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気になる違和感。でも話したくなさそうな子にどう近づくか|子どものSOSを見逃さない教室づくり②【ストレスフリーの教室をめざして】

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春日智稀
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前回の記事では、「小さな違和感に気づく教師の目」について考えました。子どものSOSは、いつもわかりやすい言葉で届くとは限りません。むしろ多くの場合、表情、声、友だちとの関わり方、ノートや提出物、体調不良など、日常の小さな変化として表れます。だからこそ教師には、その子の「いつも」を知り、「いつもと違う」に気づく目が必要であると整理しました。

では、気になる変化に気づいた後、教師はどのように子どもに近づけばよいのでしょうか?

違和感に気づいたとき、すぐに「何かあったの?」と聞きたくなることがあります。もちろん、それで話してくれる子もいるでしょう。しかし一方で、子どもの中には、聞かれてもすぐには話せない子、話したくない子、話したいけれど言葉にできない子もいます。

特に小学生は、自分の気持ちや困り感を整理して言葉にする力がまだ発達の途中です。「何かあった?」と聞かれても、自分でも何がつらいのかわからないことがあります。また、「話したら怒られるかもしれない」「迷惑をかけるかもしれない」「大ごとにされたら嫌だ」と感じて、口を閉ざしてしまうこともあります。

そこで第2回となる本記事では、「話したくない子にどう近づくか」をテーマに、気になる子への声かけのタイミング、距離感、言葉の選び方について考えていきます。

執筆/埼玉県公立小学校教諭・春日智稀

話したくない子は、本当に「話したくない」のか

「話したくない子」と聞くと、教師との関わりを拒んでいる子を想像するかもしれません。しかし実際には、必ずしもそうとは限りません。

  • 話したくないのではなく、話せない。
  • 話したいけれど、何から話せばよいかわからない。
  • 話してもよい相手なのか判断できない。
  • 話すことで何が起きるのか不安。
  • 自分の気持ちを言葉にできない。
  • そもそも自分が困っていることに気づいていない。

このように、子どもが声を出せない背景には、さまざまな理由があります。例えば、友だち関係で悩んでいる子がいたとします。教師から見れば「言ってくれたら助けられるのに」と思うかもしれません。しかし子どもからすれば、「先生に言ったら相手に伝わってしまうかもしれない」「チクったと思われるかもしれない」「余計に関係が悪くなるかもしれない」と不安になることがあります。

また、家庭のことや自分の心の状態については、なおさら話しにくい場合があります。自分でも整理できていないことを、大人にわかるように説明するのは簡単ではありません。大人にとっては「話せば楽になるよ」と思えることでも、子どもにとっては「話すこと」自体が大きな負担になることがあるのです。筆者が行った調査でも、「先生が忙しそう」「親に迷惑をかけたくない」などの理由から、相談が遠ざかってしまうという実態があることが明らかになっています。

だからこそ、「話してくれない=何もない」「話してくれない=信頼されていない」とすぐに受け止める必要はありません。大切なのは、子どもが話す準備ができるようにすることです。

声をかける前に大切にしたい「タイミング」

気になる子に近づくとき、まず大切なのはタイミングです。同じ言葉やかかわり方でも、タイミングによって子どもの受け止め方は大きく変わります。

例えば、友だちが周りにいる場面で、「最近元気ないけど大丈夫?」と聞かれたらどうでしょうか。子どもは周りの目を気にして、「大丈夫です」と答えるしかないかもしれません。クラス全体の前で声をかけられれば、心配されたこと自体が恥ずかしいと感じる子もいます。実際、毎日行われる健康観察を思い出してみてください。〇〇さん! と呼んだときに、「実は悩みがあって・・・」と言い出す子はほとんどいないでしょう。やはり物事にはタイミングというものがあるようです。このタイミングをどう見極めるかも大切なポイントです。

まず声をかけるなら、なるべく子どもが周囲の目を気にしなくてよい場面を選びたいものです。

例えば、

  • 廊下ですれ違ったとき
  • 掃除の後に少し残ったとき
  • 休み時間の終わり際
  • 帰りの支度をしているとき
  • 係や当番の仕事を一緒にしているとき
  • 提出物を出しに来たとき

など、自然に一対一になれるタイミングがあります。

もちろん深刻なサインがある場合には、すぐに安全確保や校内共有が必要です。しかし、日常の小さな違和感に対する初期の声かけであれば、いきなり面談のような場を設定するよりも、自然な場面で短く声をかける方が入りやすいことがあります。また、子どもが明らかに疲れているときや気持ちが高ぶっているときに無理に話を聞こうとしても、うまくいかないことがあります。その場で話せないなら、「今じゃなくてもいいよ」「後で少し話そうか」と時間を置くことも大切です。

近づきすぎない距離感

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