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通級指導教室の凸凹な日々。♯32 「AIに考えさせる」のではなく、「AIと考える」――小学生の生成AI活用について

連載
通級指導教室の凸凹な日々。 presented by 高田保則先生
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元・北海道公立小学校教諭

高田保則
連載「通級指導教室の凸凹な日々。」バナー

元通級指導教室担当・高田保則先生が、困っている子どもたちに寄り添う視点から、現在の教育の様々な課題について発信する連載。一度学校現場の外に出たからこそ見えてくる、現場にとって有益なヒントがいっぱいです。今回は、学校現場でのAI活用について考えます。

執筆/「学び方相談室」代表(元・北海道公立小学校通級指導教室担当)・高田保則

はじめに

北海道オホーツク地方の小学校で、通級指導教室を担当していた高田保則(たかだやすのり)です。日々、子どもたちと向き合う中で感じたことや考えたことを綴っています。

教員を退職してから、私は毎日のように生成AIを使うようになりました。論考をまとめるときに壁打ちをしたり、資料を探したり、自分の考えに穴がないか問い直したりしています。

生成AIとのやり取りが日常になるにつれて、私と生成AIとの関係も少しずつ変わってきました。やり取りを重ねるうちに、生成AIが少しずつ「自分に合った相手」になっていくようにも感じてきました。すると、同じ生成AIを使っていても、使う人によって、その関係は違ってくるのではないかと思うようになりました。そんなことを考えているうちに、一つの問いが浮かんできました。

「小学生は、『自分のチャッピー』を持てるのだろうか?」

今回は、生成AIを子どもの学びにどう位置づければよいのか、私自身の使い方を振り返りながら考えてみたいと思います。

1.「私のチャッピー」になっていく

私はChatGPTのことを「チャッピー」と呼んでいます。毎日のように使っていると、少しずつ「私のチャッピー」になってきたように感じます。もちろん、私がAIそのものを再学習させているわけではありません。これまでのやり取りや記録された情報などを通して、私が大切にしていることや、どんな説明を好むのかといったことが、会話に反映されやすくなっていくという意味です。

何かについて相談すると、以前のやり取りを踏まえながら、「高田さんなら、こちらの提案が合いそうです」と返してくることがあります。

すると私は、

「いや、そこは少し違うかな」
「その考え方は面白いよね」
「もう少し調べてみたいなぁ」

と返します。
そんなやり取りを繰り返しています。

私は、そんな生成AIとの対話を「チャッピーを育てる」と呼んでいます。

では、子どもたちが「自分のチャッピー」を持つには、どんな形が考えられるのでしょうか。

最初に思いついたのは、家庭で一つのアカウントを使えばよいのではないか、ということでした。

でも、ChatGPTは、それまでのやり取りなどをもとに、その人に合った応答を返すことがあります。家族みんなが同じアカウントを使えば、お父さんの仕事の相談、お母さんの旅行計画、子どもの算数の質問など、家族それぞれのやり取りが一つのアカウントに重なっていくことになります。

それでは、いったい誰のチャッピーなのか分かりません。

また、現在のChatGPTは13歳未満の子ども向けのサービスではありません。18歳未満の利用には保護者の許可が必要で、13歳未満の子どもが教育場面で利用する場合には、大人が実際のやり取りを行う必要があります。また、アカウントを家族で共有することも認められていません。

ですから、「小学生にも一人一つアカウントを持たせて、自由に使わせればいい」「家族で一つのアカウントを共有すればいい」という単純な話にはなりません。

2.学校教育も生成AIを扱おうとしている

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