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ひんやり冷たいかき氷から考える、透明なもの・不透明なもの|都市編⑥【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種】

連載
地域と生活の科学~見つけよう!身の回りの探究学習の種~

四天王寺大学教育学部准教授

仲野 純章
地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種 バナー
イラスト/坂齊諒一

暑い夏。この時期になりますと、街のあちこちでかき氷を見かけます(図1)。かき氷の材料はご存じのように「氷」です。氷といえば、透明なイメージではないでしょうか。一方で、白くふわふわしたかき氷は不透明な氷です。そもそも氷もかき氷も、同じ「水」からできているのに、見た目がこんなに違うのは不思議ですよね。こうした身近なところにも、理科と深くつながる秘密が隠れています。

図1

執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章

無色と透明

はじめに、「無色」と「透明」という言葉について少し整理しておきましょう。私たちは日常生活の中で、この2つを同じような意味で使ってしまうことがありますが、科学の世界では異なる性質として区別されます。

無色とは、光の吸収に関する性質です。物質が特定の波長の光をほとんど吸収せず、色として認識される特徴を持たない状態を指します。真水がその代表的な例です。

一方、透明とは、光をよく透過させ、内部で大きく散らばることなく通す性質を指します。透明な物体は、光が比較的まっすぐ進むため、向こう側の様子をはっきり見ることができます。色がついていても向こう側が透けて見えるサングラスなどがその例として挙げられます。

つまり、無色は「色そのものがない状態」、透明は「向こう側が透けて見える状態」を表しています。

透明な氷と不透明なかき氷

氷は水を冷やして固めたものです。氷の内部はほぼ均一で、光を散乱させる空気やひび割れが少ないと、光はほとんど散乱することなく通り抜けるため透明に見えます。特に、空気や不純物が内部に閉じ込められにくいように凍らせた(たとえば、一方向からゆっくり凍らせた)氷は、より透明になります(図2)。

氷
図2

一方、かき氷はこの氷のかたまりを削って作ります。削られた氷は、細かな粒の集まりになります。こうした小さな粒の表面に光が当たると、光は一方向に進むのではなく、粒の表面や内部で光が何度も屈折・反射を繰り返し、さまざまな方向へ散乱します。

●塊の氷:光が比較的まっすぐ通る → 向こう側が透けて見える(透明)
●かき氷:光がさまざまな方向へ散乱する → 向こう側が透けて見えない(不透明)

かき氷が白く見える、つまり向こう側が透けて見えない不透明なものに見えるのは、細かな氷の粒の表面や内部で光が何度も屈折・反射を繰り返し、さまざまな方向へ散乱するためなのです(図3)。

図3

透明なもの

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