ページの本文です

不登校を経験した子どもたちが、東京都武蔵野市長を表敬訪問!「市長!僕たち、フリマで37万円を売り上げました!」

特集
多様化する選択肢 令和時代の不登校対策
『不登校だから輝ける!花まるエレメンタリースクールの挑戦』を手に小美濃安弘市長(中央)と子どもたち
『不登校だから輝ける!花まるエレメンタリースクールの挑戦』を手に小美濃安弘市長(中央)と子どもたち

2026年9月30日、通称「花メン」(下記解説参照)の子どもたちが、校長による初の書籍『不登校だから輝ける! 花まるエレメンタリースクールの挑戦』を献本するため、学校の地元、東京都・武蔵野市の小美濃安弘(おみの・やすひろ)市長を表敬訪問しました。この日、子どもたちは、市長に何を伝えたのでしょうか。

「花メン」とは、花まるエレメンタリースクール(小学生部門)と花まるミドルスクール(中学生部門)の総称・略称で、不登校を経験した子どもたちが通うフリースクールです。

「この街で、伸び伸びと学んでいます」

小美濃市長は子どもたちを目の前にして、最初にこんな声かけをしてくれました。

フランクにいきましょう!

その一言で、場の緊張はほぐれ、まずは子どもたちが1人ずつ自己紹介スピーチをしました。「ダンス部長をやっています」「鉄道研究部の部長です」「演劇部の副部長です」「将棋が得意です」……。それぞれが自分の好きなことや学校内での役割を堂々と紹介していきます。

花メンについて一分以上にわたり紹介する6年生のソラ
花メンについて1分以上にわたって堂々と紹介する6年生のソラ

そして、「花メン紹介」の口火を切ったのはソラです。

「花メンは開校5年目。小学1年生から中学生まで、約165人の子どもたちが通っています。子どもたちは、日頃から北町コミュニティセンターや市立公園などを利用しています。街の人たちに挨拶をしたり、フリーマーケットのチラシを置いてもらったりすることもあります。」

そんな地域との関わりについての感謝の気持ちを伝えたうえで、ソラは言いました。

この街で伸び伸びと自由に学ばせてもらっている、私たちの日常を紹介させてください。

「花メン」の日常

ここからは、子どもたちが順に立ち上がり、1人ずつ自分たちの日常を紹介していきます。

発表内容を考えたのは子どもたち自身。林隼人校長は、この日初めて内容を聞いたそうです。
発表内容を考えたのは子どもたち自身。林隼人校長は、この日初めて内容を聞いたそうです。

「花メンでは年齢や性別に関係なく一緒に遊び、喧嘩をした時は本音でぶつかって話し合います。私も入ったばかりの頃、友達との喧嘩を先輩に仲裁してもらいました。花メンに来て学んだのは、喧嘩をした後に、きちんと話し合うことです。」

「花メンの体育は、公園で行います。公園まで移動する時には、みんなで声を掛け合って安全に向かいます。公園に着いたら、まだ遊びのルールが分からない子に教えながら、一緒に準備します。体育はチーム対抗戦で、『絶対勝つぞ!』とみんなで円陣を組んで頑張ります。」

「37万円売りました」――子どもたちがつくる学校

フリーマーケット

話は、花メンの一大イベント「フリーマーケット」へ。

「花メンのフリーマーケットは、子どもたちが班に分かれて協力してつくります。前回は1万3000枚のチラシを配り、150店舗に掲示をお願いして、2日間で37万円を売り上げました。売り上げは、頑張った分に応じて『お給料』として現金で配られます。僕はフリーマーケットを通して、商売の楽しさを知りました。」

それはリアリティがあっていいね。頑張っちゃうね!

小美濃市長も身を乗り出し、子どもたちの話に耳を傾けます。

林間学校

フリーマーケットの次に紹介した行事は、年に2回の林間学校です。

「林間学校では、長野県の信州高遠へ出かけ、大運動会を楽しみます。最後の全員リレーでは、勝っても負けてもみんな泣きます。 10月には、子どもも先生も全員参加の紅白歌合戦があります。『僕は関係ない』『私は関係ない』ではなく、みんなでつくります。トロフィーが贈られるのは『優勝チーム』に対してではなく、『優勝っぽい』チームに対してです。トロフィーにも、『優勝っぽい』と刻まれています。」

ダンス大会・神津島トリップ

「ダンス大会には、車いすの子も含む約50人で参加しました。意見がぶつかり、まとまらない時期もありましたが、それを乗り越えて深い絆ができ、30チーム中3チームが選ばれる『審査員特別賞』を受賞しました。神津島トリップでは、希望者が抽選で島へ。きれいな海で遊び、みんなでちらし寿司を食べます。」

マジで本当にめちゃくちゃ楽しいので、市長もぜひプライベートで来てみてください

市長を前にしても臆することなく、いつもの調子で話す子どもたちです。
一通りの紹介が終わると、小美濃市長から「すごく楽しそうな話をたくさん聞かせていただいて、ありがとうございました。何が一番楽しいですか?」と質問が。そこからしばらく、市長と子どもたちとの和やかな交流が続きました。

「行きたくない」と言う子を支える「ベテラン」の子どもたち

ようやく、ハヤトカゲこと林隼人校長が話をする機会が巡ってきました。
ようやく、ハヤトカゲこと林隼人校長が話をする機会が巡ってきました。

林隼人校長
「花メンでも、入学したばかりの頃は「行きたくない」と行き渋ったり、行事に「出たくない」と話したりする子がいます。そんな子たちを支えているのが、先に入学した『ベテラン』と呼ばれる子どもたちです。新しく入ってきた子に自然に声をかけ、仲間の輪に迎え入れる。その上手さは、先生たち以上かもしれません。4月には行き渋っていた子も、今では仲間と一緒に、近づいている行事「紅白歌合戦」に向けて活動しています。」

「ベテラン」の活動実績の様子は、コチラ ⇒ フリースクールの6年生女子インタビュー ~不登校の新入生たちを学校に迎え入れる秘訣

本の紹介

ようやく、この日の表敬訪問のきっかけとなった本の紹介に辿り着きました。

校長が書いた本だと誇らしげに紹介する場面
校長が書いた本だと誇らしげに紹介する

「『不登校だから輝ける!』という本ができました。この本には、子どもたちが、花メンでどう成長していったのかが書かれています。」

『不登校だから輝ける!』を手に取り、「楽しそうだね。早速、読みます」と小美濃市長。
『不登校だから輝ける!』を手に取り、「楽しそうだね。早速、読みます」と小美濃市長。

市長に聞いてみたいこと

すっかりリラックスした雰囲気の中、小美濃市長から「何でも答えるよ」と質問タイムへ。
友好都市や子ども同士の交流について、丁寧に説明してくれました。すると、子どもたちから市長への「相談」も。

フリーマーケットは毎年お客さんが増えて、今の会場では狭くなってきています。武蔵野市の場所を貸してもらうことはできますか?

◯◯公園とかできるんじゃないかな。コミュニティセンターとかもあるし、ちょっと調べておきましょうか

と、小美濃市長。

思いがけない議場見学へ

この記事をシェアしよう!

フッターです。