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「コグトレ」で身体感覚を育てよう〔Ⅱ物と自分の身体(指先を使う)〕#17【ダウンロードプリント付】

連載
子どもたちの認知機能を高める 教室コグトレ
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立命館大学教授・一般社団法人日本COG-TR学会代表理事

宮口幸治
「コグトレ」で身体感覚を育てよう〔Ⅰ自分の身体(身体を知る)〕#1ダウンロードプリント付 バナー

「コグトレ」の身体面のトレーニング(認知作業トレーニング)の17回目は、自分の手足を使って、物を円滑に操作する機会をつくり、手、指、足、身体をどのように動かしたらよいかのイメージ感覚を養う「Ⅱ物と自分の身体」のなかの〔指先を使う(テニスボール積み)〕にチャレンジしましょう。「コグトレ」とは、宮口幸治先生たちが開発した「コグニティブ(認知)機能」に着目したトレーニングのことで、身体面、学習面、社会面の3方面から包括的にトレーニングする特徴があります。本連載では、身体面のトレーニング(認知作業トレーニング)を基にして身体的不器用さの改善を図るトレーニングを紹介します。ダウンロードプリントを活用して、ぜひ試してみてください。

監修/立命館大学教授・宮口幸治

認知作業トレーニングとは

コグトレの認知作業トレーニングは、自分の身体のボディイメージを高める、物を扱う能力を高める、他者との関係の中で、多くの情報に注意を払い身体の適応力を高めるなど、身体的不器用さの改善を図るトレーニングです。下の表のように「Ⅰ自分の身体」「Ⅱ物と自分の身体」「Ⅲ人の身体と自分の身体」など3つのプログラムから成り立っています。

認知作業トレーニングプログラム

身体的不器用さ(以下、不器用さ)をもつ子どもは、小学生では約5% 存在すると言われています。不器用な子どもの特徴は、物によくぶつかる、ボールをうまく投げられない、物をよく壊す(手先が不器用)、姿勢が悪い、力加減ができない、じっと座っていられない、左右が分からないなどです。この子たちは、運動やスポーツが苦手だったり、身体や手先がうまく使えなかったりするだけでなく、不器用さが自尊感情の低下や周囲からのいじめの原因となることも報告されています。そのような不器用さを改善するトレーニングが、コグトレの「認知作業トレーニング」です。いわば、体育の特別支援教育とも言えるでしょう。「認知作業トレーニング」は、グループで実施することが原則となっています。

今回は、「Ⅱ物と自分の身体」のなかの〔指先を使う〕の「テニスボール積み」の課題を紹介します。

〔指先を使う〕は、「ブロック積み」「爪楊枝積み」「新聞ちぎり」「ひも結び」「テニスボール積み」の5つのプログラムからなります。指先を使うことによって、一人一人の脳の中にその経験に対応した領域がつくられていきます。このような領域は、地図のように再現され、個人の知覚運動経験に応じて脳の前頭葉や頭頂葉につくられます。指先を使う量に比例してその領域が拡大すると言われています。指の動きは肩、ひじ、手首との組み合わせのバリエーションが豊富で複雑であり、対応する脳の領域は広範囲に及びます。そのため、指先を使う経験はとても重要です。〔指先を使う〕トレーニングは、指先の細かい動きや目標を達成する考え方を鍛えます。今回は「テニスボール積み」を試してみましょう。

〔指先を使う〕の「テニスボール積み」にチャレンジ!

ねらい

指先を細かく動かす力を高め、目標を達成する考え方をトレーニングします。また、両手の協調した運動能力を向上させるとともに、時間配分を考えたり、周囲を見ながら冷静に判断したりする力も養います。

進め方「テニスボール積み」※課題シートの図を参照

  1. 全員が座ります(スペースがあれば輪になります)。
  2. 1人2個ずつテニスボールを手元に置きます。
  3. テニスボールを2段に積み上げます。
  4. 積み上げたら先生に伝えて、時間をカウントしてもらいます。手を離した状態で、10秒間維持できたら成功。一番早くテニスボールを積み上げた人が勝ち。

※下のボールがしっかり安定することが大切です。上にボールを載せても安定するところが真上にくるように調整します。
※息を止めながら両手の指を小刻みに動かし、上のボールが転がらないポイントを探します。
※片手・両手のどちらが積みやすいか、また、横・上のどちらから見るとうまくいくかを試してみましょう。

課題シート

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