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みんながわかるように教えることの難しさを体感!【「授業準備が間に合わない!」ピンチから学んだ授業づくり/先輩教師の体験談#7】

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「授業準備が間に合わない!」ピンチから学んだ授業づくり【先輩教師の体験談】
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授業準備が間に合わない!

研修や会議、校務分掌等に追われ、教材研究の時間がない…。新任なのに授業準備が不十分で不安で仕方がない…。そんな悩みを抱えている先生も多いのではないでしょうか? 本連載は、そんなときにベテランの先生方はどのように対処してきたのか、成功例そして失敗例を赤裸々に語っていただく体験談集。今回は神奈川県横浜市立岡津小学校教諭・河野美樹先生の体験談(前編)を紹介します。

体験談① 焦りが感覚のズレを生んだのかもしれない【算数】

授業の流し方が悪く、子供たちには戸惑いのオーラが漂い…

ある日、放課後は会議等があり、職員室に戻ってからも電話連絡が相次ぎ、終了したころには帰宅しなければいけない時間になっていました。そのほかにもいろいろなことが重なり、当日の朝になって「今日の授業の準備を何もしていない!」「週案も頭の中に入っていない…」という状況でした。

当時は4年生の担任で、その日はわり算の授業がありました。 ポイントの解説は教師主導で行ったのですが、準備不足のため焦っていたのかもしれません。授業の流し方が悪く、子供たちも内容が頭の中に入っていっていないような印象でした。「先生は、何を伝えたいのだろう」と戸惑っている雰囲気が教室内に漂いつつも、「いつも通りやればいい」と考え、強引に進めてしまいました。

計算を省略できることを、きちんと教え切れていなかった

その後、いつものように子供たちに練習問題を解かせました。一見、すらすら解いている子も多いように見受けられました。ところが、机間指導しながら子供たちの解答を見ていると、わり算のひっ算で、商に0が立つ場合には計算を省略できるということを理解できておらず、律儀にすべて計算している子が多かったのです。

先輩教師の体験談#7

そのときになって初めて、きちんと教え切れていなかったことに気付かされました。もっと早い段階ならば、全員で共有し学びの収束ができたのですが、時すでに遅し……。そのまま授業を中途半端に終えることになってしまい、とても申し訳ない気持ちになりました。

準備不足で焦るあまり、「みんなわかるだろう」と思い込もうとしていたのかもしれません。自分と子供たちの感覚のズレにも気付かされ、「もっとていねいに教えていればよかった」と大いに反省しました。

習熟度の差が大きい算数だからこそ、つまずきを見逃さない!

現在は、つまずいている子がいると気づいた時点で「みんな、ちょっと聞いて!」と言って作業を止めて全体で確認をしたり、次回の授業の冒頭に、「前回の授業をもう一度確認してから今日の授業に入るね。3分だけいい?」などと言って、復習から始めるようにしています。

とはいえ、とくに算数は習熟度の差が大きいので、何を全員で一斉に学ぶのか、どこから子供たちに委ねるのかの見極めは難しいと今でも感じるときがあります。

練習問題を解かせると、ドンドン進めてすぐに解き終えてしまう子もいれば、問題がわからなかったり、解き方を忘れてしまい時間がかかってしまったりする子もいますよね。
私は、早く終えてしまう子には「ドリルプラネット」(「光文書院」の小学校向けデジタルドリル)のようなICT教材を活用して応用問題を解いてみるよう促し、できるだけ自分はつまずいている子のそばで理解できるまで教えるなど、わからない状態のまま授業を終えることのないように心がけています。

構成/出浦文絵
イラスト/藤井昌子
企画/小学館インクリオ

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