「だるま後ろ回り」ってどうやったらできるようになるの? 【使える知恵満載! ブラッシュアップ 体育授業 #80】


#53では「ふとんほしブランコ」、#54では「だるま回り」、#55では「連続だるま回り」を紹介しました。だるま回りに挑戦していると、後ろに回転してしまうことがあります。前方へのだるま回りの授業では、後ろに回ってしまっても全体に広めずに、前方に回れるようになることを目標とさせます。それは、運動のポイントやお手伝いの方法などの指導内容が広がりすぎないようにするためです。
多くの子が前方へのだるま回りができるようになったら、だるま後ろ回りに挑戦しましょう。
執筆/栃木県公立小学校教諭・下野誠仁
監修/筑波大学附属小学校教諭
体育授業研鑽会代表
筑波学校体育研究会理事・平川譲
目次
1 運動のポイント
だるま後ろ回りでも、前方へのだるま回りと同様に腿をしっかり持ち、回転軸を固定することが大切です。運動開始時に、下のイラストのポイントを班の仲間が確認します。

前方へのだるま回りと異なるのは、膝の屈伸のタイミングです。
運動の流れは、以下のとおりです。イラストと併せてご覧ください。
●ぶら下がった状態から膝を曲げ伸ばし、ふとんほしブランコの振動を大きくする。(①②)
●振動が大きくなってきたら、上体が起き上がってくると同時に、肩を後方に倒しながら膝を曲げる。だるま後ろ回りは腿を離しやすくなる運動なので、脇をぎゅっとしめ、肘を鉄棒に押し当てる。(③④)
●上体が後ろに下がるタイミングで曲げた膝を伸ばし始め(⑤)、逆上がりのように回転方向に蹴る。(⑥)
●1回転して、逆さの状態に戻り(⑦)、脚の屈伸を使って次の回転につなげる。(⑧)

2 つまずく動きと指導のポイント
⑴ 膝を曲げるタイミングが早い
上体が鉄棒の高さより上に起き上がってくるタイミングで膝を曲げます。

⑵ 足を蹴り出すタイミングが早い
足が鉄棒の真上を通過するタイミングで、後方へ蹴り出すように膝を伸ばします。
