みん教相談室

みん教相談室は、小学校・中学校の先生方、教職を志す方から寄せられた質問に対し、的確にアドバイスができるプロフェッショナルを編集部が厳選、その回答をみんなで共有する企画です。 
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下記の各質問をクリック/タップすると、回答がご覧いただけます。

■お悩み、質問の内容をお書きください。: ※聞きたいことは1つに絞ってください。
※「公立小学校で小学1年生の担任をしています。」のように、可能な限り学校種や担任している学年など、置かれている状況がわかるようにお書きください。

What question is being answered?

■お悩み、質問のカテゴリを選んでください。:
授業
クラス(学級経営、子どもとの関係、保護者対応なども含む)
行事
働き方(業務効率化、職員室の人間関係、メンタルヘルスも含む)
学校経営
その他
■性別:
男性
女性
どちらともいえない
■年代:
20代
30代
40代
50代
60代
70代以上
■ニックネーム:
FAQ Author:

What name should be displayed with your FAQ?

目の前の生徒をしっかり見つめているからこそ、ちゃんと注意をし、声をかけられるのです

回答:元中学校校長、「全国教育交流会」代表 中野敏治

みとさん先生は、クラス全体を見て、「今のままでは目の前の子供たちの成長が心配」と思って、クラス全体に注意をしたのでしょうね。その注意をしたことを後悔する必要はないと思います。先生の行動は生徒のことを考えての行動です。その瞬間の先生の判断は間違えてはいないと思います。

相談内容をじっくりと読ませていただくと、先生が注意をした瞬間は自分を信じての行動だと思いますが、その後の生徒の様子に自分の行動が間違えていたのではと思っているようですね。

生徒は、自分たちのことを真剣に考えてくれる先生を好みます。注意を受けるとその時は嫌な顔や態度をとることもありますが、心の中ではまっすぐに自分たちを見ていてくれるとわかっているはずです。もし、クラスの様子が気になりながらもその状態をそのままにしたり、人に迷惑をかける行動をとる生徒に注意もせず無視したりしていたら、生徒はどう思うでしょうか。

目の前の子供たちの存在をしっかりと見つめているからこそ、しっかりと注意をし、声をかけられるのです。生徒に嫌われないように、生徒に好かれるようにと、生徒に甘い指導をしている教師は、いずれ生徒が離れていきます。

なぜ、教師は目の前の生徒を注意するのでしょうか? そのことを考えてみたいと思います。教師が生徒にばかにされているからと思うからでしょうか。教師の言葉を聞かず、教師自身の感情的な思いからでしょうか。いや違いますね。

生徒を注意するのは、大切な生徒のためです。目の前の生徒がこのままの状態では心配で、声をかけ、注意をしているのです。

教師が生徒に好かれることが指導の目標ではなく、生徒たちが自立して社会で自信を持って生活できることが目標です。そのために、たとえ短い期間であっても生徒と関わりがある大人が生徒を無視することなく、真剣に生徒と向き合い、「それはちょっと違うんじゃないかな」と声をかけていくことが大切なのです。その時に生徒に嫌われようと、いつか必ず教師の言葉の意味がわかるはずです。

ただ、注意には仕方があります。「その場で、短く」です。数日後に「あの時のあなたの態度は良くないです」と言われたり、お説教のように長々と注意を受けたりするのは、それがどんなに正しいことでも生徒の心には届きません。生徒の心に届かなければ、生徒は変わることはありません。

注意する時の口調にも注意が必要です。全体に諭すように伝えたいなら、一呼吸おいて、やや低い声で語るように話すのがよいでしょう。急に騒がしくなった時などは、瞬間的に一言で注意をすることも必要です。授業でもそうですが、人に思いを伝える時は、しゃべり口調は重要です。生徒への注意の仕方は、授業の指導方法とも共通点があります。

一人の女子生徒は、もしかしたらHSP(Highly Sensitive Person 一般的には「繊細さん」と呼ばれています)かもしれません。5人に1人はいると言われています。関係する本を読まれると今後の指導に幅が出てくると思います。でも、意識することも大切ですが、それによって指導がブレないようにはしたいです。

今までの自分の指導方法を信じて大丈夫です。教育の軸は生徒だということを忘れないようにして、生徒に好かれたいという指導より生徒の将来の姿を思う指導をしていきましょう。

Category: 働き方

「働き方改革」や「学校教育目標」具現化のための手段と捉えてチャレンジを! でも無理は禁物です

回答者: 神奈川県立総合教育センター主幹兼指導主事 鈴木夏來

ぷん先生はじめまして。ご相談いただき、ありがとうございます。ぷん先生のやる気、熱意が溢れる、貴重なご相談だと感じました。私もお答えできる範囲で、真摯に回答したいと思います。

経費として申請するための準備
ぷん先生は「公立小学校の新任教師」。市町村立小学校の教員ですね。経費ということは、主として市町村民から集めた税金で支払うことになり、納税者たる市町村民から学校に対して質問があったり、市町村議会の予算委員会等で議員さんから質問があったりした場合、納得できる説明を誰かがしなければなりません。

なので、

●年額1万円で、実際にどれほどの効果が期待できるのか? 数字で示してほしい。
●評価(指導要録への記載)はどうやって行うのか?
●他の自治体(教育委員会)や、近隣の学校での導入実績はどれくらいか?
●同様の競合する商品は? そのライバル商品と比べ、優れているのはどんな点か?


ということを、説明できるようになる必要があります。

「すでに近隣の○市と○町の全小学校、計〇〇〇校に導入済」
「通知表や指導要録との連携が容易」
「既存の〇○と比べ、優れている点は~」
「導入した学校の残業時間が〇%減」


などといった情報が含まれた基礎資料を、その会社に準備してもらい、ぷん先生は、その基礎資料をもとに、説明できると良いです。

■申請のやり方について

ここでは多くを述べませんが、申請手続きの事務作業を行うのは、ぷん先生ではなく、主として学校事務職員や教頭(副校長)になります。 申請を認可するかどうか、決めるのは〇〇長。学校予算であれば学校長(「校長決裁」といいます)が、 〇〇教育委員会予算であれば教育委員会の○○課長や〇〇部長、あるいは教育長(〇〇長決裁といいます)が認可します。

この人たちが、納税者からの質問や批判にも耐えうるように書類を整えたり、本当に必要なのかどうかを検討したりします。なので、そうしやすいように準備する必要があるのです。興味があれば、学校事務職員や管理職に聞いてみたり、教育委員会のホームページ等からご自身で調べてみたりしてくださいね。

■提案相手について

学年主任に提案
当該学年で使用したいのであれば、学年主任に提案するのがセオリーです。その学年主任が「〇学年の総意」として、学校事務職員に提案することになるからです。ただし、そこで渋い表情をされてしまったら、その年は諦めるのが得策。

学年主任は、初任者や若手がさまざまな教材教具に興味を示し、買ってみたい、試してみたいと思うことを経験上、知っています。ですから、渋い表情をするのには相応の理由があるのです。

例えば「テストを作るのがたいへんなので、○社のテストを買いたい」 という提案に対し、「丸付けや評価が大変。買った以上は全部やらせないといけない」 というような声が、職場で過去に多く上がっていたこともあったなど。

ここで留意してほしいのが「横断的サービス」を用いて、時間を生み出すことができるのならば学年主任は前向きになるでしょうが、時間を奪われるサービスであれば、導入は難しいと判断される場合もあるという点です。

では、学年主任以外で提案する相手としては、以下も考えられます。

研究グループに提案
学校教育目標を具現化するための手立てとして、校内研究があります。「横断的サービス」について、校内研究の主任に提案してみましょう。いきなり主任ではなく、研究チームのメンバ-でも良いでしょう。

●学校研究テーマと絡めて「横断的サービス」を活用したい
●学校研究テーマの立証、延いては学校教育目標の具現化にも繋がると考える
●そのための研究費用として、1万円を計上いただくことを検討してほしい
●サービスを用いた研究授業は、もちろん自分自身が率先して行う
●45分1コマの指導案ではなく、単元を見通した指導と評価の計画を作成するつもりだ
●研究報告については、自分がレポートをまとめる

これらを述べると、話は通りやすくなると思います。校内研究の研究授業は学校全体と謳いつつも、研究チームのクラスや特定のクラスで先行実施される傾向があります。そこに「横断的サービス」を提案するのも方法のひとつです。

教育研究会に提案
「小教研」「市教研」といった名称で市町村の教員が集まる教育研究会があります。ぷん先生も国語や算数といった教科部会や、食育部会や図書館部会といった教科外の研究チームに所属しているかと思います。

その部会で提案するのはいかがでしょうか。部会ごとに予算が付いていますから、部会の賛同が得られれば経費となります。

初任研担当教員に提案
初任者研修の校内研究として、ぷん先生は研究授業を何度か行うかと思います。その際に、「横断的サービス」が必要だと提案してみるのもいいかもしれません。 留意したいのは、「横断的サービス」が目的化しないこと。学校の教育目標の具現化、校内研究のさらなる充実のための手段であることを念頭に。

初任者研修は、文字通り初任者だけが行う研修なので、学年の総意や賛同がなくても提案できるかと思います。

教務主任に提案
「横断的サービス」が時数や評価に関わるのであれば、学校カリキュラム(教育課程、時間割)を担当する教員に提案しましょう。多くの場合、教務主任や教育課程委員長がそれを行います。

「横断的サービス」を導入することで、文字通り教科等横断的に資質を向上させるようなカリキュラムを組むことができ、教員一人ひとりの授業の持ち時間が減ったり、評価や要録作成にかかる時間が削減できたりするのであれば、結果は明るいでしょう。

■提案を聞いてもらうための心構えとは
上述した説明資料を用意することとは別に、「どんな人であれば話を聞いてもらいやすいか」という視点で考えてみましょう。

▲話を聞いてもらいにくい人
・学級経営は上手だが、自分のクラスさえ良ければいいと思っている人
・授業は上手だが、自分のクラスの学力だけ向上すればいいと思っている人

自分のクラスだけ良ければいいと考える傾向にある方は、クラスのことで頭がいっぱい、クラス目標は子どもたちと一緒に熱心に作る一方で、学校教育目標や学校研究テーマは知らなかったり、「そもそも興味がない」などと言って疎かにしたりすることがあります。

そのような姿勢では、校長や教育委員会からの理解を得ることはできません。たとえ「横断的サービス」の説明資料が立派であっても、その資料に信用を与えることが困難となります。

残念ながら、「どうせ、自分のクラスのために使いたいんでしょ?」と思われてしまいがちだからです。

◎話を聞いてもらいやすい人

・学級経営も授業もまだまだだが、学年で歩調を合わせられる人
・些細なことでも、こまめに同僚に相談している人

学校教育目標には「みんな仲良く」「友達を大切に」といった社会性・協調性をテーマにした文言が入っているかと思います。今はたしかに、学級経営や授業でなかなか結果が出ていない、しかし少なくとも、社会性や協調性を大切にしている―。そんなことが分かります。

この場合、先生のためにも「横断的サービス」の説明資料を読み込み、話を聞いてもらえる可能性が高まります。 経費で購入できようが反対されようが、同僚間で情報が共有できたということです。学校のチーム力が上がっている証拠です。

ここまで、私の経験からお伝えできることを、具体的なサービス内容がわからないまま、いろいろと述べてきましたが、「横断的サービス」がどのようなものであれ、あくまでそれは手段に過ぎません。

「働き方改革」(そのサービスによって教員が時間を奪われる結果になってしまったら、子どもたちのためと言えども、やはり持続可能とは言えませんよね)と、「学校教育目標」の具現化という目的達成のために、これからも努めていただきたいと思います。

応援しています!

