループで、司会や参加者としての役割を考えながら話合いに参加することを学習してきました。
今回は、クラス全体での話合いに参加することを学習します。クラス全体での話合いとなると、少人数のときと比べると、意見をまとめることが難しくなります。そこで、新しく学習する役割である「提案者」「書記」「記録係」などが必要となってきます。
児童が、これらの役割について必要感をもてるようにすることで、それぞれの役割についての理解を深められるようにしましょう。
また、どの役割においても、話合いの目的や必要性、目指す到達点を自覚しながら進めることが大切です。そのために重要になるのが「相手意識」です。相手を見て話したり聞いたりすることはもちろん、互いの意見の共通点や相違点などに着目できるようにしましょう。
2. 単元の評価規準

3. 言語活動とその特徴
「運動会のスローガンを決めよう」「ハロウィンパーティーでのレクの内容を決めよう」など、学級の実態に応じて議題を設定し、クラスのみんなで話し合う活動をします。
児童が興味をもち、話し合う必要性があると思える内容を議題とすることで、学習がより主体的なものになります。
また、話合いの結果、意見を一つにまとめるということが、今回の学習のポイントです。どのような結果になりそうか、教師があらかじめよく考え、議題を吟味したり、話し合うポイントを整理したりする必要があります。
「スローガンを決めよう」のような議題は、最終的にそれぞれの意見のよいところを組み合わせて、一つにまとめることができます。
「レクの内容を決めよう」のような議題は、「仲良くなるために」「20分でできる」など決めるためのポイントがあれば、一つに絞りやすく、結論を明確に出すことができます。
以上の内容を踏まえ、今回の指導のアイデアでは、「たてわり班遊びの内容を考えよう」というテーマを取り上げました。
4. 指導のアイデア
〇 課題を明確にし、学習に必要性をもてるようにする
授業の初めに、今までの学級会での話合いなどを振り返ります。意見が出すぎて一つに決められなかったり、結局多数決で決めてしまい、たくさんの不満がでたり、4年生なら様々な失敗を経験していることでしょう。
次に、今までに国語で学習してきたことを振り返ります。3年生「グループの合い言葉をきめよう」では、司会の進行に沿ってグループで話し合うことを学習しました。
この二つを振り返ることで、児童たちの中に「クラス全体で話し合うことを学んでいないから、いつも失敗してしまうのかも」という意識が生まれます。
「上手に話し合えるようになるために、4年生ではクラス全体での話合いの仕方を学びたい」というような、課題を解決するために学習したいという言葉を児童から引き出せるようにします。
〇 クラスの半分の人数で話し合い、みんなが役割を経験できるようにする。
クラスを二つに分けて、15人程度のグループをつくります。クラス全員での話合いをする前に、このグループで話合いの練習ができるようにします。
役割は、司会(2児童)、提案者(4児童程度)、書記(2児童)、記録係(2児童)とし、提案者、書記、記録係は、話合いの参加者も兼ねるようにします。
この方法であれば、たくさんの児童が役割を体験できるようになり、それぞれの役割についての理解を深めることができます。しかし、2~3グループの話合いが同時に行われることになるので、話し合う場所を確保しなければならないことと、教師がすべての話合いを見ることができない問題があります。
場所の確保については、図書室や理科室などの特別教室を使ったり、体育などで空いている隣のクラスを使ったりするなどの工夫をすることができます。
教師がすべてを見られないことについては、タブレット端末を利用する方法があります。カメラ機能を使い、各グループの話合いの様子を録画しておくとよいでしょう。
〇 タブレット端末を使って、話合いの様子を録画する。
1人1台端末を利用して、それぞれが、話合いをしている時の自分の様子を録画します。この動画はいつでも見返せるように、保存しておきます。
本単元では、「クラスの半分の人数での話合い」と「クラス全体での話合い」の2回の話合いを行います。
1回目の話合いを2回目に活かすためには、自分の課題を見つけ、改善することが大切です。話した言葉はその場で消えていってしまうので、時間が経つと振り返ることが難しくなります。しかし、録画をしていつでも見返せる状態にしておくことで、充実した振り返りをすることができます。
また、1回目と2回目をともに録画しておき、比較することで、自分の成長をより感じることもできます。
5. 単元の展開(6時間扱い)
単元名: クラスで話し合って決めよう
【主な学習活動】
第1時
① これまでの経験や既習事項を振り返る。
② 明らかになった課題を解決するために、学習の計画を立てる。
第2時
① 話合いの進め方や役割を確認する。
② 議題に対する提案を考える。
第3時
①1回目の話合い(クラスの半分の人数での話合い)をする。
② 話合いを振り返る。
第4時・5時
①1回目の話合いを振り返り、改善点を明らかにする。
②2回目の話合い(クラス全体での話合い)に向けて、役割分担をする。
③2回目の話合いをする。
第6時
① 話合いを振り返る。
② 話合いにおいて大切だと思うことをまとめる。
③ 自分ができるようになったことを確認する。
全時間の板書例・端末活用例と指導アイデア
イラスト/横井智美
令和6年度からの国語科新教材を使った授業アイデア、続々公開中です!


