小3国語科「サーカスのライオン」全時間の板書&指導アイデア
文部科学省教科調査官の監修のもと、小3国語科「サーカスのライオン」(東京書籍)の全時間の板書例、発問、想定される児童の発言、1人1台端末活用のポイント等を示した授業実践例を紹介します。

監修/文部科学省教科調査官・大塚健太郎
編集委員/東京都西東京市立けやき小学校校長・前田 元
執筆/東京都西東京市立田無小学校副校長・西村太吾
目次
1. 単元で身に付けたい資質・能力
この単元では、中心人物を意識して読み、様子を表す言葉を手掛かりにその気持ちを具体的に想像したり、行動の背景にある気持ちとその変化を読み取ったりしながら物語の解釈を深めていきます。
2. 単元の評価規準

3. 言語活動とその特徴
この単元では、「じんざの心に色をつけてみよう」という言語活動を設定します。場面ごとの挿絵を準備し、それぞれの場面におけるじんざの心情を想像し、それを反映させるように背景に色をつけていきます。
「この場面の背景はグレーにしよう。じんざのやる気のなさそうな気分を表そう。それが分かるところは…」というように、児童は叙述を根にしながら場面ごとに背景に色をつけていきます。これを順番に並べることで、心情の変化が分かるようになります。
そのように色(=心情)を変化させた理由やきっかけは何かを、叙述から見つけるよう指導することで、男の子の存在の大きさに気付くことができます。
また、自分なりに着色した挿絵の中からいくつか選び、そこに吹き出しをつけてじんざの心のつぶやきや叫びを書く活動も位置付けます。これにより、じんざの男の子に対する気持ちをより豊かに想像することができるようになります。
「直観で挿絵の背景色を考える→その根拠となる叙述を見つける」という活動の流れを各場面、各挿絵において繰り返すことで、自分なりの考えをもとに読み進めるという経験を積ませます。
また、「何色にしたのか」「その根拠はどこにあるか」をお互いに伝え合うことを通して、叙述を根拠としながら自分の考えに自信をもったり、考えの修正が起きたりすることが期待できます。これらを自覚することが、主体的に学ぶ意欲を喚起させます。
挿絵の著作権に配慮し、児童が作成したものは広く配布しないことを指導しておきます。
4. 指導のアイデア
児童が見通しをもって学習に臨めるよう、既習の文学的な文章を用いて例示をします。
1年生で学習した「スイミー」を用いて、「スイミーの心に色をつけてみよう」という学習を示します。場面ごとの挿絵の背景に別の色をつけたものを提示し、背景の色とそのときのスイミーの心情の関係を考えます。
また、第1時では、バラバラに提示した「サーカスのライオン」の挿絵を順番通りに並べ直す活動も取り入れます。これにより楽しみながらお話のあらすじを捉えることができます。第2時では、文章全体から主人公の人物像を想像する活動をします。
第3時以降、各場面の挿絵の背景色を考えることを通して、主人公じんざの心情を想像していきます。どうしてその背景色にしたのか、根拠となる叙述を探し出すことを通して、読みを深めていきます。
5. 単元の展開(9時間扱い)
単元名: サーカスのライオン
【主な学習活動】
第1時 単元全体の見通しをもつ。
第2時 「じんざはどんなライオンか」について考え、友達と意見を交流する。
第3時 第一場面の挿絵の背景色を考える。
第4時 第二場面の挿絵の背景色を考える。
第5時 第三場面の挿絵の背景色を考える。
第6時 第四場面の挿絵の背景色を考える。
第7時 第一場面から第四場面までの背景色の変化について考える。
第8時 第五場面について考える。
第9時 学習を振り返り、じんざの魅力、作品の魅力について自分の考えをもつ。
6. 全時間の板書例・ワークシート例・端末活用例と指導アイデア
イラスト/横井智美
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