Category: 学校経営

粘り強く、想定外を楽しみ、変化を恐れない

回答:東京都立矢口特別支援学校主任教諭 川上康則

ありさん、特別支援教育に関心をもってくださり、どうもありがとうございます。これからお伝えする3点を大切にしていくとよいと思います。

(1)困難な道のりを受け入れられる人

支援を必要とする子どもは、マニュアルでは変えられません。その子のつまずきの背景を読み解き、時間をかけて、粘り強く向き合う気持ちが必要です。

自分の指導の至らなさを痛感する日々が続くかもしれません。それでも前向きに気持ちを切り替えていくことが大切です。

「徒然草」に、「一道にもまことに長じぬる人は、自ら、明らかにその非を知るゆえに、志常に満たずして、終に、物に伐る事なし」という一節があります。これは「いつまでも満足せず、ものごとを追究することこそが一つの道を究めることにつながる」というメッセージです。

実践に「道」があるとすれば、それはきっと果てしないものに違いありません。ゴールを求めるのではなく、そこに至るプロセスを大切にしてください。時に傷つき、時に涙し、時に打ちのめされる日々の中で、その果てに辿りつくほんのわずかな「喜び」を励みにできる、常にそんな教師を目指してください。

(2)予想外や想定外を楽しめる人

特別支援教育の対象となる子どもには「個別の指導計画」など様々な計画を作成します。計画は、あるに越したことはないのですが、それありきになると「そうでないこと(例えば、枠組みから外れたり、はみ出したりするような場面)」への苛立ちが生まれます。

「なんとかしなければ」の気持ちは、やがて、計画通りに進まないことに対する不安や恐れにつながります。その不安や恐怖を解消したい人ほど、子どもをコントロールしようとしがちです。これでは、子どもを救うはずの特別支援教育が、子どもたちを追い込み、追い詰める道具になってしまいます。

本来、子どもの育ちには想定外や予想外がつきものです。事前に想定した枠組みから外れたときこそ、「そうきたか!」という驚きや「なるほど、そう行動するのか」という発見の場面だと感じて楽しめる人が向いていると思います。

(3)自分の見方や考え方を変えることができる人

ある程度、指導を積み重ねていくと、「この子はこんなタイプだな」とか「以前のあの子と似ているから、この方法が良さそうだ」といった経験値が高まっていきます。しかし、このことがかえって子どもを自分の狭い枠組みに当てはめてしまい、バイアスがかかった状態で子どもを見ることにつながりかねません。

そのため、自分のあり方を絶えず俯瞰する「メタ認知」と、自分の見方そのものを疑ったり、覆したりすることができる「リフレーミング」が不可欠です。

特別支援教育は、その子のもてる力を生かして進められるものです。「今のあなたで、大丈夫」と感じられる「点」のエピソードをつなぎながら「その先もきっと、大丈夫」をつくり出していくことを大切にします。

大人が目指したい「目標」と、子どもの感じる「大丈夫」がズレる瞬間は、本当にたくさん訪れます。そんなときに相手を肯定することを‟良し”とできない人には、やはり向きません。

その子の価値を引き出せる教師になるには、「指導の糸口を見つけにくい子どもほど、教師を成長させてくれる存在」という視点に立てるかどうかがポイントだと思います。

Category: 働き方
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【ピアノ伴奏のミスを引きずっています】

音楽専科をしています。13年目です。育休のため、実際は8年目です。大学での専攻は声楽で、ピアノが苦手です。

音楽会で、6年生の合唱の伴奏の間奏部分で間違えてしまいました。止まったりはしませんでしたが、あきらかに間違った音を弾いたので、感動していた雰囲気をぶち壊し、みんなが「先生大丈夫?」と私を心配する構図になり、合唱の雰囲気を台無しにしてしまいました。

申し訳ないやら、情けないやら、恥ずかしいやら… 落ち込んでいます。 あまりにひどかったので、もう一度、弾かせてくださいといい、やり直しをしました。そのときはうまくいき、感動して泣きながら歌っている子もいましたが、一定の男子は「先生緊張しすぎ。笑ってまうわ。」という感じになっていました。

私はピアノが苦手なので、子どもたちに、「いつも、下手でごめん。一生懸命練習はするけど、苦手なのよ。」と謝ります。しかし、担任の先生は謝らなくていい、謝らないでと言われます。

伴奏を失敗したのは自分の練習不足、メンタルの弱さだと思うので、改善できるように努力します。しかし、いま、落ち込んでいます。恥ずかしくて、情けないです。

このような時、どのようにして立ち直りますか? 悩んでいます。(ベル先生・40代女性)

勇気を出してやり直しを求めた自分を褒めてあげましょう

回答:北海道小学校合唱教育研究会事務局長 畠山美砂

私も声楽が専門です。「音楽専科」ということで、どんな楽器も全て演奏できると思われがちですよね。よく分かります。

また、大学を卒業して就職し、何年か経過すると、仕事や家庭などピアノを触る機会も徐々に減っていきますよね。練習時間といっても放課後や休日になってしまって、忙しくてなかなか取れないのも現実。

「以前はもっと弾けたのにな。。。」と悲しくなるくらい、技術も衰えてきてしまうのは、みな同じだと思います。特に6年生の合唱曲は、難しい伴奏も多く、きっとピアノを専門にしている先生であってもミスタッチすることもあると思うのです。

そして、本番は特に緊張もあって、(メンタルが弱いとのことですが、強い方の方がきっと少ないです。)練習では完璧に弾けていても、「まさかこんなところで…」という部分で引っかかったり失敗したりするものです。特に間奏部分や後奏では、ピアノの音色だけ会場に響くもの。私も演奏会や学習発表会の伴奏で、ミスをしてしまった経験があります。

ベル先生のご相談を読ませていただきますと、先生の素晴らしいところは「もう一度、弾かせてください」と、やり直したことです。なかなか言い出せることではありません。その場の緊迫した張り詰めた雰囲気もあるなか、「勇気があるなぁ」と感心しました。私なら、そのままにしてしまいます。きっと終わった後は悔しい気持ちでいっぱいだとは思いますが(笑)。

しかしベル先生は、その勇気のある一言で、見事成功したのですから、本当によかったですね! なので、今回のことは「結果オーライ!」と、思うことにしては、いかがでしょうか。感動して泣いている児童もいたことは事実なのですから。

それまで忙しいなか、一生懸命練習したこと、子どもたちとの合唱練習での楽しい思い出や指導により少しずつ歌声が変化したことなど、ベル先生の中にたくさんの宝物が残っていると思います。その「過程」を大切にしてほしいと思います。技術のある有名なピアニストが完璧に伴奏をしたとしても、子どもたちの感動は生まれなかったと思います。

また、気を使って「謝らないで」と言ってくださる担任の先生の気持ちは、その言葉のままだと思います。ピアノが弾けない先生からすると、伴奏をしていただくこと自体、感謝しているのだと思いますよ。

前を向いて、先生の得意な指導で、子どもたちの歌声にこれからも磨きをかけてください。昔、言われたことがあります。

「歌い手は、歌が分かるからこそ、歌に合ったピアノ伴奏が弾ける」のです。

きっと、技術の長けているピアノ専門の先生には弾けない気持ちのこもった素敵な伴奏だったと思います。

胸を張ってください。応援しています。

Category: その他

子供たちが自治の力をつけるチャンス。チームで指導に当たることができるはずですよ

回答: 元中学校校長、「全国教育交流会」代表 中野敏治

生徒指導は生徒理解から。生徒理解は情報共有からです。

どんな雇用形態だとしても、子供から見れば区別はなく、みんな同じ先生です。職員間では意識を持たれる方もいるかもしれませんが、それぞれの子供を指導している先生ということには全く変わりありません。

自分一人だけが非常勤という状況は、とても心細いこととお察しします。しかし、あなたがその学校に必要だからこそ、採用されたのです。そして、子供たちのために仕事を任されているのです。
 
授業中に数人の生徒が騒いでいるとのことですが、その原因は「自分の力不足」と思ってはいませんか。もしそう思い込んでしまっているとしたら、それは大きな間違いです。学校の中で「自分の力不足」「自分が原因」などと思ってしまうと、問題はどんどん大きくなっていきます。

完壁な教師などいません。また、問題を何も起こさない子供たちだけのクラスもあり得ません。もしそんなクラスがあったとしたら、子供たちは成長しないでしょう。

騒ぐ子について非難するのではなく、あくまでも、アドバイスをもらう姿勢で、そのクラスの担任や学年の先生に話をしてみたらどうでしょうか。きっとよい助言をしてもらえると思います。何か対応もしてくれるはずです。

たとえば担任が、たまたま授業の様子に気づいたふりをして、「今日、廊下を歩いていたらうるさかったけれど、どうしたの?」というようにクラスの生徒に声をかけることもできます。

子供たちは担任にいろいろなことを言うでしょう。しかし、こんなときこそ、自分たちの問題を自分たちでなんとかしなければという、自治の力をつけるチャンスです。

以前、私が中学一年生の担任をしていた時も、特定の教科で騒ぐ男子がいました(その生徒は先生の気を引きたかったようでした)。そして子供たちに、「個人を攻撃するのではなく、クラスの問題としてどう解決するか」と提示しました。

子供たちは一生懸命に考え、さまざまな解決策を出しました。

黒板に青色・黄色・赤色のマグネットを置いておき、授業中に騒がしくなってきたら、先生が色を変えるというのです。そうすれば、先生が声に出して注意しなくてもクラスのみんなが気付くからというわけです。

さらに、「シズカニポスター」を作ろうというのです。模造紙に蟹の絵を描いて、その蟹の体に「静」と書き、黒板の上に貼るというもので、まさに「静蟹(シズカニ)」です。

こうして考えることで、自分たちで物事を解決していこうという姿勢が育っていきます。この話合いをした後、クラスはどの教科においても静かになり始めました(ポスターのキャラクターは「シズちゃん」と呼ばれ、クラスのマスコットのようになりました)。

くり返しますが、決して先生一人の問題と受け止めてはいけません。担任や学年の先生方が一つのチームとして、子供たちを育てていくのが学校なのですから。

大丈夫です。先生は一人ではないのです。子供たちに成長してほしいという願いを、どの先生も同じようにもっています。共通の願いがあるかぎり、誰にでもどんなことでも相談できます。

子供たちは問題を自分ごとととらえることで成長する。それは先生方にとっても同じです。自分たちの問題として、チームで指導に当たることができるはずです。

Category: クラス

評価の根拠について再確認しておきましょう

回答: 元中学校校長、「全国教育交流会」代表 中野敏治

管理職の定期考査のチェックがあまりにも細かすぎるとの相談ですね。できることとして、二点、アドバイスさせていただきたいと思います。

一つめは、教科の性質が関係しています。

ポコ先生の学校規模はわかりませんが、多くの中学校では、美術科や音楽科を担当する先生は、一人だけのことが多いです。

定期考査の際、複数人で担当している教科の先生は、お互いにチェックすることができますが、先生が担当している美術科は、自分以外が確認することないまま、進行することが多いかと思います。

そこで、管理職からチェックを受ける前に、一人教科担当者同士で(例えば音楽科の先生と美術科担当のポコ先生とで)、定期考査をチェックし合ってはどうでしょうか。

誤字や脱字、そして解答欄についてなど、定期考査を作成した自分とは違う目で見てもらうと、思わぬことに気づけるものです。

二つ目は、評価の根拠を明確にしておくことが重要になります。

学期末に、評定を記入した通信表を生徒に渡します。その通信表には観点別の評価が載せられています。年度始めには評価のシラバスなどを作って、観点別のウェイトや、それぞれの観点を作品や定期考査など何を使って評価をするのかが、具体的に分かるようになっていると思います。

美術科では、作品の評価も大きなウェイトを占めているでしょう。定期考査の問題も観点別の問題で作られていると思います。それらについて、もう一度確認してみましょう。

ここまで準備しておけば、根拠が明確ですから、定期考査のチェックをしてもらうことにも自信を持って臨めると思います。そして、管理職から何を指摘されても、その指摘が適切なものなのかどうかがわかると思います。

適切なものであれば今後のためになりますね。適切でなかったら、その根拠を具体的に提示して、丁寧に説明するようにしてみてはどうでしょうか。

Category: 働き方

子ども扱いを避け、雰囲気を味方につけることを意識しましょう

回答:愛知県公立小学校教諭 佐橋慶彦

ご質問頂きありがとうございます。中学校と小学校のギャップや、2学期からのスタートなど難しい条件が揃う中でも、子どもたちと向き合い、ご自身の指導を見直そうとされる真摯な姿勢に感銘を受けました。

キョロ先生ほど大きな変化ではありませんが、私も高学年を数年続けて受け持った後に中学年を担任した際には「なかなか話が聞いてもらえないな」「あれ、指示が通っていない」と戸惑いを感じました。その時に自分が意識していたことを中学年の児童の特性をふまえながらご紹介したいと思います。

中学年の特性を表す際に、よく使われるのが「ギャングエイジ」という言葉です。文部科学省のホームページに掲載されている「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」には、このように明記されています。

「集団の規則を理解して、集団活動に主体的に関与したり、遊びなどでは自分たちで決まりを作り、ルールを守るようになる一方、ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団が発生し、付和雷同的な行動が見られる。」
*文部科学省「3.子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」より抜粋

この「主体的」そして「付和雷同的」という二つの言葉をキーワードに、もう少し詳しく考えてみたいと思います。

自我の芽生えにより「主体的」に行動することが増える一方で、人の意見をそのまま受け止めたくない、自分の意見を言いたいという思いも強くなります。親や教師の言うことが本当に正しいのかと疑問を持つようになったり、干渉されることに反発したりすることも増加します。

また、このギャングエイジは社会性を身につける大切な発達過程でもあります。仲間を作り集団で行動をすることで、集団の中での役割や責任、ルールを守ることの大切さ、対人関係の築き方などを身に付けていきます。集団を優先するあまり子どもだけの集団で自分たちのルールに従って行動するものの、仲間たちの意見や行動に流されやすい「付和雷同的」な一面も見られるようです。

そこで

■子ども扱いを避け、一人の人間として扱うこと
■雰囲気を味方につけること

を意識して子どもに接するようにしていきます。

例えば、話を聞いてほしいのになかなか静かにならない、という場面を想定してみましょう。「話を聞きなさい」「今は聞く場面です」と注意をしても、先ほどのギャングエイジの特性をふまえると「なんで聞かなければいけないの?」と注意に疑問を抱く可能性が考えられます。また、こちらにその気が無くても、子ども扱いしないでほしい、と捉える児童もいるかもしれません。

そこで、まず雰囲気を味方に付けるアプローチをしていきます。

なかなか静かにならない教室を見渡してみると、何人か【①いつも騒いでしまう児童】がいると思います。逆に数名【②いつでも話を聞いてくれる児童】もいることでしょう。そして残りの多くの児童は、付和雷同的な【③その場の雰囲気によって聞いたり、聞かなかったりする児童】なのではないかと思います。

この【③その場の雰囲気によって聞いたり、聞かなかったりする児童】がどちらに傾くかで教室の雰囲気は大きく左右されます。

先生が【①いつも騒いでしまう児童】に目を向け、注意を繰り返してしまうと、騒ぐことで先生の注目を引けるという誤った認識をもたせてしまい、騒ぐ方へ流れてしまう恐れがあります。

