主体的に周辺へ目を向ける―光―|総論④【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種】

朝、教室のカーテンを開けたときに差し込む光。廊下にできる窓枠の影。雨上がりの水たまりに映る空。私たちは日々、光に包まれた世界の中で生活しています。しかし、その「光」そのものに、どれだけ意識を向けているでしょうか。考えてみれば、私たちの身の回りにはさまざまな「波」があります。波といえば水面を揺らす波が思い起こされますが、光もまた波の一種です。今回は、こうした「光」というものに着目します。
執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章
目次
光も「波」としてふるまう
光は電磁波と呼ばれる波の一種で、空気中や真空中を伝わります。波である以上、ほかの波と同様に、反射や屈折、回折といった現象を示します。
まず反射です。光が物体の表面に当たると、跳ね返ることがあります。このとき、有名な「入射角=反射角」という関係が成り立ちます。たとえば、空気中を進んできた光が鏡の面に当たって跳ね返るとき、入ってくる角度と出ていく角度(ともに、鏡面の法線に対する角度)は等しくなります。
次に屈折です。光が空気中から水中へ斜めに進むように、異なる物質の境界を斜めに通るとき、進む向きが変わることがあります。これは、物質によって光の進む速さが異なるために起こる現象です。この関係も、屈折の法則としてよく知られていますが、「物質が変わると、光の進み方も変わる」という点を押さえておきたいところです。
さらに、光は回折、すなわち「回り込み」のような現象も示します。細いすき間を通った光が広がる現象などは、その例です。光を波として捉えることで、こうした現象が一つの見方で統一的に理解できるようになります。
可視光線
人の目に見える光は「可視光線」と呼ばれます。その波長は、およそ3.8×10-7m(紫)から7.7×10-7m(赤)までの範囲にあります。
太陽の光は白っぽく見えますが、実際にはさまざまな波長の光が混ざり合ったものです。可視光線だけでなく、それより波長の短い紫外線や、長い赤外線も含まれています。
いずれにしても、私たちが「見ている世界」は、電磁波全体から見ればごく一部にすぎません。
