主体的に周辺へ目を向ける―どう科学的に捉え、表現するか―|総論②【地域と生活の科学~見つけよう!探究学習の種~#11】

この連載は「地域と生活の科学」というものですが、そもそも科学とは何でしょうか? 科学というと、物理や化学、生物や地学といった理系分野を思い浮かべる人も多いかもしれません。しかし、図書館などでは「自然科学」「人文科学」「社会科学」といった分類がなされているのを目にします。こうした分類があることからも、科学とは特定の教科や分野の名称というよりも、身の回りの出来事やさまざまな事象をどのように捉え、どのように説明するかという方法や姿勢として捉えることもできるでしょう。言い換えれば、科学とは、物事を観察や検証に基づいて理解し、それを他者と共有できる形で示していく営みです。この連載では、地域や生活の中に潜む科学を扱ってきましたが、今回はその土台となる「どう科学的に捉え、表現するか」という点について、少し立ち止まって考えてみたいと思います。
執筆/四天王寺大学教育学部准教授・仲野純章
目次
私たちの周りにはさまざまな科学があふれている
探してみれば、私たちの周りにはさまざまな科学的事象があふれています。しかし、「科学的に捉える」と言うからには、まず対象となる事象を見いだす必要があります。そして、それを観察し、必要に応じて数値化するなどして、科学的に把握・表現していくことになります。
次に、一つの検討用モデルを示しますので、考えてみてください。
検討用モデル
例えば、野外を歩いているとある崖に行きつき、それを横から見たところ、図1のように石が露出していたとします。この状況を、どのような切り口で科学的に語ることができそうでしょうか。つまり、どのような状況だといえるでしょうか。できるだけ多くの案を考えてみてください。
図1