そこで、注意だけでなく【②いつでも話を聞いてくれる児童】に感謝の気持ちを伝えるようにします。

・「いつもこちらを見て聞いてくれているから、話していてホッとします。ありがとう」
・「サッと気持ちを切り替えてくれると、話がしやすいです。助かるなぁ」

すると、正しい行動をすると先生に見てもらえる、先生が喜んでくれる、ということに気が付いた何人かの子どもたちは、同じように聞く姿勢を取るのではないかと思います。この、何人かが真似をし始めたタイミングを見逃さないようにします。

・「いいなと思った行動を真似してみるのは素敵だね。」
・「こうして、みんながこちらを見てくれると、とても気持ちがいいですね。時間もかからない。余った時間を使って、楽しいことができるかもしれないですね。」

このように、雰囲気を味方につけるアプローチを続けながら、少しずつ話を聞く児童を増やしていくようにしていました。

エネルギーに溢れる4年生の児童が、時に騒がしくなってしまうことはおかしなことではありません。中学年の特性と上手に付き合いながら、素敵な残り数か月を送ることができるよう願っております。

Category: クラス

ご自身の体調を一番に考えてください。その後で、次の選択肢に進みましょう

回答:神奈川県立総合教育センター主幹兼指導主事 鈴木夏來

まずは「みん教相談室」にご相談いただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございます。

結論から申し上げると、ミュージック先生のご体調が最優先です。仕事は確かに大事なことでしょうが、心身疲れるまで、命を削ってまで行わねばならない仕事なんて、そうないと私は思います。

内科、心療内科、鍼灸院も定期的に通われているとのこと。診断書を出せば、十分に療養休暇を取得することができるでしょう。

ご無礼を承知で繰り返しますが、そこまでして業務を続けねばならない理由はないと思います。異動、休職、退職など、いろいろな選択肢がありますから、ひとつ考えてみてはいかがでしょうか。

しかし、それでも今の職場で働きたい、心身を削ってでも働くという覚悟がおありならば、次のようなことを選択肢として考えてみてください。

●学級担任をやってみる

音楽専科をやめて、学級担任をやってみるという選択肢です。学級担任になれば、その分の配慮等で、持ち時間が減る可能性があります。交換授業等で、年休や自習体制を捻出することも比較的ラクになります。学級担任は、教職を目指している若手からも需要があります。「人が足りない」「人が見つからない」といっても、音楽専科よりは「なり手」はまだ見つかる可能性が高い、というのが実情です。

いっぽう、音楽の指導に長けている教員は、なかなかおりません。ミュージック先生は、14~15学級+支援級を担当なさっておられるとのこと。尋常ではありません。担任の学級経営がうまくいっていないと、音楽専科の授業は成り立たないことが多々あるというのに、ミュージック先生は、本当に音楽の指導にも長けておられるのだと思います。学級担任の空き時間をつくるため、校内のほぼ全ての音楽授業をまかなってこられたのだと察します。学校管理職も、学級担任も、ミュージック先生に頼りっぱなしなのかもしれませんね。

音楽の得意な先生は、子供の心をつかむことも、学級を経営することも得意ですから、学級担任をやってみるのはいかがでしょうか。

●代替の音楽専科教員を探す

人手という分母が増えないことには、原則として、一人当たりの持ち時間は減りません。したがって、ミュージック先生の空き時間を増やす最速の方法は、同じ音楽専科の教員をご自身で見つけてみることです。もちろん、そこまでする義務は全くありません。しかしながら、ミュージック先生の持ち時間が減らないのは、人が見つからないからそうなっているのだと察しが付きます。教育事務所や市町村委員会、学校管理職も必死で探しているけれども、見つからないのでしょう。

探すのは、以下のような人材です。

・音楽を教えることができる臨時的任用教員や非常勤講師
・音楽を教えることができる退職したばかりの元教員
・免許状が失効したが、音楽を指導できる元教員(免許状の更新を促し、再び働いてもらう。更新講習を受講し、免許状再発行の事務手続きも含めると最短で4か月程度かかる)

しかし、上記のような方を見つけるのは、なかなか難しいことですよね。では、次のような手はいかがでしょうか。

●音楽を指導できる教員を増やす

小学校の教員である以上、本来は音楽を指導できなければなりません。しかしながら、誰しも得手不得手はあるもの。あれこれ理由を付けて専科に任せている教員もいるでしょう。「自分は体育と図工をやるから、代わりに(苦手な)音楽と理科を専科教員にお願いしたい」。いわゆる「バーター」(交換条件)です。

ミュージック先生が勤務される小学校は、音楽や図工の授業について、プロ化・専門化が進んでしまったのだと思います。専科の教員に任せ続けてきた結果、音楽と図工の指導について、自信をもって指導できる教員がほとんどいなくなった、ということです。これはプロ化・専門化が進んだ学校の宿痾しゅくあとも言えます。

そこで提案です。音楽の指導技術について、ミュージック先生が率先して、同僚の先生方に教えてみてはいかがでしょうか。

音楽の指導の仕方が分からないと悩む若手教員は多いものです。「来週の音楽の時間、〇〇先生にとっては空き時間ですが、もしよろしければ、一緒にやってみませんか? もちろん最初は私がメインでやりますから」。そのように声かけし、少しずつ担任の先生にも音楽の指導に慣れてもらうのです。学級担任に自分にもやれるという自信が付けば、「音楽の指導は学級担任」という学校に変わっていくはずです。


ここまで、3つの選択肢についてお話ししました。最後に繰り返しになりますが、くれぐれも、ご自身の体調を最優先に考えるようにしてくださいね。

Category: 働き方

お願いモードで、こちらが望む形に誘導しましょう

回答者:教育アドバイザー 多賀一郎

これは、毎日がストレスになりますよね。イラつくことと思います。
「こんな支援者なら、いらない。」
と叫びたいところでしょう。

しかし、あなたのその思いも相手に伝わっていって、さらに関係が悪化するかも知れません。そうなったら、イライラどころか、教室に反目する二人の教師が入っているという異様な状態になりかねません。

難しいことではありますが、少し譲歩して、通級の先生のすることを認めてみるのはどうでしょうか。

あなたから見れば、足りないところだらけだと思います。でも、クラスの子どもたちのために、少しでも良い環境になるように考えていきませんか?

「ネットからとった指導をし、実態に目を向けない」のは、困ったものですが、少なくとも、ネットから学ぼうとしているのだと考えて、一言
「ありがとう」
と、言ってはどうでしょうか。

頼んでない子どもを指導することは、はっきり言って迷惑ですよね。でも、それだけやる気があるととらえてみるのはどうでしょうか。
「ありがとう、でも、こっちの子どもをお願いします。」
と、言ってはどうでしょうか。

精神的に難しいことだとお考えなら、具体的な方策も考えましょう。

通級の子どもと行動に注意しなければならない子どもをピックアップして、記録カードのようなものを作るのです。これは、公の記録とは別です。

そして、それをその先生に確認してもらい、一緒に記録していきましょうと伝えます。時間を見つけてその子たちについて二人で記録してもいいですし、相手に書いてもらってそれについて話し合うとかでもよいでしょう。

そうやって、できるだけその先生が「その子たち」だけに集中するように持っていくのです。できれば、子どもの話をしているときに、
「次はこうしてください。」
と、こちらからお願いするのです。他の子どもたちに手を出させないように、するのです。

「自分の使用する言葉を使って教える」のも、困ったものです。それについては、やはり、子どもについて話し合う時間に、こちらから
「こう、話してくださいね。」
と、教えてしまえばいいのです。

いずれにしても、その先生の問題行動を指摘していたのでは、反発を生むだけになるかもしれないので、子どもについての話をする機会を作って、それを通じて、
「ちょっとこのことをお願いします。」
と、お願いモードで、こちらが望む形に持っていくようにしましょう。

Category: クラス

常勤で落ち着いて働き、経験を積むことをお勧めします

回答:北海道小学校合唱教育研究会事務局長 畠山美砂

モンブラン先生が今後、音楽の教師として、教員人生を生きていきたいお気持ちが強いのであれば、常勤で小学校音楽専科として働くことを、私はお勧めします。

非常勤はいつまで勤務できるのかわかりません。期限付きの採用ですと、次にまた仕事を探さなければならず、落ち着きません。収入面も不安ですよね。そういった意味でも、常勤でまずは小学校専科として働いてみてはいかがでしょうか。

小学校には、まだまだ未熟な子供が多くいます。発達に遅れがある子や、問題を抱えている子がいることもあります。最近は昔に比べ、そのような子供が学級に増えてきたようにも感じます。だからこそ、支援員や発達支援ルームのご経験を生かしながら、どの子にも楽しく分かる、新しい音楽授業を、先生なら実践できるはずです。

現在、教育現場は「小中連携」ということを大切にしています。今後中学校の音楽教師として勤務したいというお気持ちがある場合でも、小学校での教員経験が活かされると思います。

また、「支援学級」にご興味があり、今後、そちらの分野で力を発揮されたいのであれば、音楽教師として働きながら、その学校の特別支援学級の先生から学べることもメリットとなるのではないでしょうか。特別支援学級で音楽授業をしてみることもできれば、可能性は広がっていきますね。

できれば一度その学校を訪問し、通常学級や、あれば支援学級の様子を参観するのもいいかもしれません。そこで、自分が働く様子をイメージしてみましょう。施設設備だけでなく、職場や子供たちの雰囲気が、実際勤務する際には大事になってきます。

モンブラン先生を応援しています。同じ教員として頑張っていきましょう。

Category: 働き方
Tag: 音楽
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【中2の生徒に指導が入らない 】

公立中学校で中二の副担任をしています。勤務校は今年一年目で、バスケ部を持たされています。うちの学年の子、二人と年度当初にもめました。

理由は、一人はピアスに関する指導です。もう一人は半年以上入院していた子で、初めましてが確か6月くらいでした。軽く挨拶したものの主顧問の方から正式に挨拶する場を設けてもらえたわけでもなく、そんな感じだったせいか部活のない日に下校していなかったため下校を促したところ、嫌われました。

そこから主顧問、学年管理職と幅広く助けを求めたわけですが、まともに対応してもらえず、主任からは「部活のことは部活で解決してください」と言われる始末。管理職からも対象生徒と話合いの場を設けてほしいと伝えたものの、静観せよとの指示で話が好転するどころか悪化する一方で、解決の糸口が見えません。対象生徒は部活中も私の些細な真似をして遠回しに馬鹿にしてきたり、問題行動が絶えません。どうしたらいいのでしょうか。

採用試験に合格したので次年度からは転勤だと思いますが、このままこの調子で半年間やっていけるとは思えません。この子たちは私の授業の教科係でもありますが、次の授業準備も聞きに来なく、担任もそれを許してしまっているのでもうどうしようもありません。

避ける避けるの対応で一向に好転しません。部活もやらなくていいものなのに強制的にさせられるし、不満が募る一方です。どうか助言していただけますようお願い申し上げます。(台湾らぶ・20代女性)

立ち位置を理解してくれる同僚に話をしてみましょう

回答: 元中学校校長、「全国教育交流会」代表 中野敏治

相談内容を読ませていただきました。次年度転勤が決まっていても、「このままではいけない。なんとか解決したい」という子供たちを思う強い気持ちが伝わってきます。学校の中心は子供たちです。子供たちのために、教師が何をすることができるかです。そのことをしっかりと意識して子供たちの指導にあたっている様子が伺えます。それだけに、今の指導体制が歯がゆいのだと思います。

私が気になった点をお伝えしたいと思います。

まず、子供たちへの指導についてです。

中学生は思春期の真っ只中にいます。「しらす鯨」という表現もされます。体は鯨のように大きくても、まだ心はしらすのように小さいという表現です。どんな態度であっても、まだまだ心は子供なのです。

注意をすると、「うるせーな」などと言ったりして反抗的な態度をとる子供もいるでしょう。その瞬間はその子が本気でやっているように感じますが、実は、その場に友達がいるからなどの理由から、そういった行動をとることが多くあります。個別に話せば話し方まで変わる子も多くいます。

教師を馬鹿にしたような行動をとっても、それは、「まだまだ子供」の生徒のやることです。教師は気にせず、反応しないようにするのがよいでしょう。

思春期の子供たちは、自分たちを”理解したふり”をする教師の嘘っぽさを見破ります。きちんと自分たちを見て、自分たちのことを考えて注意してくれる先生を信頼するのです。「私たちのことを意識してくれている」と子供たちは分かります。でも、分かっているのに反発をしてしまうのが、思春期の子供たちです。

先生は、その子に正しいことを伝えているのですから、自信を持って指導を続けてよいと思います。熱心な先生には必ず子供たちはついてきます。生徒に寄り添い、生徒のことを考え、これからも生徒のために、良いこと悪いことを伝えてください。

二つ目は、教師の意識の違いで、指導体制にブレが出ているという点です。

子供たちが一人ひとりそれぞれ違うように、教師も経験年数や教職歴により、問題意識に違いが生まれます。その意識の違いが大きすぎると、指導にブレが生まれます。すべての教師が同じ意識を持って指導するのは難しいものです。

そこで、先生の立ち位置を理解してくれる同僚に話をしてみてはどうでしょうか。そして、該当生徒を一緒に見てもらえるようにできるとよいです。状況を体験してもらえれば、自分の状況を詳しく伝えることができ、理解を得ることができます。誰か一人でも味方がいると心強いものです。まずそこからスタートしてはどうでしょうか。

