ドッジボールが戦術ゲームに!ドッジが苦手な子も活躍できる、高学年向け「スーパー王様ドッジボール」【絶対うまくいく! 体育の超マネジメント】

休み時間で人気のドッジボールですが、得意な子が中心になりやすく、苦手な子は逃げるだけになりがちです。 体育で扱う際は、ボール運動領域ではなく「体ほぐしの運動」として位置づけ、さらに適切にルールを変更して、技術向上ではなく誰もが安心して運動に参加し、みんなで楽しもうとする「共生の意識」を育てることを目的とします。
執筆/環太平洋大学次世代教育学部講師・中安翼
目次
スーパー王様ドッジボールとは?
よく遊ばれている王様ドッジボールのアレンジです。王様ドッジボールでは、チーム内に王様を設定し、その王様がボールを当てられたら負けになるゲームですが、スーパー王様ドッジはさらに戦略性を高めたものです。内野と外野を明確に分け、それぞれに「役割」をもたせ、さらに「牢屋(復活システム)」を加えて戦略性を高めています。複雑なルールの理解や作戦づくりができる高学年(場合によっては4年生から)に向いています。
基本ルール
- 人数・コート:1チーム7〜9人程度で行い、内野4〜6人、外野3人に分けます。ボールは1個を使用します。
- 牢屋システム:王様以外の内野が当たった場合、外野ではなくコート外の「牢屋ゾーン」に入ります。
役割一覧(※王様・ナイト・魔法使いはビブスで色分け)
内野
- 王様(1人):当てられたらチームの負けとなります。
- ナイト(1人):魔法使い以外のボールに当たってもアウトになりません。
- 魔法使い(1人):相手のナイトをアウトにできます。
- 兵士(1〜3人):特殊能力はありません。
外野
- 救援隊(3人):相手を当てると「牢屋」の味方が全員復活します。ただし、救援隊は内野に入れず外野のままです。
誰がどの役割なのかが分かることで、子どもたちは「誰を守るのか」「誰をねらうのか」を判断しやすくなります。
このゲームの3つの魅力
- 特定の児童に依存しない
投げるのが得意な子が当たって「牢屋」に入ると、残りのメンバーでゲームを動かす必要が生まれるため、全員に活躍の機会が回ります。 - 運動が苦手な子もチームの中心になれる
「逃げる」王様や、「守る」ナイト、「よける」兵士など、投げる・捕る以外の動きが勝敗を左右します。そのため、運動が苦手な子も重要な役割を担いやすくなります。 - 短時間で何度も役割を経験できる
王様が当たれば即終了のため1試合が短く、試合ごとに役割を交代しながら様々な立場でゲームを楽しめます。それによって、各役割の意味が見えてくるので、ゲームを考え、みんなで協力する意義深さに気づきます。

指導のポイントと注意点
- チーム分けは、運動が得意な子と苦手な子が均等になるよう調整します。
- コートは少し狭めに設定し、王様に当たらずゲームが長引くのを防ぎます。
- 外野は多すぎるとボールに関われない子が出るため、コートの3辺に1人ずつ(計3人)配置するのがおすすめです。
