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その授業、「一問一答」になっていませんか? 理科授業を変える教師の働きかけ|5年生「ふりこの運動」【理科の壺】

連載
理科の壺/進め!理科道~理科エキスパートが教える、小学校理科の指導法とヒント~

國學院大學人間開発学部教授

寺本貴啓
【理科の壺】シリーズタイトルバナー

理科の授業で、「子どもたちの考えがなかなかつながらない」「気づくと一問一答のやり取りになってしまう」と感じることはないでしょうか。子どもが主体的に考え、互いの考えをもとに学びを深めていく授業をつくるためには、教師の働きかけが大きな役割を果たします。

同じ発言でも、教師がどのように受け止め、どう問い返し、どう広げるかによって、学びの方向は大きく変わります。今回は、5年生「ふりこの規則性」の授業を例に、子どもの学びを促進する教師の働きかけについて具体的に紹介します。優秀な先生たちの、ツボをおさえた指導法や指導アイデア。今回はどのような“ツボ”が見られるでしょうか?

執筆/大阪府立公立小学校教諭・大久保舞
連載監修/國學院大學人間開発学部教授・寺本貴啓

授業を変える教師の働きかけ

理科の授業で、「子どもの考えがつながらないな⋯⋯」と感じることや、教師が発問して子どもが答えることを繰り返す「一問一答の授業」になっていると感じることはないでしょうか。

その解決の鍵となるのが、『教師の働きかけ』です(表1)。

《表1 教師の働きかけの種類とその内容》

働きかけの種類内 
目立たせる子どもの考えの表現において、とくに大切と思われるところに子どもの注意を向けたり、強調したりする
戻す子どもに考えたり説明したりさせたいところに、戻していく
復唱する子どもが表現しようとしていることを解釈して言い換えたり、もう一度子どもの表現を繰り返したりして言う
表現させる子どもに考えを声に出させて言わせたり、考えをうまくまとめられないところを言わせたりする
付け加える教師がテキストにない考えを述べたり、適切と思われる情報を付け加えたりする
まとめる子どもの考えの表現を要約する
参照:Palincsar, S. (2003) の示した教授行動

今回は、5年生「ふりこの運動」を例に、子どもの学びの促進につながる具体的な教師の働きかけをいくつか紹介します。

1.目立たせる〈学びの焦点をそろえる〉

子どもが何に注目、着目するかで、学びの方向が変わります。そこで、子どもの発言の中でとくに大切と思われる部分に注意を向けたり、強調したりするように働きかけます。

例えば、問題の設定場面で、子どもが「曲の速さと、振り子の1往復する時間は合っていないよ」と発言したとします。そのとき、教師が「本当だね」と応じ、少し困った表情をすると、子どもは曲の速さと振り子の周期が違うことに注目します。

また、子どもが「振り子の長さを変えたらいいんじゃないかな」「おもりの重さだよ」「振れ幅だよ」と発言したときに、教師が「振り子の長さ」「おもりの重さ」「振れ幅」と言いながら板書すると、子どもは振り子の1往復する時間を決める条件に着目することができます。

このように、学びの焦点を目立たせる働きかけです。

目立たせる方法には、声の大きさや速さを変える、身りや表情を使う、間を取る、板書するなどがあります。

他にも、

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