問題から目を背けずに真摯に対応しようとする先生が、よい教師になれないはずがありません。応援しています。

Category: クラス

一人で対応せず、まずは養護教諭に相談しましょう

回答者:佐賀県公立小学校教諭 小倉美佐枝

新任の先生ということなので、伝えておきたいことがあります。

それは「何事も絶対に一人で対応しない」ということです。

学級担任をしていると、学級で起きるすべてのことを担任一人で対応してしまいがちです。でも、違います。学級で起きるすべてのことは、学校全体に関わることでもあります。

そして、「その子のためにどうしたらいいか」という視点を忘れないことです。

そのままにしておいたら、その子はどうなっていくのでしょう。私は担任をしているときの今と、その後の少し先の未来を考えます。きっと悪化するか、他に困ることに広がるかなど、心配なことばかりが想定されます。

今回の件は、養護教諭(保健室の先生)に相談しましたか。いち早く、養護教諭に相談しましょう。そして次に学年主任や学年の先生方に話すのです。その後、学年の先生とともに、管理職の先生へ報告・相談をしてください。

その子の状態については、いろいろ考えられることはあります。

・不安や心配が高まっている
・先生に今以上に関わってほしい

など、他にもまだあります。
「やめなさい」の指導や対応ではなく、「別の行動」へ移行させていくことが重要です。例えば、

・手をつなぐ
・他の遊びの輪に入れる
・いっしょに絵本を読む


などが考えられます。
特別支援の先生や養護教諭と一緒に対応のしかたを考えてみてくださいね。

Category: クラス

専門家によるケース会議がまず必要だと考えます。

回答者: 岡山県公立小学校教諭 南惠介

ご質問を読ませていただき日頃苦労されながら奮闘されている様子が伝わってきました。また、応援してくださる先生方もたくさんいらっしゃるとのこと。同僚を大切にされる素敵なやま先生だからこそなのだと思います。

さて、ご質問に対する私の回答です。

どのような支援をというのが質問の主旨だと思いますが、私がまず必要だと考えるのは専門的な方を招いてのケース会議を開くことだと思います。できればその方に事前に何度か教室を覗いていただいて、その子たちの様子、そして周囲の関わり、先生方の動きを見ていただきます。(スクリーニング)

そして、その上で、ある特別支援上のセオリーに基づいた具体的な方針を決めていくことが必要だと考えました。お願いできる専門的な方はスクールカウンセラーさんや地域の特別支援センターの方など、学校や地域によって異なりますが、今はどこでもある程度そのようなリソースは存在すると思います。

そうすることで、アドバイスもある程度整理され、支援全体の方向性も定まってくると思います。日常的に子どもと向き合っている担任の先生の「断りきれず辛くなる」ような心の負担を軽くすることもとても大切な要素だと思います。きっと周囲に気遣いをよくされる優しい先生なのでしょうね。

それでは、支援の方法についてですが、ズバリ こういうことをすればいいですよという方法を提示しにくいというのが本音です。なにぶん状況がわからないので、アドバイスをすることが難しいのです。

支援の方法は子どもにあっていればサプリにも薬にもなりますが、同じ方法でも子どもに合っていなければ毒にもなります。

一般的に言われている具体的な支援の方法については、こちらの記事にまとめましたので、ご参照いただければ幸いです。

【相談募集中】要支援児に対する支援のヒントと応援教諭との関わり方

最後に一つ大切なことを。支援というとついつい何かをしてあげることと考えてしまいがちですが、「見ているけれど関わらない」のも、とても大切な支援です。

例えば、子どもの不適切な状況をスルーすること(教育的無視) 、応用行動分析で言うところの「消去」に当たります。叱られることも含めて、関わることは「報酬」つまりご褒美となります。

良くない行動をするたびに関わってもらえるとなると、悪いとはわかっていても繰り返すことにつながっていきます。関わることでその行動は維持されたり、強化されていきます。そう考えると、逆に「当たり前にできている時」に多く関わることは、すごく大切です。

支援はその言葉からもついつい「足し算」で考えてしまいますが、何を止めるか、何を減らすかという「引き算」もかなり大切になってきます。そういう視点も大切にしつつ、目の前の子どもたちにとって必要なことをよく考えてできそうなことからスタートしてみてください。

子どもを育むということは、なかなか時間がかかり、したことに対して効果が出るのにも時間差があることも多く、見通しの立ちづらいことだと思います。ただ、はっきりしているのは先生が子どもを大切に思い、一生懸命関わられているということはとても価値があるということ。

そんな先生のこと、きっと子どもたちは大好きだと思います。

日々、本当に忙しい中で、悩まれることも多いとは思いますが、コツコツとできることを積み上げていくことできっといつか何かしら良いことが起こると信じて子どもと関わっていきたいですね。私もそう信じて、先生と同じようにコツコツと積み上げていきたいと思います。

Category: クラス

安全指導として、理由を伝えましょう

回答: 東京都公立小学校教諭 佐々木陽子

私のようにおばちゃん根性があると、「そこは私の特等席よ! どいて〜」と、はっきり言ってしまいます。小学生だと、そんな担任のキャラクターを知っているので、すぐに離れます。中学生になると、そう素直にはいかないかもしれませんね。

素朴な質問から、真面目で素敵な先生かと存じます。先生に好感をもっているからこそ、先生の椅子に座るのです。

そもそも教師の椅子は子供のそれと違って、キャスターつきのものだったり、360度クルクル回る椅子だったりします。友達と戯れて大怪我になる危険性もあります。特に、教師のいないときに、思いもよらない事故は結構起きるのです。

そこで、安全面の観点から、先生の椅子には座らないように呼びかけるとよいです。

朝の会などで安全指導として、「先生の椅子に座って……、こんな事故があったようです」と話してみてはいかがでしょうか?

やってはいけない理由を知ることで、教師の椅子に座ることはなくなります。

「皆さんが安全で楽しく学校生活を過ごせるようにしたいと、先生は願っています!!」と、心に訴えかけるようにするとよいでしょう。

Category: クラス

教室で授業を受けている児童と同じ基準で評価を

回答:兵庫県公立小学校校長 俵原正仁

あまり難しく考えなくてもいいと思います。オンライン授業だから、何か特別な形で評価しなければいけない・・・と考える必要はありません。オンラインと教室の間で不公平感が出ないということが大切です。

原則、教室で授業を受けている児童と同じ基準で評価してください。もちろん、同じ基準で評価するためには、同じ学習活動をしていることが前提条件となります。

例えば、同じワークシートを配信し、教室と同じ時間内に自分の考えを書き、オンラインで発表または返信するという感じです。教師は、教室で授業を受けている児童と同じように、そのワークに書き込まれた内容や発表の様子を評価すればいいのです。

ただ、教室で行っている全ての教育活動をオンラインでおこなえるわけではありません。やってないことは、評価できませんよね。 もしかしたら、ふくよし先生はその部分について困っているのかもしれません。

結論を言えば、その部分は無理に評価しなくていいと思っています。評価できる内容のみで評価すればいいのです。

2学期いっぱい教室に戻ってこられないのであれば話は少し変わってきますが、現時点でオンライン授業の児童用に、特別な評価規準を作る必要はありません。

それでも判断に迷う状況になったらひとりで抱え込まず、管理職や学年の先生に相談をするのもよいでしょう。

それよりも、他にエネルギーを使わなければいけない場面はたくさんあるはずです。共に笑顔でがんばりましょう!

Category: 授業

「間違えてもいい」という安心感のある教室の空気をつくりましょう

回答:岩手県公立小学校教諭 古舘良純

何のために子供たちに「挙手」させるのでしょう。子供たちに挙手させる場面を考えてみると、いろいろなことが見えてきました。素敵な問いをありがとうございます。

「自分の授業が悪いのか」と心配されていることから、問いに対する子供たちの反応がよくないと感じていらっしゃると受け取りました。先生の発問や問いかけに対して、子供たちが「答えない」「答えようとしない」と言う場面ですね。

また、「発表ができる子を増やしたい」ということから、子供たちを積極的な人へ成長させたいという願いも伝わってきました。

そこで、私なりの回答をさせていただきます。

まず、「問いかけ」次第で、いくらでも手は挙がるようになります。

私が学ばせていただいている菊池省三先生は、 飛び込み授業の中で、隣同士で相談をさせてから、「相談した人?」と言って挙手させることがあります。「相談したかどうか」ですから、全員の手が挙がるはずです。

同じように、「考えた人」「わかろうと努力している人」のように聞けば、子供たちの手は挙がるようになります。

しかし、「答えが言える人」「わかった人」と聞けば、一気に手は挙がらないようになります。

つまり、「挙手の敷居を下げる」ことが大切なのです。

また、「授業が悪い」というよりは、「安心感を生み出しきれていない」のかもしれません。「正解主義」の教室では、「間違い」を恐れるあまり、子供たちは答えようとしません。大人だって研修で「正解」を求められたら、答えにくいですよね。

「もしかして? と思う答えがある人」「自分の考えで挑戦してみようと思う人」のように、間違えてもいいのだという教室の空気をつくりだしてから、挙手を促してみるとよいでしょう。

「発表ができる子を増やしたい」のであって、「正解が言える子を増やしたい」わけではないのだと思います。ですが、いきいきと発表し合う教室ができれば、きっと、みんなで正解にも辿りつけるはずです。そんな教室になることを祈っています。

Category: クラス

特別支援」について学んでみませんか?

回答者: 兵庫県公立学校教諭 関田聖和

文章から察しますが、とてもお辛いでしょうね。「特別支援はプロとしてもっと専門の先生がされるべき」には、私も同感です。専門性の高い知識やスキルを持つ教員が担任した方がいいと思ってしまいます。子供への適切な対応も、その子に合った授業もできるはずだからです。

「高い専門性を持った特別支援のプロ」とは、どんな教員のことを言うのでしょうか。

特別支援教育の専門知識を持ち、なおかつ、教員が取得していることが多い民間資格である「学校心理士」「特別支援教育士」の人数を、調べたことがあります。圧倒的に数が少なく、全国全校配置なんて到底不可能だと分かりました。

では、「特別支援学校教諭免許」は、どうでしょうか。特別支援学級の教員となるには、小学校、中学校、高等学校または幼稚園の教員の免許状のほかに、特別支援学校の教員の免許状を取得することが原則となっています。しかし実際には、教員免許だけで勤務が可能なため、特別支援学級の教員のほとんどは、特別支援学校教諭の免許を所有していないという実状があります。

ただ、特別支援に関する学校現場では、必ずしも、「特別支援学校教諭免許を取得しているから専門性がある」と言い切れません。これは、「小学校教諭免許を持っているから子供の対応や授業がうまい」とは言えないのと同じで、「免許を持っている=専門性が高い」とは言い難いのです。

私は研修会やセミナーで、「他人は変えられませんよ」と話します。私たちが子供や保護者を変えようとしても、一朝一夕にできるものではありません。つまり、他人の専門性を高めることは、非常に難しいのです。それに比べたら、自身の専門性を高めることは、簡単な方法と言っていいかもしれません。

特別支援教育について、学んでみませんか。本を読んだり、セミナーを受講したりすると新たな発見がありますよね。

私は30代後半に、「特別支援教育士」(特別支援教育士……S.E.N.S(センス)Special Educational Needs Specialist。一般社団法人特別支援教育士資格認定協会が認定する、LD・ADHD等に関する民間の専門資格)の存在を知りました。 協会HPの 「その子の背景の実態把握する力を」は、私の文章です。

すぐにさぼってしまう私は、カリキュラムのある特別支援教育士の養成セミナーに参加しました。休みの日を費やし、お金も払っているので、「学ばないともったいない!」と思い、通い続けることができました。

すると…、ある時期から、子供の困っている状態が、うっすらと見えるようになったことに気付きました。また同時に、周囲の先生方や自分自身のことも少しずつ理解できるようになっていきました。

特別支援教育について学ぶことが、働きやすさ、生きやすさにも繋がったのです。不思議ですが、子供に対しての怒りがあまり起こらなくなりました。それは、大人に対しても……。

学びを続け、それを実践に生かそうとしていると、やがて周囲の目も変わってきます。おそらく、先生が今感じていらっしゃることは、自然に解決してしまうのではないかと感じます。

今や、特別支援教育は、どの子供に対しても必要です。

「この子供は苦手」といった「難敵」を無くしませんか。まずは本を読んで知識を付けることから始めるもよし、勉強会に参加するもよし、資格の取得を目指すもよし。自分に合った方法を探してみましょう。学びを開始すると、「無敵先生」へと進化するかもしれません! 私もなんだか元気が出てきました。私も再度、学びます!

