【小3・国語「モチモチの木」】自分の問いを追究する「離」の授業〈デジタル×深い学び〉[後編]
台東区立上野小学校では、「守・破・離」の考え方を取り入れ、学びの主導権を子供へ渡していく授業づくりを進めています。中編では、小3国語「モチモチの木」(倉澤貴文主幹教諭)で、自走に向けて学び方の土台を身に付ける「守」の終盤、第4時の授業を紹介しました。
第7〜9時は、子供たちが自分で立てた問いをもとに探究を進める「離」の時間です。後編では、その第9時の授業を紹介します。「守」で身に付けた学び方を生かし、それぞれの問いを軸に、自ら学習を進めていく子供たちの姿を追いました。

この記事は、連続企画『「デジタル×深い学び」の授業デザインReport』の46回目です。記事一覧はこちら

東京都台東区立上野小学校
「Team 上野小」を合言葉に、全教職員が力を合わせて学校教育を進めています。子供たちの幸せと、よりよい社会づくりをめざし、自立に向けた本物志向・未来志向の学びを大切にしています。一人一人の可能性を伸ばし、挑戦する力と豊かな心を育てる学校です。
目次
[授業のはじめ]
自分の問いをもとに探究を進める
授業は、いつものルーティンである音読からスタートします。その後、倉澤先生が黒板を使って、この時間の学習の流れや取り組む内容、学習を進めるうえでのポイントを全員で確認しました。


見通しをもったところで、子供たちは「今日やること」の欄に、自分が取り組む内容を選択します。そこから先の学び方は様々。紙のワークを広げる子、端末を使って考えをまとめる子、教科書の叙述を何度も読み返す子など、それぞれが自分の問いに沿って探究を進めていきます。

倉澤先生は、「今日やること」の入力や一人ひとりの進み具合を確認しながら、教室を回ります。子供の考えをすぐに正したり、答えを示したりするのではなく、「文章のどこに書いてある?」「そこから確認してみよう」と声をかけ、叙述に立ち返って考えるよう促していました。自分の考えだけでなく、「なぜそう考えたのか」を理由とともに説明できることを大切にしていました。
[授業のなか]
交流しながら、自分の考えを更新する
それぞれが探究を進める途中で、倉澤先生は一度学習を区切り、2〜3人で交流する時間を設けました。子供たちはワークシートを見せながら、「自分は何を調べているのか」「どのように考え、まとめているのか」を友達に説明します。
「離」のステップであっても、一人で学び続けるわけではなく、友達の考えを聞いたり、自分の考えを説明したりする中で、新たな視点に気づく時間がつくられていました。子供たちのやりとりを見ていると、場面を比べて考えたり、交流をきっかけに自分のまとめを修正したりする姿も見られました。

自分の問いを軸にしながら、友達との交流を生かして考えを深めていく。交流を終えると、子供たちは再びそれぞれの探究に戻り、気づいたことや考え直したことを自分の学びに反映していました。



