若手先生のバッチリ夏休み準備~子どもを安全に家庭へ返すためのポイントとは~【学級経営1年間の見通しと毎月のアイデア#23】
担任としての、初めての夏休み。きっと、ホッとする気持ち半分、気がかり半分といったところではないでしょうか。夏休みは、学校が子どもを家庭へ返す期間です。子どもたちは学校から離れ、家庭や地域の中で長い時間を過ごします。担任の目が届かない時間が一気に増えますので、子どもたちと夏休みの約束をしておくことで、健やかで安全な夏休みになるようにしましょう。どのような点に気をつけるとよいのか、ポイントを挙げましたので、ぜひ参考にしてみてください。

執筆/環太平洋大学准教授・内田仁志
協力:教師実践研究塾(実践塾)会員 岡山市立清輝小学校 田口 彬
目次
初めての夏休みは、終業式までの指導で決まる
家庭での約束も含めて、安全面の指導をしよう
夏休み前に最も大切なのは安全指導です。交通事故にあわないこと、道路で飛び出さないこと、自転車の乗り方に気を付けること、危険な場所へ行かないことなど、学校では毎年同じように指導します。しかし、初めて担任する先生に特に意識してほしいのは、「学校で注意したから大丈夫」と考えないことです。夏休み中に子どもを実際に見守るのは家庭です。だからこそ、家庭で安全面の約束をしてもらうことが重要になります。改めて、学級通信などで家庭と安全の約束を共有しましょう。
特に徹底したいのは、次の3つです。
- どこへ行くのか
- 誰と行くのか
- 何時ごろ帰るのか
この3つを家の人に伝えずに遊びに出ると、何かあったときに発見や対応が遅れます。子どもには、「出かける前には必ず家の人に伝える」「途中で行き先を変えるときも家の人に連絡する」「帰る時刻を守る」と具体的に指導します。保護者にも、家庭でこの3つを必ず確認していただくよう伝えます。
また、夏休み前には次のような内容も改めて確認しておきたいところです。
【交通安全】
- 飛び出しをしない
- 自転車の交通ルールを守る
- ヘルメットを着用する
【熱中症・水難事故防止】
- こまめに水分補給をする
- 暑い時間帯の無理な外遊びを避ける
- 川や池、用水路、海などでは子どもだけで遊ばない
【防犯】
- 知らない人について行かない
- 知らない人の車に乗らない
- 大声を出す
- すぐ逃げる
- 大人に知らせる(いかのおすし)
【金銭トラブル防止】
- お金を貸さない
- お金を借りない
- 立て替えない
ICT端末は、家庭での使い方まで確認しよう
ICT端末は、家庭学習を支える便利な道具として、夏休みに持ち帰ることが普通になってきていますが、家庭での利用ルールとともに持ち帰ってもらうようにしましょう。
家庭での使用時間、使ってよいアプリやサイト、充電の管理、水気のある場所で使わないことなど、事前に確認しておく必要があります。学校によってはフィルタリングや利用制限が設定されていますが、それでも家庭内でのルールは大切です。
例えば、
- 夜遅くまで使わない
- 学習以外の目的では使わない
- 困った画面が出たら大人に相談する
など、子どもにも保護者にも分かる形で伝えておきます。
SNSトラブルを防ごう
SNSやネット上のトラブルにも注意が必要です。
- 悪口を書き込まない
- 友達の写真や動画を勝手に載せない
- 知らない人とやり取りをしない
- 困ったときは家の人や学校へ相談する
ことを確認します。夏休みは家庭で端末に触れる時間が増えるからこそ、ICTの便利さと危険性の両方を伝えておきたいものです。
宿題は、配るだけでなく進め方まで説明しよう
宿題の見通しをもたせよう
夏休みには多くの課題があります。夏休みのドリル、漢字練習、計算練習、読書、読書感想文、習字、自由研究、作品応募など、子どもにとっては見通しをもつのが難しい量になります。
初めて担任する先生ほど、「一覧を配れば分かるだろう」と思いがちです。しかし、子どもは課題名を見ただけでは、どの順番で取り組めばよいのか、どれに時間がかかるのかが分かりません。
学習計画の例を示そう
終業式前には、課題を一つ一つ確認します。ドリルは毎日少しずつ進めること、読書感想文は本を読む日と書く日を分けること、自由研究は早めにテーマを決めることなど、取り組み方まで説明します。