Category: 働き方

劣等感は悪いものではなく、自分を成長させる原動力です

回答者: 東京未来大学非常勤講師 山中伸之

毎日ご自身の劣等感と向き合って生活をしていらっしゃるということで、おつらい日々だと思います。胸が苦しいですよね。先生は「このような悩みはよくない」と書いていますが、そんなことはありません。悩みがあるのが人間です。悩むことが悪いのでは決してありません。先生と同じように悩んでいる人は、実は少なくありません。

まず、ありのままの自分を受け入れてあげましょう。劣等感と向き合って毎日つらい思いをしつつも頑張っている先生を、ありのままに受け入れてあげましょう。

「毎日劣等感で胸がいっぱいになってしまい、苦しいんだね。苦しくなっちゃうよね。苦しいって弱音を吐いてもいいんだよ。」

「子どもに影響を及ぼしてしまうのではないかと悩んでいるんだね。悩んじゃうよね。悩んでいいんだよ。悩んでいる自分でいいんだよ。」

という具合にです。

何か温かく大きなものに包まれているイメージで、自分に語りかけてください。または、自分の好きな人、信頼できる人から優しく言ってもらっているイメージをしてみてください。そうやって癒やされると、ちょっとだけ活動のエネルギーがたまってくるものです。

自分を癒やすことで、活動の意欲が少し高まってきたら、次のことを考えてみてください。

1 事実を見る

先生が悩んでいることは、事実なのでしょうか。事実なのかどうかを冷静に考えてみてください。先生は次のように書かれていらっしゃいます。

「おそらく管理職から『高学年は任せられない、かといって1年生のようなきめ細やかな指導も任せられない』と取られてしまっているのではないかと思います。」

ここに表れている、「おそらく」「取られてしまっているのではないかと思います」という文言からは、先生が悩んでいらっしゃること(「自分に力量がないので1年や6年の担任は任せられないと管理職に評価されている」)が、事実かどうか分からないということが読み取れます。

先生が悩んでいることは、単に先生がそう思っているだけのことではないでしょうか。管理職が本当にそう思っているかどうかは、本当は分からないのではないでしょうか。

事実か事実でないか分からないことならば、そのことで悩む必要はない、と考えましょう。実際、事実かどうか分かりませんから。

また、仮にそれが事実だとしても、相手がどう考えるかは相手の都合であって、本来先生が気にされることではありません。先生は先生のできることを精一杯務めればそれでよいのではないでしょうか。そのことを相手がどう思おうと、それは相手の勝手で相手の都合によることです。

できれば、直接聞いて確かめるとよいのですが、それは難しいですよね。でももしも機会があれば確かめてみることをおすすめします。人は分からないことで不安が増すことがあるからです。

2 客観視してみる

それから、仮に若い同僚が先生に、先生が悩んでいるようなことと同じ悩みを相談にきたとします。その同僚に、先生はどのようなアドバイスをなさいますか? おそらく、悩んでいるようなことはあまり気にせず、自分のできることを精一杯やって力をつけ、前向きに頑張った方がいいとアドバイスするのではないでしょうか。

これと似たようなことを、イメージの中で行うことができます。先生が座っている目の前に、イスをもう1つ向かい合わせに置いてください。次に、そのイスに腰掛けてご自分の悩みを、目の前に信頼できる人がいると想像して話してみてください。心の中で思うだけでもいいです。そうしたら、元のイスにもどり、ご自身が相談された立場になって、先ほどまで目の前のイスに座っていたご自身にアドバイスをしてあげてください。

これを行うことで、先生ご自身に少し元気が出ます。誰かを励ます人が実は最も励まされるからです。また、これを行うことで、先生ご自身の悩みを客観的に見ることができます。客観的に見ることができると、悩みが少し薄らいでくるものです。

3 認知バイアスに気づく

人には物事を判断するときに、知らず知らずのうちに先入観によって不合理な判断をする傾向があります。例えば、ある人から「嫌いだ」と言われると「みんなが自分のことが嫌いなんだ」と考えてしまったり、1度失敗すると、自分には能力がないと思ったりすることです。

合理的に考えれば、1人の人に嫌いだと言われたからといって、誰もが嫌っているということなどありませんし、1度失敗したからといって、それはたまたまかもしれず、能力がないということの合理的な理由にはなりません。

しかし、人はそのように考えてしまう傾向をもっています。これらの考え方を認知バイアスと言ったりします。先生はそのような認知バイアスにとらわれていないでしょうか。一度静かに考えてみるのもいいかもしれません。

さて、はじめに、人は誰でも先生と同じようなことで悩んでいるのではないでしょうかと申し上げました。 世の中に劣等感をもっていない人なんてほとんどいません。誰でも多かれ少なかれ劣等感をもっています。

実は、劣等感は悪いものではありません。それは自分を成長させる原動力にもなるからです。

先生も、まずご自身をねぎらい、いたわり、癒やしてあげてください。そして活動の意欲が高まってきたら、自分だけの土俵をつくるための1歩を踏み出してはいかがでしょうか。

自分だけの土俵とはどのようなことか。その説明を加えた詳しい記事はこちらをご覧ください。

繰り返しになりますが、自己肯定感は一定ではなく、高いときもあれば低いときもあります。やる気が出ない日もあるでしょう。自己肯定感が低いときは自分を癒やし、高くなったら1歩進めばよいのです。3歩進んで2歩さがっていいし、時には3歩進んで4歩下がるときもあるかもしれません。しかし、それでよいのです。それが人間です。

Category: 働き方

実習先の子どもたちが喜ぶような準備を!

回答者:愛知県公立小学校教諭 八神進祐

いよいよ「教育実習」とのこと。楽しみですか。それとも不安ですか。まだ見ぬ子どもたちを想像しながら、少しずつ準備をしていけるといいですね。きっとこの数週間で得る学びは、これからの教師人生の礎となるはずです。積極的に子どもたちに関わることはもちろん、どん欲に現場の先生方の指導技術を吸収してください。

まずは、いいスタートが切れるよう、このような準備をしてみてはいかがでしょうか。

■校歌を覚えよう
校歌は、学校の特色が色濃く表現されています。メロディーは分からなくても歌詞から得られる情報は多いです。ぜひ、実習先の学校HPを閲覧してみてください。学校HPには、校歌だけでなく、校訓、児童数、各学級の様子などが載っています。きっと子どもたちは、自分たちのことを知ろうとしてくれている人のことを、肯定的に受け入れてくれるでしょう。

■自分を表すアイテムを用意しよう
学生時代に打ち込んだものはありますか!? 野球をやっていた方なら“愛用のグローブ”、ピアノを習っていた方なら“練習を共にした楽譜”など、思い入れのあるアイテムを用意しましょう。自己紹介の際には、そのアイテムを手に取りながら話をすれば、自然と子どもたちの心の扉が開かれるはずです。

以前、私が受け持たせていただいた実習生の中には、子どもたちの前でトランペットを演奏してくれた方がいました。自分らしさを表現しようとするその姿は、いつまでも子どもたちの心の中に残るでしょう。

■子どもの「名前+好きなこと」を覚えよう
指導教官の先生との事前打ち合わせの際に、学級の子の「名前+好きなこと」を教えていただきましょう。「○○さん、お絵かきが大好きって聞いているよ。休み時間に一緒に描こうね」のような会話から、子どもたちの表情はパァッと明るくなります。

子どもたちの名前は出席番号の名簿よりも、座席表で覚える方が実用的です。児童の名簿などは個人情報ですので、学校長の判断の下、適切に管理してください。覚えるコツとしては、何度も口にすることです。毎日100回、声に出して読んでみましょう。数日で覚えられるでしょう。名前はどの子にとっても特別なものです。使用されている漢字やアクセントまで覚えて、大切に呼んであげたいものですね。

始めよければ半ば成功です。いいスタートを切れるよう、前向きに準備を進めてください。あとは指導教官の先生を頼りながら、刺激と実りのある実習にしてください。応援しています。

Category: 働き方
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【音楽専科に対する不本意な評価】

公立小学校の音楽専科です。16年目(育休を除くと11年目)です。2年前までは担任をしていましたが、音楽専科が勤務校に来ないことが判り、以降専科をしています(コロナ禍以降です)。大学の専攻は音楽で、音楽が好きです。

専科は、何かと蚊帳の外になりがちであるのと、担任をしておらず、深い指導のできる児童もいないので孤独を感じます。加えて、今年赴任された管理職からは、担任をしていないことを面談で問われました。この時、初めて専科をしている=担任を持てない人と認識されているのだとわかりました。

私の住む地域では音楽専科は非常勤講師が担うことが多いため、仕方ないのかもしれません。ですが、私は音楽が好きです。このまま専科で腕を磨いていきたい気持ちがあります。

けれども、担任が持てない人と思われたまま、さらに孤独なままで残る20年を過ごせる気はしません。 そして、あと数年で異動があることを考えると、専科ばかりしている人を望む学校はあまりないのではと思い、担任を希望して戻るべきかとも思います。

要は、「したいこと」と「周りからどう思われるか」が解離しているのです。 研究会に所属しています。何か応募したりやりきれば、もう少し答えが出るのかもしれないなと思っています。

何か別の視点があれば、またこのような時期を乗り越えられた方のアドバイスがあれば大変嬉しいです。(くいしんぼう先生・40代女性)

信念をもって指導していれば必ず評価につながっていく

回答者:北海道小学校合唱教育研究会事務局長 畠山美砂

全国各地、地域によって専科を含め、教員の配置の考え方も様々のようです。

私が知っている限り、関東圏では、小学校音楽の専科体制が確立されていますし、千葉県や兵庫県の一部では、小学校の音楽専科の先生が異動で高校の音楽専科になることも少なくないようです。そこでは、小学校での丁寧な関わりと経験が生かされているそうですよ。

私が勤めている北海道札幌市でも、専科をしているからといって、担任をもてない人だという認識はありません。音楽に限らず、英語専科や理科専科などもありますし、逆に、「専門知識をもっていて質の高い授業ができる先生、教科のプロ!」という感覚です。ですから、大変驚きました。お辛い思いをされていらっしゃることと推察いたします。

私自身、若い頃に音楽専科をしていた際、ある学級担任の先生に「学級がうまくいかないから、音楽専科でも来年やろうかな」と言われた経験があります。「専科の大変さも分からず、なめられているなあ」と感じたことを思い出しました。

質問者様が勤務する地域の先生方や管理職全てが同じ感覚なわけではないと思いますが、偏った考え方をしないよう導くべき立場の管理職が、思慮の浅い発言をされたことはとても悔しく、残念に感じます。

人のうわさも何日と言います。最初は色眼鏡で見られていても、しっかりと信念をもって子供たちを指導し、子供が変わっていく姿を見せることで、よい評価につながっていくと私は思います。

また、県内にとどまらず、違う地域の学校に思い切って異動することで、先生の力を思う存分発揮できる場合もあるのではないでしょうか。

いずれにしても、全国に仲間はいます。活動の幅を広げることも視野に入れつつ、自信をもって、音楽専科を務めてほしいです。応援しています。

Category: 働き方
Tag: 音楽

子どもたちの意欲を高める「学習問題」をぜひ作ってください

回答者:私立小学校教諭  長瀬拓也

主体的、対話的で深い学びは一単元だけでは達成できるものではありません。子どもたちが日々の社会科を含めた授業の中で、話し合い、深めあっていくことで学びがより豊かになります。そのため、普段から疑問に思ったことを出し合い、お互いに深め合う授業を目指していくことが求められます。そうした継続した子どもたちの姿を、研究授業で見せることができればよいですね。

その上で、まずこだわるとよいことがあります。それは、学習問題です。子どもたちが興味や関心を持っていることに着目して、子どもたちが「調べてみたい、考えてみたい」単元を通して学べる学習問題をぜひ作ってみてください。

その学習問題を作ることができたら、次は資料への追究になります。教科書の内容を参考にしながら、工業生産に関わる「人」にこだわってみてください。学区にそうした工業生産に関わる人や工場があれば、取材などして、その様子を資料化していくと子どもたちは身近なこととして関心を強めます。

私は、以前、この単元で、地元の部品工場を取材し、教材にしました。ねじ一本作るのにさまざまな工夫があることに気づき、子どもたちも驚いていました。人や地域の営みを工業生産に重ねていくと、子どもたちの切実な思いが高まっていきます。

ぜひ子どもたちと有意義な時間を過ごしてください。

Category: 授業

食育を行った上で調整することはあっていいと思います

回答者:福岡教育大学教職大学院教授 脇田哲郎

給食の食べる量を調整することはあってもいいと思います。

ただし、今の自分が食べられる量を自分で意思決定する。食べられるならば、少しずつ、食べる量を増やしていくという方向での意思決定です。

嫌いだから残すというのでは、不十分です。

個々に分かれているものの扱いについては、学校が、そのように取り決めておられるのなら、それを基本に考えられたらいいのではないでしょうか。

食育の6つの視点(食事の重要性、心身の健康、食品を選択する能力、感謝の心、社会性、食文化)などの学習を通しながら、食材に含まれる栄養素に関する理解、生産者や給食を作ってくださる方々への感謝の気持ち、アレルギーなどで食べたくても食べられない友達がいることなどを理解する心を涵養し、子供たちが今の自分が食べられる量を意思決定することができるようにすることが必要だと考えます。

給食指導については、こちらの記事でも回答していますので併せてお読みください。

Category: クラス
Tag: 給食

サンプル量を食べられるようになることを目指しましょう

回答者:福岡教育大学教職大学院教授 脇田哲郎

基本は、盛られた食材を残さず食することだと思います。そのためには、自分が食べ切れる量を申告することが大切です。ただし、好き嫌いで減らすのではなく、今の自分の適量として「多めにしてください」「普通にしてください」「少なめにしてください」などの分量を表す言葉を教えて、その言葉で、配膳をする友達にお願いするように指導することが大事です。

各学年に示されている給食のサンプル量は、食材に含まれる栄養素が身体に及ぼす働きについて考えられています。
もちろん、 アレルギーなどで食べたくても食べられない友達がいることなどは理解する必要がありますが、基本的には、 一人一人がこれくらいの量を食べられるようにすることを目指すとよいと思います。

