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【指導計画】5年体育(器械運動)大きく・美しいマット運動!

2019/11/2

執  筆/広島県府中町立府中中央小学校教諭・南角 明
編集委員/国立教育政策研究所 教育課程調査官・高田彬成、広島県安芸郡熊野町立熊野第三小学校校長・平岡弘資

授業づくりのポイント

マット運動は、技のポイントが明確であるため、掲示物や学習カードを工夫し、子供どうしが課題解決に向けて学び合う活動を充実させましょう。

子供は、中学年までに、基本的な回転技や倒立技に取り組んできました。5年生では、それらの技を安定して行ったり、発展技に取り組んだりするとともに、できるようになった技の組み合わせを考え、連続技として演技を行うなど、運動の楽しさを広げていきましょう。

全ての子供が運動の楽しさや喜びに触れるマット運動にするためのポイントは、二つです。

一つ目は、3-4人のグループによる学習です。マット運動は自らの演技を演技者自身で観ることができないため、ペアやグループで互いに観察し合うことで、課題を見付けたり、技の達成を感じたりすることができます。その際、ICT機器を活用するとさらに効果的に観察できます。

二つ目は、スモールステップによる技の習得です。導入の段階で易しい運動に段階的に取り組んだり、易しい場や条件のもとで取り組める場を設定したりすることです。マット運動は、子供が日常生活では経験することが少ない動きが多くあるため、新しい技に挑戦するまでに十分に感覚つくりの運動に取り組みましょう。

単元計画の例(全6時間)

単元計画の例」
クリックすると別ウィンドウで開きます

感覚つくりの運動を、やってみる

毎時間授業の導入で、技の習得に必要なスモールステップとして、感覚つくりの運動に取り組みましょう。また、新しい技のポイント、技ができるようになるための易しい場の設定や練習の仕方を知ったり、自らの課題に気付いたりするために、グループで互いの動きを観察し、アドバイスをし合いましょう。

感覚つくりの運動

ゆりかご

ゆりかご

大きなゆりかご

大きなゆりかご

かえるの足打ち

かえるの足打ち

川跳び越し

川跳び越し

手押し車

手押し車

前転

前転

後転

後転

壁登り逆立ち

壁登り逆立ち

ブリッジ

ブリッジ

チャレンジタイム1 接転技のポイントと課題解決の場

大きな前転

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

大きな前転がうまくいかないときは、大きなゆりかごの練習をしてみよう。

跳び前転

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

開脚前転

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

開脚後転

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

チャレンジタイム2 ほん転技のポイントと課題解決の場

側方倒立回転

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

ロンダート

技のポイント

技のポイント

課題解決の場や練習方法

課題解決の場や練習方法

①かえるの足打ちみたいに、上で足をそろえよう。②目線はマットに残そう。③マットをグッと押そう。

技を身につけ、ふかめる

ここでは、単元前半に見付けた自らの課題の解決に向けて、自分たちで場を設定したり、練習方法を工夫したりするなど、子供が主体的に活動できるようにしていきましょう。また、発表会に向けて、連続技の練習も行いましょう。技と技のつなぎの動きも身に付けられるようにしていきましょう。

連続技のつなぎの技

片足ターン

片足ターン

足をずらして回転

足をずらして回転

足交差

足交差

跳びひねり

跳びひねり

連続技の例

ICT活用

ICT活用

前転→跳びひねり→開脚後転→後転

前転→跳びひねり→開脚後転→後転

ロンダート→前転→開脚前転

ロンダート→前転→開脚前転

側方倒立回転→Y字バランス→跳び前転→前転

側方倒立回転→Y字バランス→跳び前転→前転

見る視点

見る視点

授業を進めるにあたって

単元導入で安全に運動を行うための準備や片付けの仕方についてしっかりと確認しましょう。

子供が協力して準備や片付けに取り組めるようにしましょう。また、マット運動が苦手な子供や意欲的でない子供に対しての手立てや支援に留意するとともに、できる技を組み合わせて楽しく発表会に取り組めるよう場や声かけを工夫しましょう。

安全に運動を行うために

マット

マットの「みみ」はマットの下に入れよう。

マットの間隔

隣のマットと十分な間隔を取ろう。

マットを運ぶ

グループで友達の演技を見る時は、マットから離れて見よう。

見る人の分担

横から見る人・縦から見る人・タブレットで撮影する人に分担するといいね。

安全に運動を行うために運動が苦手な子供や意欲的でない子供も楽しく取り組めるように

接転技で勢いが付かず、上手く回転できない…

接転技で勢いが付かず、上手く回転できない

回転の時に腰を押してあげよう。

ほん転技で手や足の着き方が分からない…

ほん転技で手や足の着き方が分からない

痛みへの不安感が強い…

痛みへの不安感が強い

既に基本的な技ができるようになった…

基本的な技ができるようになった
発展技

技ができるようになったら発展技に挑戦しよう。

ここに注目!「楽しい!」「もっとやりたい!」マット運動に

国立教育政策研究所 教育課程調査官 高田彬成

5年生のマット運動は、4年生までに学習した回転系(前転など)や巧技系(補助倒立など)を踏まえ、自己の能力に適した技が安定してできることに楽しさを感じるとともに、子供によってはその発展技に取り組むことも想定されます。

また、本稿のように、技の組み合わせにも意識が向くと、楽しさがさらに増すことでしょう。

まずは一人ひとりの技能の習得の状況を把握し、個々の課題に応じた練習の場や用具等を整えることが大切です。

子供が自分の課題を解決するための場を選び、活動を工夫して取り組む際、友達どうしの見合いや教え合いを重視することは、個々の技能の向上に役立つだけでなく、思考・判断・表現の指導にもつながります。

安全面を最優先としながら、子供の課題と活動が合っているかを見極め、それぞれの場に応じた指導を行い、子供の「楽しい!」「もっとやりたい!」の声をたくさん引き出したいところです。

イラスト/たなかあさこ

『小五教育技術』2018年11月号より

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