地域とのつながりを見直そう「教師という仕事が10倍楽しくなるヒント」きっとおもしろい発見がある! #39

「教師という仕事が10倍楽しくなるヒント」の39回目のテーマは、「地域とのつながりを見直そう」です。学校と地域とのつながりは大切なのですが、昨今、「PTAや地域の人にお願いすればなんでも協力してもらえる」という前提が成り立たなくなっています。どのようにして学校と地域が協力体制をつくっていったらよいのかという話です。学校と地域のつながりの継続に悩んでいる先生はぜひヒントにしてください。

執筆/吉藤玲子(よしふじれいこ)
帝京平成大学教授。1961年、東京都生まれ。日本女子大学卒業後、小学校教員・校長としての経歴を含め、38年間、東京都の教育活動に携わる。専門は社会科教育。学級経営の傍ら、文部科学省「中央教育審議会教育課程部社会科」審議員等、様々な委員を兼務。校長になってからは、女性初の全国小学校社会科研究協議会会長、東京都小学校社会科研究会会長職を担う。2022年から現職。現在、小学校の教員を目指す学生を教えている。学校経営、社会科に関わる文献等著書多数。現在、日本・中国・韓国の初等教育において、異文化理解教育の推進に関する実践と研究にも携わっている。
目次
学校と地域とのつながりを大切に
5月、6月は、私が住んでいる東京下町地域は祭りのシーズンです。毎週のようにどこかで祭りがあり、祭り着を着た人たちが町の中を歩いています。この時期、子供を育てるのは学校だけではない、地域が大切なのだということを痛切に感じます。昨今、コミュニティスクールをはじめとして、地域とつながる制度がいろいろと設けられています。それは、教師は同じ学校に長くても6年の勤務で、異動しても学校はずっとその地域に存続するからです。子供たちの生活の基盤である地域の中に学校があるのだということを忘れてはいけないと思います。
私は、教師になってからずっと地域とのつながりを大切にして活動してきました。今、大学に勤務していても大学がある地域の団体とつながりをもっています。そこから学ぶことはとても多くあります。今回は、学校と地域とのつながりをもう一度見直してみたいと思います。
地域とはなんだろう?
小学校教育でいう「地域」とは、単に住んでいる場所だけではなく、子供が生活し、人々と関わりながら成長する身近な社会や環境を指します。ここ数年、私は道徳地区公開講座で「郷土愛」や「地域を誇りに思うこと」をテーマに話してほしいと講師で呼ばれることが多くあります。子供にとって地域は生活の基盤です。生活科、社会科、総合的な学習の時間などを活用して子供たちは地域について学びます。地域を教材として学ぶことによって、学習内容を自分たちの実生活と結び付けて理解できるのです。
地域を調べたり、地域について考えたりすることによって、地域への愛着や誇りが育ちます。そして、地域に迷惑がかからないようにごみ出しの仕方に注意するとか、地域の行事に関わろうなど地域社会の一員としての自覚を高めます。また地域の方々からお話を伺ったり、一緒に行動したりすることによって他者と協働する力を育てることもできます。なんといっても地域学習は子供が主体的・対話的で深い学びを実現するのに欠かせません。