また、「食品ロスは今や社会的な問題となっており、日本で捨てられる食品の量で飢餓で苦しむ人々を救うことができること」や、「自分たちが給食で食している食材は丹精込めて生産者が育てたものであり、美味しく食べてほしいという調理者の想いや、食材を安全に届けたいという流通に携わる人々の願いが込められている」ということに思い至るようにしたいものです。

これらの内容は、食育の視点を系統的に学ぶ「食に関する指導」で培われていきます。

学校で、何を、どのように残すのかということを論議する前に、これを機会に、各学年の発達の段階に即した、意図的、計画的な食に関する指導の実施を検討してみてはいかがでしょうか。

Category: クラス
Tag: 給食

目に見えない「働き方改革」から始めてみませんか

回答者: 先生の幸せ研究所 コンサルタント 鳥居紗歩

学校専門コンサルタントの鳥居です。先生、毎日ほんとうにお疲れ様です。学校は夏休みに入ったので、少しでもゆっくりと過ごすことができていればいいなぁと祈るばかりです。この半年、私の元にも「着任早々、帰宅は毎日22時を過ぎている」というお声は聞こえてきました。

働き方改革というと真っ先に思い浮かべるのは、先生もおっしゃっている「残業を減らすこと」かなと思いますが、実は他にもいろいろな側面を持っています。ついつい目に見えるもの(業務量や時間)だけに目がいってしまいがちですが、今だけ一緒に「目に見えないもの」に目を向けてみましょうか。

■先生同士の信頼をより厚くする
■学級経営をもっと円滑に
■保護者の信頼を得ること


例えば、 これらの中で先生が「もっとこうなったらいいのに」と思うことはありますか? ご自身の心の声に耳を傾けてみるのが一番ですが、ヒントとして具体的なアドバイスをさせていただきます。

「学級経営をもっと円滑に」の場合、今やっている業務の中で子どもに任せられることはありませんか? 例えばある先生は自分の業務を分析して、その中から子どもに任せられることを係活動としたそうです。係は50個以上になりましたが、毎日子どもが学級に貢献する仕組みができ、結果として子どもたちが落ち着き、自主的に手伝ってくれる集団になったそうです。さらに子どもたち同士のトラブルも減ったとのことです。

他には、掲示物を自分たちで貼らせたり、消毒作業を子どもたちと一緒にやるなど。また、児童のよい行動に気付いたとき「一筆褒めコメント」を連絡帳に記していたら、保護者からの不必要な質問や不安感がなくなり、結果として電話対応が減ったそうです。 加えて通知表の所見に書く際、効率的に日常の姿を思い出せるようになったそうです。

最初は目に見えないことも、気付いたら時間短縮になっていることはよくあることです。いきなり定時は難しくてもまずは最初の1歩から! 5分でも早く帰れたらとっても大きな変化です!

今、先生が思っている「なにかがおかしい」「こんなの無理だ」というその気持ちはとっても正常で、むしろその気持ちをご自身が嫌にならない範囲で持ち続けてほしいなと勝手ながら思います。その「違和感」を今後の変化の原動力にしてほしいです。

若くして、職員室内で最も効率的に教育効果を上げる先生になってくださったら、とってもかっこいいです! ご自身の健康と、「もっとこうなったらいいなぁ」というワクワクした気持ちを大切にしてください。

今回は目に見えないところからのアプローチをお伝えしましたが、目に見える時間にダイレクトにメスをいれていくタイムマネジメントのコツや考え方は、こちらの記事でお伝えしていますので参考にしてください。

Category: 働き方

「すべき論」から離れてみましょう

回答者: 愛知県公立小学校教諭 佐橋慶彦

ご相談ありがとうございます。子供たちの思いに耳を傾け、主体性を大切にされていることが文面から伝わってきました。もし学年全員が迷いなく威圧的な指導をしていたら、子供たちはとても窮屈な思いをしなくてはなりません。疑問を感じている先生の存在が、きっと大きな救いになっているのではないかと思います。

私も「高学年はまずしめておかなければ」と当り前のように叱りつける指導に、疑問をもったことがありました。それでは子供たちが“良い子を演じる”ようになってしまうだけです。また、子供たちに考えさせる指導を、甘い、ゆるいと捉えられてしまったこともありました。

そんな時に自分が意識していたことを紹介したいと思います。

■寄り添った指導に目を向ける

威圧的に指導をしているように見える先生にも、子供たちに寄り添っている瞬間が必ずあります。一緒に遊んでいたり、丁寧に机間指導をしていたり…。そのような姿を見付けて「○○さんすごい嬉しそうでしたねー」などと、できるだけ自然に伝えていました。寄り添った指導の話題を少しずつ増やすことで、学年の注目が「どう子供たちを押さえつけるか」から少しでも離れるようにしていました。

■「すべき論」から離れる

また、「子供たちに寄り添うべき」とこちらが考えていると、否定的なニュアンスがどうしても伝わってしまいます。いくら良い考えであったとしても、相手の考えや哲学を傷つけるわけにはいきません。そこで私は「厳しく叱る指導がうまくできなくて」と話すようにしていました。「すべき論」は相手を否定しますが、「得意/苦手」を意識して話すと互いの個性を尊重することができます。いつしか「自分はあんまり上手に子供の話を聞けなくてさ」と向こうからも相談してもらえるようになりました。

逆風に感じられるかもしれませんが、きっとその分大きな喜びが返ってくるはずです。学級の子供たちとともに素敵な卒業式が迎えられるよう願っております。

Category: クラス

著作権法に抵触する可能性が非常に高いと考えます

回答者: 弁護士 川上大雅

今回の利用態様としては、スタンプショップにて購入したスタンプをスクリーンショットなどにより「複製」し切り取り(編集し)新たな画像を作った上で、自らのPCの画面などで授業の際に利用するということが予定されているのかなと考えます。

おっしゃる通り、著作権法35条は「学校その他の教育機関における複製等」についてのルールを定めています。

おおまかな説明となりますが、普段は使用するときに許諾が必要な「著作物」について、学校で教育を担当する人が授業の過程で行う「複製」「公衆送信(インターネットに載せるなどすること)」は、「著作権者の利益を不当に害する」こととならない限り、権利者からの許諾がなくとも行うことができる、ということが書かれています。

一方、LINEスタンプに関しては、LINE利用規約上、その複製が認められていません(後掲の利用規約参照)し、サービスが予定している「利用態様を超えて利用」することが認められておりません。

今回の利用態様につきましては、そもそも利用規約上認められていない複製が行われている上、サービスが予定しているものを超えてしまっているという印象です。LINEスタンプ はトークにおける使用に最適化されている画像です。トーク以外の場面での利用は、スタンプの作者の意図とは異なる形で使われてしまうことになります。

また、悪い考えをしてみると、購入サンプル画面をスクリーンショットしてしまえば、購入しなくとも自分のPC上で使用できてしまいます(こうした方法を取られる方はさすがにいらっしゃらないでしょうが…)。

以上の点を併せ考えると、今回ご相談にありましたような利用の方法は、たとえ教育目的を有していたとしても、著作権法35条にいう「著作権者の利益を不当に害する」と判断される可能性が非常に高いと考えますので、対面、オンライン問わず避けた方がよいと考えます。

「コピー&ペースト」「スクリーンショット」といった行為は子供たちにも身近なものとなっているにも関わらず、著作物の利用に関するルールはなかなか学ぶ機会がありません。著作権法35条が予定している教育目的での複製等の範囲は意外と狭かったりしますので、各種団体が定めるガイドライン等も一度見てみた上で、上手に著作物を活用していってほしいと思います。

(参考)
10.3. お客様は、本コンテンツを、本サービスが予定している利用態様を超えて利用(複製、送信、転載、改変を含みます。)してはなりません。
LINE利用規約より文言を抜粋

Category: 授業

数年先の生徒数を基に、計画的に考える必要があります

回答者:「全国教育交流会」代表 中野敏治

生徒数の減少で、学校はさまざまな面で数年前と同じようには活動ができなくなっています。部活動に限らず、学級経営、学年や学校行事など、過去の活動と同じにはできず、工夫をしながら変えざるを得ない場面が多いと思います。体育祭でも数年前に比べると学級数が減り、学級対抗や学年縦割りでの競技も以前のようには実施できなくなっています。

部活動の在り方も工夫していかなければなりません。数年先まで中学校に入学してくる生徒数の推移は調べることができます。その推移を確認すると、今のままの部活動の数を教員(顧問)の数でやっていけないことがわかると思います。

運動部などは、顧問が複数は必要だと思います。顧問が一人だと、その顧問が大会の時、役員として審判や本部席に入ることになり、生徒の引率などができなくなります。これは文化部でも同じでしょう。また、部員数が多ければ、安全面を考えても顧問一人では不安です。

各部活動の顧問を複数制にすると、顧問(教員)の数が不足してしまうのではないでしょうか。そこで、教員が複数の部活動の顧問を兼ねたり、体育館で活動する部活動をまとめて複数の顧問で見たりする工夫をしている学校もあります。しかし、これでは部活動は存在しても、部員の指導や安全は確保できません。

複数の部活動の顧問を兼ねる教員。でも、兼ねるのは教員だけではなく生徒も複数の部活動を兼ね、特設陸上部など、特設でいろいろな部活動から部員が集まって大会に出ることもあります。

人数不足で試合に出られなかったバレーボール部の悲劇

部員6人でバレーボール部を継続していた学校がありました。大会の日に一人の部員が熱を出し、大会会場に集まったのは5人の部員でした。開会式に出たものの、試合には出られず、審判だけを行って帰ってきました。毎日練習をしてきても、試合に出られなかったのです。これほどかわいそうなことはありません。これが現実です。

部活動の数を減らせなければ、このことはどの部でも起きます。生徒数が減り、部活動数が同じであれば、どの部活動も部員は少なくなります。または、特定の部活動に生徒が集まれば、部員がほとんどいない部活動も出てきてしまいます。

現実をしっかりと見つめ、顧問同士で話合いを持ったり、管理職に現状を伝えたりする必要があります。

数年先の生徒数を基に、計画的に考えることです。中学2年まで部活動を行っていたものの、3年生が引退し、チームが成り立たなくなってしまうこともあります。教員同士の話合いとPTA等の保護者との話合いをもち、子どもたちができるだけ辛い思いをしない方法を考えることです。例えば、3年生が引退した後、チームができなければ、他校との合同チームで引退までは試合に出られることを保証し、その後、休部とするなどの案をいくつか出すことです。

今では、学校の部活動だけでなく、学校外のクラブチームに所属している生徒も多くなっています。より具体的な対策を、数年先を見越して検討していく必要があります。子どもたちの安全が保たれないほど顧問不足の状態はできるだけ早く解消していかなければなりません。

Category: 学校経営
Tag: 中学

電話番号は教えないのが基本です

回答者:東京都公立小学校教諭 佐々木陽子

お気持ちは分かります。事情があったり急な用事が入ったりと、対応が夜になってしまうこともありますものね。

ただし、保護者に電話番号を教えたことで、思ってもみないトラブルに巻き込まれることは多々あります。公私混同のような環境は良くありません。

電話番号は教えないことが基本です。

教師に限らず、誰にも入ってほしくないプライベートな時間があるのです。

保護者との信頼関係のために24時間営業をする必要はありません。

信頼関係は、勤務時間の中で十分に図ることができるのです。

学級通信でクラスの状況をこまめに発信したり、子供の登下校時や学校公開時に保護者に会ったら自分から声をかけて子供の様子を知らせたりするだけでも、信頼は得られます。

また、普段から、保護者対応が退勤以降にならないための工夫をしておくことが大切です。

1 保護者会や学年便りなどで、基本的な連絡は連絡帳で行うことを周知しておく。
2 緊急な場合ではないなら、日を替えてお話することの約束を連絡帳に書く。
3 どうしても対応しなければならない件は、学校にいる管理職や学年主任に相談して代わりに話してもらう。

このように、個人の電話を使用しない前提で、保護者対応をすることを意識していくといいですよ。

Category: 働き方

今、先生に必要なのは「心の安全地帯」を確保することです

回答者: 東京未来大学非常勤講師 山中伸之

退職もお考えになるほどお悩みとのこと、毎日がおつらいですね。お気持ちがよく分かります。

先生、実は退職をするのは簡単です。管理職に申し出て書類を何枚か書くだけです。退職をしてしまえば、職場と直接的なつながりが消え、申し訳ないという気持ちよりも安堵感が勝り、先生のお悩みのほとんどはきれいになくなります。毎日心安らかに過ごせます。

退職も選択肢のひとつと考えるのは、全く悪いことではないと思います。なぜなら、先生は、先生ご自身の人生を生きることが大事だからです。教職は先生の人生の一部にしか過ぎません。まだ、30代とお若いのですから、ご自分を生かす道はたくさんあります。

今、先生に必要なのは、義務を果たすことでも、できることに真摯に取り組むことでもありません。
今、先生に必要なのは、「心の安全地帯」を確保することです。

そこにいれば、周りの嫌なことから守られる、そういう心の場所を見つけることです。
そして、毎日毎日、周りからの視線や自分を責める言葉に必死に耐えている先生ご自身を、先生ご自身が慰め、ねぎらってあげることです。

そのためにいったん、退職をすると本気で決めてみてください。それが先生の「心の安全地帯」になります。「心の安全地帯」が確保できると、少し余裕をもって周りを見ることができるようになります。今、何をしたらよいかが見えてきます。

