「ヤングケアラー」として頑張る小6生【わかる!教育ニュース#4】

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タイトル 「ヤングケアラー」として頑張る小6生【わかる!教育ニュース#4】

先生だったら知っておきたい、さまざまな教育ニュースについて解説します。連載第4回目のテーマは「ヤングケアラー」です。

全国の小6、およそ15人に1人が「ヤングケアラー」

「助けてほしい。小さなことでもよりそってほしい。にげ道をつくってほしい」。そう訴えた小6がいます。詳しい事情は分かりません。分かっているのは、大人の代わりに家族の世話や介護などをする「ヤングケアラー」だということです。

厚生労働省が民間に委託した調査で、全国の小6、9759人の回答をまとめた結果、ヤングケアラーが6.5%いることが分かりました(参照データ)。およそ15人に1人です。

ケアの対象は、きょうだい(71.0%)が最も多く、次いで母(19.8%)、父(13.2%)です。具体的にしていることでは、見守り(40.4%)、食事の準備や掃除、洗濯などの家事(35.2%)、きょうだいの世話など(28.5%)が上位です。

頻度は52.9%が「ほぼ毎日」。平日1日あたりに費やす時間は3時間以上が少なくとも29.9%に上り、うち7時間以上は7.1%を占めました。

当然、できないことがあります。多く挙がったのは「自分の時間がとれない」15.1%、「友だちとの遊び」10.1%、「勉強」7.8%。一方で、「特にない」が63.9%に上り、大変かどうかを尋ねても57.4%が「特に感じない」と答えました。「お手伝い」と思い、自分の境遇を自覚していないのかもしれません。

ヤングケアラーの子はそうでない子と比べ、欠席や遅刻、早退をする率が高いことも分かりました。ケアが長時間になるほど、その傾向は顕著です。

先生に「しんけんに話をきいてもらいたい」

「ヤングケアラー」の法令上の定義はありません。ケアが必要な家族がいて、大人がする家事や家族の世話、介護などを日常的に担う18歳未満をそう呼びます。年齢に見合わない重い責任と負担を背負い、育ちや教育に影響を及ぼすことから、海外では研究や対策が進んでいました。

日本では2021年3月、厚労、文部科学両省で、連携プロジェクトチームを設置。適切な支援につなげる方策を議論し、2022~24年度を認知度アップの集中期間にしました。両省のサイトでは、ヤングケアラーの解説や相談窓口の紹介を掲載。支援機関とのパイプ役になるコーディネーターの配置や、当事者が悩みを共有するオンラインサロンの運営も予定しています。

調査の分析には「日々接する教員が気づくことが、支援につながる第一歩」とあり、スクールソーシャルワーカーや行政の専門部署など、家庭にアプローチできる専門職と協力し、適切な支援を届けるよう説いています。

「勉強ができなくても、家のじじょうでできないから、やってこなかったというあつかいをしないで」「休める場所、休める時間が必要」。調査の自由記述欄には、勉強時間がとれない焦りや心身の疲れが綴られています。そして、してもらいたいことの一つに、「しんけんに話をきいてもらいたい」とも。家庭の事情に踏み込めないとためらう人は、まず、ここから始めてはどうでしょうか。

参照データ
▽ヤングケアラーの実態に関する調査研究(日本総合研究所)
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=102439

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執筆/東京新聞記者・中澤佳子

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