子どもの学ぶ意欲を高め、問題を見いだす教材づくりのポイント|3年生「磁石の性質」【理科の壺】

せっかく教材を準備したのに、子どもに興味をもってもらえなかったり、活動自体は楽しくても子どもが問題を見いだせなかったりすることがありませんか? 今回は、子どもが興味をもち、自ら問題を見いだすことができるような教材づくりのポイントや指導のコツをご紹介します。優秀な先生たちの、ツボを押さえた指導法や指導アイデア。今回はどのようなツボが見られるでしょうか?
執筆/北海道公立小学校主幹教諭・加藤久貴
連載監修/國學院大學人間開発学部教授・寺本貴啓
子どもが興味をもつ教材づくりと指導のポイント
3年生の「磁石の性質」では、単元のはじめに、磁石を身近な物に近づける活動を行うことが多いです。その際、磁石を近づける時間を長く取りすぎると、磁石を引き付ける素材の特徴をある程度理解してしまう子が増えてきます。すると、活動に満足してしまい、肝心の問題を見いだす力を育成する場面で深まりが見られなくなってしまいます。
子どもが興味をもつ教材づくりと指導のポイントは、
- 子どもが夢中になるものを用意する
- 子どもが疑問を解き明かしたくなるタイミングで活動を一度止める
ということです。そこで、磁石の性質を学ぶ単元では、ゲーム感覚で問題を見いだせるような魚釣りゲームをしてみてはどうでしょう。
「釣りざお」は、糸の先に磁石を付けます。「魚」は、同じような大きさの様々な素材をチャック付きの袋に入れておき、それらを魚のイラストが描いてある紙で貼り合わせます。中の素材が見えないようにしておくというところが今回のポイントです。



導入場面で「今日は魚釣りゲームをします」と伝えると、子どもは大喜びです。事前に「人の邪魔をしない」「一度に複数の魚を釣らない」など、簡単なルールを確認します。実際に魚釣りゲームをしてみると、自分の釣りざおで釣れる魚と釣れない魚があることに気づきます。
そこで、学級で話合いを始めると、
「どうして釣れる魚と釣れない魚があるのだろうか」
↓
「魚の中のものが違うからではないか」
↓
「魚の中には何が入っているのだろうか」
と意見を出し合う中で、次第に素材に着目するようになり、「どのようなものが磁石に付くのだろうか」という問題を見いだすことにつなげることができます。
魚釣りゲームの時間は、短すぎず長すぎず、子どもの様子を注意深く観察しながら判断します。

