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いろいろなばね|都市編⑧【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種】

連載
地域と生活の科学~見つけよう!身の回りの探究学習の種~

四天王寺大学教育学部准教授

仲野 純章
地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種 バナー
イラスト/坂齊諒一

理科の授業で「ばね」といえば、多くの場合、つる巻きばねが登場します。おもりをつるし、その伸びを測り、「力と伸びは比例する」と学びます。いわゆるフックの法則です。しかし、地域や生活の中に目を向けてみると、私たちの身の回りにあるばねは、必ずしもあの“つる巻きばね”型ばかりではありません。今回は、地域や生活の中にあるいろいろなばねを見つめ直してみたいと思います。

執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章

ばねの基本:伸びる(縮む)・戻るという性質

まず、ばねを考えるうえで大切なのは、「ひずみ」と「弾性」という考え方です。物体は、力が加わると形や大きさが変わります。この変形の程度を表す量を「ひずみ」といいます。そして、力を取り去ったときにもとの形に戻る性質を「弾性」、戻らずに変形が残る性質を「塑性」と言います。

金属線を引っ張ると、ある範囲までは、加えた力に比例して伸びます(これこそが、そもそものフックの法則ともいえます)。ただし、これはある限界(これを「比例限度」といいます)までの話です。さらに力を加えていくと比例関係が崩れ、その後、ある範囲を超えると、力を取り去っても元に戻らない塑性変形が生じます。

ばねは、こうした金属の弾性をうまく利用し、変形を大きく取り出せるように形状を工夫したものです。つる巻きばねは、その代表例です。

「線形」と「非線形」という見方

理科の授業では、ばねにかかる力と伸びが比例する、つまりグラフが直線になる場合を扱います。これを「線形」の関係といいます。

しかし、ばねの力と変形の関係は、いつでも比例するとは限りません。力を加えるにつれて、伸び方がだんだん変わっていく「非線形」のばねも多く存在します。非線形ばねには、力を加えるにつれて徐々に硬くなったり、逆に柔らかくなったりするものがあります。また、変形の途中で性質が段階的に変わるものもあります。

非線形ばねの代表例が「不等ピッチばね」です。不等ピッチばねは、一つのコイルの中に、巻き間隔(ピッチ)が狭い部分と広い部分が共存しているばねです。圧縮すると、まず間隔の狭い部分が先に変形します。その部分がほぼ縮みきると、次に間隔の広い部分が変形を始めます。つまり、初めは変形しやすく、その後は変形しにくくなる、という段階的な特性をもっています。自動車のサスペンションなど、安全性や乗り心地に関わる場面で活用されています。

このように、「ばね=比例する」という理解だけでは、ばねの力と変形の関係を十分に説明できないことがわかります。

地域や生活の中のばね

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