小6社会「つながりの深い国々(国際交流)」指導アイデア

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1人1台端末時代の「教科指導のヒントとアイデア」
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執筆/新宿区立四谷小学校主任教諭・杉本季穂
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登
     国士館大学体育学部教授・秋田博昭

年間指導計画

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・日本国憲法とわたしたちの生活
・政治の働き・社会保障
・むらからくにへ
・天皇中心の国づくり
・日本風の文化
・源頼朝と鎌倉幕府
・今に伝わる室町文化
・織田・豊臣の天下統一 
・江戸幕府と政治の安定
・町人の文化と新しい学問
・明治維新と新しい国づくり
・世界に歩みだした日本
・長く続いた戦争と人々のくらし
・戦後の新しい日本
・つながりの深い国々(国際交流)
・世界の課題と日本の役割

目標

我が国とつながりの深い国の人々の生活について、外国の人々の生活の様子などに着目して、地図帳や地球儀、各種の資料で調べ、ノートやリーフレットなどにまとめ、日本の文化や習慣との違いを捉え、国際交流の果たす役割を考え、表現することを通して、我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活は多様であることや、スポーツや文化などを通して他国と交流し、異なる文化や習慣を尊重し合うことが大切であることを理解できるようにするとともに、主体的に学習問題を追究・解決し、学習したことを基に、世界の人々とともに生きていくために大切なことを考えようとする態度を養う。

評価規準

知識・技能

①外国の人々の生活の様子などについて、地図帳や地球儀、各種の資料で調べて、必要な情報を集め、読み取り、日本の文化や習慣との違いを理解している。
②調べたことを図表や文などにまとめ、我が国と経済や文化などの面でつながりが深い国の人々の生活は多様であることや、スポーツや文化などを通して他国と交流し、異なる文化や習慣を尊重し合うことが大切であることを理解している。


思考・判断・表現

①外国の人々の生活の様子などに着目して、問いを見いだし、日本の文化や習慣との違いについて考え、表現している。
②世界の国々の文化や習慣は多様であることや、スポーツや文化などを通して他国と交流することを関連付けて、国際交流の果たす役割を考えたり、学習したことを基に異なる文化や習慣を尊重し合うために大切なことについて自分たちができることを考えたり選択判断したりして表現している。


主体的な学習に取り組む態度

①我が国とつながりの深い国の人々の生活の様子などについて、予想や学習計画を立てたり、学習を振り返ったりして、学習問題を追究し、解決しようとしている。
②学習したことを基に、異なる文化や習慣を尊重し合うために大切なことについて、自分たちにできることを考えようとしている。

学習の流れ(8時間扱い)

問題をつくる 2時間

  • 東京2020大会の参加国の中から、生活や文化の面で日本とつながりが深い国がある国について話し合い、学習問題を設定する。

(学習問題)
日本とつながりの深い国の人々は、どのような生活をしているのだろう。

  • 学習問題に対する予想を基に話し合い、学習計画を立てる。

追究する 3時間

  • 日本とつながりの深い国の小学校の様子は、どのようになっているのかを調べる。
  • 日本とつながりの深い国の気候や文化などについて調べる。
  • 日本とつながりの深い国の政治や産業などについて調べる。

まとめる 3時間

  • 日本とつながりの深い国の人々の生活について、調べたことをリーフレットにまとめる。
  • 学習問題に対する自分の考えをまとめ、発表する。
  • 世界の人々とともに生きていくために大切なことについて話し合い、意見文として自分の考えを表現する。

問題をつくる

日本とつながりの深い国について話し合い、学習問題を設定する。(1、2/8時間)

導入のくふう

オリンピック・パラリンピック東京2020大会に参加した国や地域の中から、日本とのつながりが深い国について話し合う活動を通して、世界の国々の生活や文化に関心をもって追究できるようにする。

 


1時間⽬ 
東京2020大会の参加国の中から、生活や文化の面で日本とつながりが深い国がある国について話し合い、学習問題を設定する。

東京2020大会には、どのような国や地域が参加していましたか?

世界の206もの国や地域から、選手たちが日本にやってきました。

2週間の間、世界中の人々が日本に集まっていたんですね。すごい!

そうですね。世界中の人々がやってきたのはすごいことですよね。では、それらの国々は、日本とはどのようなつながりがあるかを話し合ってみましょう。

食料品や原料の輸入先ということでは、アメリカやオーストラリア、サウジアラビアなどとつながりがありました。

小6社会「つながりの深い国々(国際交流)」 イラスト

中国や韓国は、古くから日本との交流があり、日本の文化も大きな影響を受けているということを歴史で学習しましたね。

韓国からは、キムチ等の食べ物や、最近はK‐POPの音楽などが入ってきて、私たちの生活も大きな影響を受けていますね。

オリンピックは、スポーツを通してのつながりでしたが、経済や文化、政治などでも外国とのつながりがあることがわかりますね。これらの国々の人々は、どのような生活をしているか知っていますか?

言葉は違うけれど、私たちと同じような生活をしているのではないかと思います。

アメリカの学校は9月が入学式だと聞いたことがあります。日本とは違うよね。

それは知りませんでした。じゃあ、中国やサウジアラビアの学校も違うんじゃないかな。それぞれの国では、どんな学校生活をしているんだろう?

私も、それらの国の人たちの生活や文化をもっと調べてみたくなってきました。

 
日本とつながりの深い国の人々は、どのような生活をしているのだろう。

※2時間⽬は、学習問題に対する予想を基に話し合い、学習計画を⽴てる。

追究する

日本とつながりが深い国を1つ選び、その国の人々の生活、行事、文化、政治、産業などについて調べる。(3、4、5/8時間)

調べ方のくふう

調べる国を1つ選択し、その国の人々の生活、行事、文化、政治、産業などについて、3時間を使って各自が調べていくようにすることで、学習問題の解決に向けて、児童一人一人が興味・関心や問題意識に基づいて主体的に調べることができるようにする。

 


3時間⽬ 
日本とつながりの深い国の小学校の様子は、どのようになっているのかを調べる。

イラスト/高橋正輝、横井智美

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