そのときに、「完璧主義」にならないよう気をつけてください。人は完璧にはなれませんし、完璧でなくてもいいのです。先生の大好きな方々も、決して完璧な人間ではないと思います。でも、先生はその方々が好きですよね。人は完璧だから好かれるのではないのです。むしろ、完璧でないから好かれるのではないでしょうか。

そこで「最善主義」を目指してください。先生ができることの中で、一番いいと思うことをするということです。「できることの中で」です。できないことを無理にするのではありません。ご自身で決めたことをご自身が実行するということが、先生自身の価値を高め、勇気づけてくれます。

すこし余裕が出てきたら、次のことを考えてみてください。

■99個の成功があっても1個失敗すれば失敗だ、と考えていないか。
■物事の悪い面ばかりを見てしまっていないか。
■短所は大げさに考えてしまい、長所は過小評価してしまっていないか。
■ものごとすべて自分のせいだと思い込んでいないか。

これらは人がよくする思い込みの中のいくつかです。日本人は特にこのように考えやすい気質を遺伝的にもっているとする研究もあります。

「心の安全地帯」を確保し、先生ご自身をねぎらいながら、先生がお決めになった時期までを過ごしてみてください。そしてそのときが来たら、改めて考えてみるとよろしいのではないかと思います。

先生が、先生ご自身の人生を選んで進んで行かれることを祈っております。

Category: 働き方

仕事の中に遊び心を取り入れてみてはいかがでしょうか

回答者: 東京都公立小学校校長 清水弘美

あかべこ先生、分かります。体の変わり目は心も影響を受けますね。まず、体に関しては変化を受け入れることです。今までなら何でもないことが苦しくなるという現実。無理をしないで自分を甘やかすことに全力を注ぎましょう。

うまくさぼるのはベテランだからこそできる技術です。時が来れば更年期は必ず終わり、そして「あれはなんだったの?」というくらい前向きな気持ちになってきますよ。大丈夫です。必ずその時は来ます。

さて、それでも仕事は続けないとなりません。辛いかどうかは楽しいかどうかです。同じことを繰り返していると、モチベーションが上がりませんね。仕事の中に遊び心を入れてみてはどうでしょうか。

私たちは「何のために教育をしているのか」と言えば、理科専科も担任も小学校も中学校も特別支援教育でも、すべての教育活動の目的は、「人格の完成」と、「社会の形成者としての力を付ける」ためです。簡単に言えば、子供たちに自分の「よさ」と「役割」に気付かせることだけです。

理科の授業もそこへつなげるためにあります。子供たちを見る時に、理科の知識・技能だけではなく、面白いことを言うとか、声がきれいとか、話し方がうまいとか、片づけを進んでやるとか、いつもニコニコしているとか、その子の「よさ」や、「みんなの役に立っている姿」をフィードバックしてみましょう。

「あれ? 先生のほめるところが変わった」と子供たちはすぐ気づき、さらにいい関係が作れますよ。それは私たち教育に関わるものの最高の喜びですね。

また、同じ方法で回りの人たちとも関わってみましょう。相手を幸せにする言葉をかけると、同じだけ自分にも返ってきます。

みんなに頼られているということは、あかべこ先生はきっと素敵な人なのでしょう。そんなあかべこ先生だからこそ、職場を楽しくできます。自分の中だけでなく外を変えていくことで、結局今の自分を変えることにつながりますよ。

Category: 働き方

落ち着くのを待って、「困っているんだね」と穏やかに声かけを

回答者: 岡山県公立小学校教諭 南惠介

教職4年目、初めての高学年担任ということで、文面からご相談いただいたトラブル以外にも日常的に困ったこと、分からないことも色々ある中、真摯に仕事に向き合っていらっしゃることが伝わってきました。

相談に対する私の考えですが、実は、先生の書かれたことの中に既にいくつかヒントがあると感じました。日頃からよく子どもの様子を見て、誠実に関わっておられるからこそ得られるヒントだと思います。

「落ち着いている時には指導できる」
「イライラしている時は何を言っても指導が通らず、逆にイライラがエスカレート」
「かまってほしい時に間違った関わり方で友達を求めてしまう」

このようなトラブルが続く場合の関わり方のセオリーをいくつか紹介します。

■落ち着いている時に約束をし、それができている時に褒めたり、認めたりする
イライラしている時はそもそも言われれば言われるほど、より一層イライラします。そういった場合は、周りからものや人を遠ざけ、落ち着くのを待ってから話をします。イライラは人に伝染し、増幅していきます。

声をかける時には「どうしたの。」「困ってるんだね。」とできるだけ穏やかに(心の内はそうではないでしょうが)声をかけます。

そして、落ち着いている時に「こういう時は、どうする?」と尋ねたり、「こうしてみようか」と提案したりして、約束をしてみます。その約束の目標も子どもの意見を聞きながら、一緒に作っていくようにします。

そして、できなかったら「次はできるよ」と励まし、もしできるようになったら「すごいね」と褒め、一緒に喜ぶことで、少しずつ子どもたちは自分の行動を変えていきます。

■間違った行動をしている時には、できるだけ強く関わらない
関わり自体が人にとって「報酬」となることがあります。それは叱られるというネガティブな関わりも同じです。文面から想像するに、そのお子さんはもっと関わりがほしいと感じているお子さんかもしれません。

そう考えると、トラブルがあったときに強く関わり、そうではない「当たり前」の状態や「我慢できている状態」の関わりが弱い場合、トラブルを繰り返しやすくなります。

「(周囲の人にとって)当たり前のことができているとき」「我慢できている状態のとき」こそ、より多く関わるようにしていきます。

ところでそのお子さんがそもそもイライラしているのはどういう時でしょうか。

もし、こういう時にイライラしているということが分かれば、対応も変わってくると思います。また、おそらく爆発するようなイライラの前には多くの場合前兆のようなものがあります。

その前兆に気づき、穏やかに声をかけることで爆発を防ぐこともできることがあります。爆発の前の行動に注目してみると、何か大きなヒントがつかめるかもしれません。

ここに書いたものは即効性がある対応ではありませんが、少しずつ少しずつ子どもたちが変わっていくことを感じることができると思います。

焦らず、欲張らず、頑張りすぎず。

これは私自身にも言い聞かせていることです。先生も頑張りすぎず、今のまま誠実に子どもに向かい合っていただければ、きっとどこかのタイミングで子どもがその姿を変えていく日がくると信じています。

Category: クラス

子どもは成長する時期にいる

回答者:元中学校校長、「全国教育交流会」代表 中野敏治

中学校に入学する前にどんな子どもが入学してくるのかを、中学校1年生を担当する先生は知りたいものです。ピアノが弾ける子どもがどのクラスにもいるようにクラス分けをする中学校もあります。それは合唱コンクールなどでクラスの誰一人ピアノが弾けないとコンクールにもならないという理由だそうです。

新入生を迎える中学校の先生が知りたいことは、どんなことでしょうか。そのことを明確にする必要があります。一人ひとりの子どもの何を知りたいのか、それを知りたいのは何のためなのか。そのことを担任として、学年として、学校として明確にし、小学校へお願いする必要があります。伝えられるものを知るだけでなく、知りたいことを知ることが大切です。

しかし、どんなに新入生一人ひとりの様子を中学校の学級担任として知ったとしても、子どもは日々成長し、変化する時期です。中学校で担任をしていると、このことに気づくものです。中学校一年生から二年生に進級した時、さらに最上級生になった時、中学校の三年間でも子どもたちは大きく成長していきます。前年度の状態とはまったく違い、目立たなかった子どもが学校のリーダーとして成長することも多くあります。

まずは、新入生の担任となった時、このクラスをどんなクラスにしたいのか、クラスの一人ひとりの子どもたちがどのように成長してほしいのかをイメージすることが必要ではないでしょうか。目の前にいる子どもたちに直接聞くことが一番子ども理解に繋がります。4月の学級開きの時にアンケートを取り、自分について、どんな生徒になりたいかなどを書いてもらうと子どもの意欲も知ることができます。

それでも、学級担任としては一人ひとりの家庭環境や友達関係を知りたいものです。入学後でも、その方法は面談や家庭訪問などで、知る必要があれば知ることができます。

小学校から中学校への引き継ぎで、中学校側は「小学校の先生が、あまり伝えてくれなかった」「ちゃんと伝えてもらえていたら、こんなトラブルは起きなかった」など、いろいろな思いが出てくることがあるかと思います。

引き継ぎシートを使い、必要なことをそのシートに書き込んで、そのシートを基に引き継ぎをする小・中学校もあります。

でも、その引き継ぎシートは開示請求の対象となり、開示請求されれば、開示しなければならない場合があります。公立学校なら学校を管轄している行政における個人情報の扱いを確認しておく必要があります。

小学校では、事前に教師と保護者とで「このことは中学校に伝えた方がいいですね」「このことは中学校に伝えてほしいです」などと相談をし、大切なことをきちっと中学校に引き継ぎをされたほうがよいでしょう。場合によっては、小学校の担任が保護者に「このことは、直接、保護者から中学校に伝えた方がいいですね。アポは私がとりましょうか」「その時、担任の私も同席をしましょうか」など伝えると、保護者も安心をします。

引き継ぎが基で小・中学校の関係が崩れては連携もできなくなります。引き継ぎのあり方について、事前に小・中学校で話合いを持ち、両者がお互いに「こうしてほしい」という要望を出し合うことが大切です。

開示請求が出され、保護者が予想もしていなかったことが引き継ぎシートに書かれてあれば、良かれと思って引きついたことが子どもや保護者にとって、辛いものになってしまいます。

大切なことは、小・中学校の9年間の義務教育は、小・中学校の先生が共に力を合わせて一人ひとりの子どもを育てていくということです。

Category: クラス
Tag: 中学
トラックの上に並べたハードル
写真AC

見やすくするための工夫のようです

回答者:みんなの教育技術編集部

日本陸連による、陸上競技ルールブック2021をひもとくと、「22.5 上部のバーは黒と白または他の濃淡の著しい色(そして周囲 の景観とも区別できるような色)で塗り、両端は淡い方の色とし、その幅は少なくとも225㎜とする。その色分けは全ての競技者が見分けることができるものとする」とあります(陸上競技ルールブック TR22(ハードル)より)。誰もがハードルの位置と形をひと目で認識できるように施された工夫なのですね。

白黒以外にも、さまざまな色のハードルがあります。

白地に青の模様のハードル
写真AC

Category: 授業
Tag: 体育

「誰でも苦手なことがある」と伝えて安心感を与えましょう。担任一人で悩まず、学校としての方針のもとに対応しましょう

回答者:元公立小学校教諭、上級教育カウンセラー 八巻寛治

お悩みの趣旨は、①「野菜を一切食べない子」への他の子との関係を踏まえた上での指導について、②給食が嫌で登校渋りの子の保護者との関係についての二点かと思います。

ここでは、①「食」に関する最近の幼児保育、②保護者との信頼関係づくりの視点からアドバイスさせていただきます。

①「野菜を一切食べない子」への他の子との関係を踏まえた上での指導について

1年生は、何をするにもはじめて尽くしの生活で、何かと不安が伴います。給食の時間もそのうちの一つです。また、1年生は成長の個人差が大きく、小食の子や食べるのが遅い子がいます。はじめから全員均等に配膳して残すことを禁じるような指導は避けた方がよいでしょう。

文部科学省が推進する食育のねらいにはいくつかありますが、最近は「たのしい食事につながる食育」を重点にしている傾向が強く、主体的に望ましい食習慣や食生活を実現しようとする態度を養うとされています。それを受けて、幼稚園・認定こども園・保育園などでは、“自由保育”の関係で“食”についても自分で考えて食べたい分だけ食べる「バイキング形式」にしているところも増えています(新型コロナウイルスの影響で保育士さんが配膳する園もありますが)。

質問者さんは、おそらく、「あと一口がんばろう」「昨日よりたくさん食べようね」といった声かけをし、できたときはしっかりほめたり、その頑張りを認めて他の子に紹介したりしていると思います。

加えて、「誰でも苦手なことやモノがある」こと、「アレルギーの関係などでも食べられないものがある」ということを伝えておくことがポイントになります。

子供や保護者と相談しながら、分量を見て、あせらず、徐々にでも食べられるようになるよう指導していきましょう。

②給食が嫌で登校渋りの子の保護者との関係について

1年生の登校渋りの場合、理由がはっきりしていない場合が多いので、その意味で「給食が嫌で」と理由がはっきりしていることは、その対応の仕方さえ間違わなければ、ネックを取り除くことがしやすいと言えます。

文面によると「幼稚園では担任の先生が上手くやってひと口は食べていたと」とのことなので、家で食べさせられない分、学校への期待も高いものと思われます。私立学校ならさらに。

まずは幼稚園の先生と連絡を取り、どの程度のものをどのように食べていたのか聞き取りを行えるとよいですね。そして、学校で対応できそうなことを、管理職の方と相談したうえで、栄養教諭等にも同席してもらって保護者と面談し、今後のことを約束していくのはどうでしょうか。

担任お一人で悩まず、職員みんなで対応し、学校としての方針のもとに対処するようにしましょう。

Category: クラス
Tag: 給食

文章を上手く書こうとせず、伝えたいことをわかりやすく簡潔に

回答者: 神奈川県立総合教育センター主幹兼指導主事 鈴木夏來

貴重なご質問、ありがとうございます。質問してくださったことに、まずは感謝申し上げます。「所見や学級通信の文章がなかなか上手く書けません」とありますが、結論から申し上げると、所見も学級通信も、上手く書く必要は全くありません。

