荒れの兆候を見逃さない!学級の見直しをしよう

特集
学級崩壊・学級の荒れ:立て直しからリアルな緊急避難まで

一学期後半に入ったこの時期に、荒れの兆候を見逃さないためにも、理想の学級づくりに向けて、自分の学級を見直してみましょう。

学級イメージ
撮影/金川秀人

日常の細かい点への注意をはらいましょう

4月に示したルールが確立され、学級はスムーズに機能しているでしょうか。次のチェックシートで当てはまるものがないか、自己チェックを行いましょう。チェックをする上で何か気になることがあれば、早めに学年の先生に相談しましょう。また、気持ちを新たに初心に返る気持ちで、今一度、子どもたちと学級の様子を観察し、よりよい学級づくりのためにできることを行いましょう。


チェック!
先生・友達の話が聞けない。
教室がざわつく。
次の学習の準備ができていない。
机の上に学習に不必要な物が置いてある。
教室にゴミが落ちていて汚れている。
ランドセルがロッカーに片付けられていない。
忘れ物が多くなる。
遅刻が増える。
提出物がそろいにくい。
給食の準備が遅くなる。
給食の残菜が多くなる。
上靴がきちんとはけてない。
服装が乱れる。
子ども同士のけんかやもめごとが増える。


学級がうまくまとまっていない、うまく機能していないと感じた時こそ、教室美化を心がけましょう。教室がきれいに片付いていると、子どもたちの心も自然に落ち着いてくるものです。まずは、先生から教室を整理する意識を高めていきましょう。

【朝、子どもたちが来る前に(下校後も)】
1.窓を開け、空気を入れ換えましょう。
2.黒板をきれいにし、教室のごみを捨てましょう。
3.机と椅子を整頓しましょう。
4.雑巾がきちんとかかっているか、靴拭きマットが歪んでいないか等を確認しましょう。

【登校時】
1.靴箱の下靴の入れ方から、子どもの気持ちを推し量りましょう。靴のかかとをそろえて入れていますか?
2.「おはよう」とさわやかなあいさつで子どもを迎え、子どもの表情やあいさつから変化がないかを探りましょう。
3.学習用具を整頓して引き出しに入れ、ランドセルをロッカーに正しく入れているかを見ましょう。

「○○強調週間」を設定しましょう

学級や子どもたちの様子から、強化したいことがあれば、「○○強調週間」を設定して、重点内容を絞り、集中的に指導を行うのも効果的です。

例:「整理整頓 協調週間」
1.整理整頓を行う時間を確保します。
2.生活班(5~6人)のグループで、整理整頓がきちんとできているかを確認します。
3.グループの全員がいずれかの整理整頓の責任者になります。
 ・「道具箱」
 ・「筆箱の中」
 ・「ロッカー」
 ・「靴箱」
 ・「体操服・給食エプロン」
 ・「掃除用具(雑巾・ほうき)」等
4.終わりの会で振り返りを行います。できたことに対して必ず称賛しましょう。
5.協調週間終了後、賞状をおくります。

子どもたちの意識が強調週間後も持続するように、常に声がけを忘れないようにしましょう。他にも「忘れ物ゼロ強調週間」「チャイムの合図を守ろう週間」「そうじがんばり週間」「給食残さない週間」など、重点内容を変化させてみるのもいいですね。

文/大阪府立小学校教諭・谷輪優子

『小六教育技術増刊』2017年8月号より

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