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街にあふれる空気と吸盤|都市編⑦【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種】

連載
地域と生活の科学~見つけよう!身の回りの探究学習の種~

四天王寺大学教育学部准教授

仲野 純章
地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種 バナー
イラスト/坂齊諒一

私たちは毎日、当たり前のように空気を吸って生活しています。しかし、空気は目に見えないため、その存在や働きを普段意識することはあまりありません。けれども、空気は私たちの生活と深く関わっており、身の回りのさまざまな現象の中で重要な役割を果たしています。今回は、街の中にも見られる小さな道具「吸盤」に着目します。意外にも、空気と大いに関連があるのです。

執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章

空気とは

一つ一つの空気の粒はとても軽いものですが、この空気は地球の上空に向かって何kmにもわたって積み重なっています(図1)。地球の重力によって空気は地表付近に引き寄せられているため、地表付近ほど空気の密度が大きくなっています。そのため、私たちの体には空気の重さによる力が常にかかっています。よく「手のひらの上には、上空まで続く空気の柱が乗っている」と説明されますが、その空気の柱の質量は100kgほどになるともいわれています。

図1/写真AC

それでも私たちの体が押しつぶされないのは、体の外側だけでなく、体の内側にも空気や体液による圧力があり、外から押す力とつり合っているからです。こうして地表付近に集まった空気は、私たちの体を押す力を及ぼしています。この空気による圧力を「気圧」といいます。

空気の力

空気をつくっている気体分子は、空気中を絶えず動き回っています。常温の空気の場合、1立方センチメートルの中に、およそ1000兆のさらに20000倍以上もの数の気体分子が存在しています。そして、これらの気体分子は、互いにぶつかったり、壁や床などに衝突したりしています。

気体分子が壁にぶつかると、その瞬間、壁には小さな力が加わります。1つ1つの衝突による力は非常に小さいものですが、空気中には非常に多くの分子が存在し、しかもそれらが絶えず衝突を繰り返しています。そのため、全体としては無視できない大きな力になります。これが空気の圧力、つまり気圧の正体です。

私たちの体や建物、地面なども、こうした気体分子によって四方から絶えず押されています。普段は意識することはありませんが、空気はこのような形でさまざまな力を及ぼしているのです。

いろいろなものにくっつく吸盤の正体

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