例えば、外国にかかわりのある子供がクラスにいる場合、その保護者が、日本語が分からなかったりするケースもあります。この場合、公用文のルールに則って正しく書いたつもりでも、保護者へ正しく伝わるとは限らないようです。

誰が読んでも読みやすい文章の極意として、「文章にしない」というのがあります。伝えたいことを箇条書きにするのも一案ではないでしょうか。

それでも文章にしなければならない時は次の点を心がけてください。

■文章は敬体(です・ます調)にする
である調で書くと「偉そうだ」、「主張するな」など、誤解を招く場合もあります。可能な限り、「です・ます」調でやんわりと書きましょう。

■一文を短くする
一文は短ければ短いほど良いと言われます。 一文の長さについては諸説あり、30文字前後までとも40文字前後までとも言われています。1行以内ないし、1行半くらい。文章が長くなったら二つに分けてみましょう。

■教育専門用語を避ける
教員の世界では通じても、保護者にはよく分かりません。 分かりやすい言葉に置き換えたり、解説を加えたり、別の表現方法を考えたりしましょう。

また、教務が変わることで評価が一変する経験は、私の教員時代もありました。そういう時は その学校において、学校長がもっとも信頼を寄せている教員の書いた所見や学級通信を見せてもらうなどしてはいかがでしょうか。ヒントが見つかると思います。

なお、学校長が変われば、「良い文章」なるものは変わるということも心に留めておいてください。

私自身、行政10年目ですが、文章については今も悩み、苦労しています。さらに具体的な解説につきましては、こちらの記事もあわせてご覧ください。

Category: 働き方

「私のことは嫌っていてもいいので、話をよく聞いてあげてください。〇〇さん自身がいろいろな思いを溜め込むことが、一番しんどくなります」

回答者:京都教育大学附属桃山小学校教諭 樋口万太郎

私も、質問者さんと同じ悩みをもっていたことがありました。振り返ってみると、自分では気づいていないことで、相手を傷つけてしまっていたのかもしれないと、今では思っています。

過去の私の場合は、保護者には、「私のことは嫌っていてもいいので、話をよく聞いてあげてください。〇〇さん自身がいろいろな思いを溜め込むことが一番しんどくなります」と伝えました。そして、「もし可能なら、その情報を教えていただけると嬉しいです。もちろんお母さんから教えてもらったなどは言いません」とお願いをしました。

子供が教師のことを「気に入らない」と感じてそれが態度にも出るようになるのは、教師のちょっとした言葉遣いや対応などに原因があるのかもしれません。あるいは、そのような態度をとっていても、実はその子は、先生のことを特に嫌っているわけではないのかもしれません。正直なところ、わからないのです。

大事なのは、「嫌われている」と感じるからといって、その子を特別扱いしないことです。自分に対して必要以上に気をつかうような教師の態度も、子供は敏感に感じ取ります。

「みんなと同じように褒める時は褒める、叱るときは叱る」といったことを心がけるようにしましょう。

最後に、保護者に電話をかける際は、その子がいないタイミングを見計らうなど、子供に気づかれないように十分配慮してくださいね。

Category: クラス

なにかをやめたいときは、ゴールを示して旗振りを!

回答者:先生の幸せ研究所 コンサルタント 鳥居紗歩

相談者さまからのお悩み拝見いたしました。「休憩時間を確保するべき」という発言の効果はとても大きいと思います!「業間運動をやめるべき!」と否定語を使わない工夫が素晴らしいです(^^)

「ただやりたくない」というだけだと、個人の勝手な意見に聞こえてしまう場合もありますが、「やめた先に何があるのか」というビジョンを示すことで具体的なイメージを持てて、賛同・納得してもらいやすくなります。

特に今回のような何かを無くしたいときに気を付けるとよいことは、「やりたい派」と「無くしたい派」でバチバチしてしまい根本的な解決に至らないことです。そういった意味でも「休憩時間を確保しよう!」とゴールを示した旗振りは効果的です。

私がコンサルタントとして学校内で働き方改革を進めていてよく聞くのが「同僚がそんなこと思っているなんて知らなかった!」という声です。同僚とお仕事の共有をすることはよくあっても、個人的な想いや「もっとこうなればいいのに!」という話って忙しくてする暇がないこともあるのでは?

職員室内を見渡してみて、相談者様と同じような思いを抱いている先生はいらっしゃいませんか? 立ち話程度から探ってみてはいかがでしょうか。数人の意見が集まれば相談者様の言い出しづらさも無くなり、職員室内としても意見に耳を傾けるきっかけにもなります。

業間運動を無くすための第一歩として、数人の仲間を集めて、「休憩時間の確保」という共通のゴールに向かっていくための作戦づくりをしてみてはいかがでしょうか!

また、続報をお待ちしております。応援しています!

Category: 働き方

「土地の広さ」は「植物の成長」には関係ありません

回答者:奈良県公立小学校教諭 土作彰

この単元では、「条件を制御しながら調べる活動」を通して、植物が発芽後、「成長する」ためには「日光」が必要、さらに「よく成長する」ためには「肥料」が必要、ということを学びます。

「狭い土地」では植物は「成長しない」でしょうか?  します。 ですから、「成長する」ためには「広い土地」が必要ではありません。

では、「よく成長する」ためには「広い土地」が必要でしょうか? 「広い土地のほうがよく育つ」という予想が出たのなら、どんな実験をすればいいか考えさせてもいいですね。 その場合、「土地の広さ」以外の条件をすべて揃えなくてはなりません。

発芽の3条件に加え「日光」と「肥料」は同じ条件にして、例えば、「カップ」と「プランター」あるいは「学級園」と「カップ」や「プランター」で実験してみます。 はたして、インゲンマメの「成長」に差は出るでしょうか? 正確に条件制御できていれば、変わらないはずです。

ちなみに、観葉植物が小さな鉢のままだと成長しなくなるのは、根詰まりして水や養分や空気を吸う条件が変わってしまうからなど、実体験として感じる矛盾についても話し合えるといいですね。

植物工場では電灯と十分な栄養を与え、狭い場所で栽培し、出荷しています。このような事実も提示されるといいかと思います。

Category: 授業
Tags: 小五, 理科

覚えられなくて当たり前。気にする必要はないですよ!

回答者:追手門学院小学校講師 多賀一郎

どうしても全員の名前を覚えなければならない、特別なご事情がおありですか? もしそうでなければ、240人のマスクをしたすべての子供の顔と名前を覚える必要はありませんよ。そんなことは、普通の人間には無理です! マスク越しの子供しか見られない状況で、担任ですら、体育の時に初めて「ああ、こんな顔をしていたんだね」と気づくくらいなのですから。

写真は意味がないでしょう。写真を見て覚えたとしても、マスクをしていたら、子供の顔は判別できません。座席表はあった方がいいですが、席替えの度にいちいち確認しないといけなくなりますよ。

では、どうすればいいのでしょうか。

子供一人ひとりの顔と名前を覚えていなくたって授業はできるのだから、それをストレスにしないことです。どうしても顔を見たければ、「黙って一度マスクを外して、顔を見せてください」と言って、自らも一瞬マスクを外して、素顔を見せ合えばよいのです。

そして、子供を指名するときには、名簿で呼名すればいいでしょう。出席番号の順に当てていけば、どの子に当てているかはチェックできます。挙手指名したければ、手を挙げて当てた子供に、発表する時に名前を言ってから発表してもらえばよいのです。発表者のチェックは必要ですから、名簿を手に持って授業をしましょう。

何度も言いますが、子供たちの顔と名前を全部覚えていなくても、授業はできます。大人数の子供たちの顔と名前を覚えられないのは、当たり前。気にする必要はないのです。それよりも、授業の工夫について考えましょう!

Category: クラス

まずは悩んでいるご自身をねぎらってあげてください

回答者:東京未来大学非常勤講師 山中伸之

先生からのご相談を拝見いたしました。次のことでお悩みなのだと思います。

■通常学級の担任をしたいという願いが実現しなかったという落胆
■通常学級を担任したいという自分の願いが受け入れてもらえなかったという悲しみ
■自分の資質・能力が正しく評価されていないという悔しさ
■残された時間内に自分の思い描く教育実践をすることができるのだろうかという不安
■そのような心理状態で日々の勤務を続けることへの精神的な疲れ

数年前に定年を迎えた私には、先生のお心の中がよく分かります。おつらい毎日ですね。ご相談を拝見して心がふるえた部分があります。先生は悩みながらも、特別支援学級担任の業務や学級のお子さんとの関わりを、一切否定されていないことです。そのことからも、先生が今も、与えられた使命に真摯に取り組んでいらっしゃることがよく分かります。

先生、上に挙げたような悩みをもっているご自分に、まず心の中で声をかけてあげてください。

「そう思っているんだね」
「そう思ってしまうよね」
「そう思ってもいいんだよ」 と。

先生がまず悩んでいるご自身をねぎらってあげてください。そうしたら、次に解決方法を考えてみましょう。大きく2つあります。「相手(状況)を変える」か「自分(の見方)を変える」かです。先生もお気づきの通り、相手(状況)を変えるのは難しいでしょう。となれば、先生(の見方)を変えることが有効になります。

先生、5年後、先生の目指す先生になっているご自分を想像してみてください。そして、その理想の先生になったご自身から5年前の、つまり今の先生を振り返ってみてください。 すると「あのときがっかりしたけど、頑張ってよかった」「あのときの特別支援学級の経験がこんなところに役立っている」という思いがわいてくるのではないでしょうか。その思いをよく味わって大事にしてみてください。きっと勇気とやる気が少しずつわいてくると思います。今できることが必ず見つかると思います。

先生の毎日が少しずつ充実していくことを願っています。

Category: 働き方

学年が上がり、初めてのことばかりに不安が募っていらっしゃるのでしょうね

回答者:佐賀県公立小学校教諭 小倉美佐枝

とてもおめでたいお話ですね。ご妊娠おめでとうございます。ご家族が増えて、さらに幸せが広がることを心からお祝い申し上げます。このような状況下で、ご自身の体のことで不安や心配も多いことと思います。まずは、あなたには、健康第一でいていただきたいです。

私がこのご相談の文面を読み、感じたことをお伝えしますね。

「2年生」の担任なのですね。実は、2年生こそ、心配が増えていきます。初めての学級編成、また新しい先生、友だち、クラスメートとの出会いがありました。学習内容も、1年生のときと比べるとぐんと増え、難しさも増します。その学年を上がる経験については、2年生の子どもたちも保護者の方々も「初めて」です。

担任の先生の妊娠や育休に限らず、その保護者の方は不安と心配が募っていらっしゃるように感じます。あくまでも、先生の妊娠は、不安のきっかけのひとつだったのかもしれません。現在の状況下では、不安は募ることが多いのではないでしょうか。1年生のとき、感染症予防対策が必須の状態での小学校生活は、保護者の方にとっても、経験したことのない新しい形だったと思います。その1年間も、想像していたような学校生活ではなかったかもしれません。

そこで、私からの提案です。ぜひ、産前休暇に入るまで、お体を大切にしながら、学級の子どもたちに一生懸命向き合ってください。いいところ、がんばっているところ、うまくいかなくても一生懸命取り組んでいるところなど、子どもたちの成長する姿を、保護者の方々に伝え続けてほしいなあと思います。そして、保護者の方からのご意見やご要望についての「窓口」や「対応」を担任の先生ではなく、管理職の先生にしましょう。

担任の先生が産休に入った後も、学校として、2年生の子どもたちを大切にしていくことを伝えるために、ぜひ、「学校」として対応した方がよいと思います。保護者の方にとって、学校や子育て等に不安や心配があることもあります。そのようなときは、スクールカウンセラーや養護教諭と連携することをおすすめします。少しでも安心していただけるような体制づくりができたらいいですよね。どのようなことも、「担任ひとり」で抱えないことです。学校でのことは、学校全体で把握し、考え、対応していくことです。

ご健康にお気を付けて♪

Category: クラス

「花丸をためていく」という考え方はいかがでしょう

回答者:佐賀県公立小学校教諭 小倉美佐枝

私は、一年生のひらがなの書き取りの丸付けに関しては、「最初だから下手でいいの」って言っていました。だから、うまく書けていない字を書き直させるっていう方法よりも、よく書けている字にすっごい花丸を描いてあげていました。

字形が整って書けるって、奇跡なんですよ。あの4つますの中で整った字を書けるって。「すごいじゃん!」って言って、それにだけ花丸つけてあげて、形が整ってないのには目をつぶっていいと思います。

今日書いてきた中で、めっちゃ上手やん、っていうベスト3に花丸をつけてあげればいいと思います。どうしてかっていうと、私は、自分が子供だったら、やり直しを5個も6個もさせられたら、嫌です(笑)。それを考えないといけないと思ったんです。

だから、やりなおしも、一個だけって言ってました。書いてきた字の中で、「先生、これ気になるなって思うものだけに印をつけるから、そこだけ、消して書き直してね」って。そうしたら、ひらがなを嫌いにならないんですよ。

花丸つけるから、ハサミでチョキチョキ切って、その字だけノートに貼って、ひらがなコレクションにしている子もいましたよ。一生懸命やってきた自分を褒める材料になったんだなあ、それを、宝物のようにためていく姿が可愛いなあって私は思いました。

ダメな方を何度も指摘されたら傷つくけど、次のモチベーションのために「花丸をためていく」っていう考え方ではいかがでしょうか? そうすると、ちょっと難しいひらがなも頑張るよ! とか言って、書いてくると思いますよ。

Category: 授業
Tags: 国語, 小一

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