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子供たちと読みたい 今月の本#15 算数の本、集めました

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子供たちと読みたい 今月の本
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子供たちといっしょに読みたい 今月の本 
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石橋幸子
子供たちと読みたい 今月の本 バナー

全国SLA学校図書館スーパーバイザー・石橋幸子先生にすてきな本を紹介していただく連載です。15回目のテーマは、「算数の本、集めました」。算数の得意な子、苦手な子、様々な子供たちが楽しめるような数や算数、江戸時代の和算に関する本が登場します。意外な数や算数に関することを視点を変えてアプローチしてみてください。そして、読書の楽しみを伝えてください。子供たちの1人読み、先生が読む、読み聞かせなど学級の実態に合わせてください。

監修/全国SLA学校図書館スーパーバイザー・石橋幸子

図書室の絵本の棚

絵本

算数で村を救った女の子や数学が大好きな主人公が登場します。また、数や時間に関する絵本があります。算数や数に興味をもつきっかけにつなげてください。

『1つぶの おこめ さんすうのむかしばなし』

『1つぶの おこめ さんすうのむかしばなし』 作/デミ 訳/さくまゆみこ 光村教育図書刊(発行:2009年)

作/デミ 訳/さくまゆみこ 
光村教育図書刊(発行:2009年)

「けちな王様を懲らしめよう!」。算数のひらめきで村を救った女の子のお話。1粒、2粒、4粒、8粒……。30日目には、何粒になるでしょう? インドの昔話を細密画風に描いた楽しい絵本。左右に広がる大パノラマのイラストは、圧巻!

石橋先生のおすすめポイント
この絵本は、伝統的な「インド細密画」で描かれたインドの昔話です。表紙、見返し、遊び紙、標題紙と忘れずに見せてください。赤と金色が印象的で、それだけでどんなお話なのか期待が膨らみます。
物語は村娘のラーニが1粒の米を翌日は倍の数だけ30日の間、王様からもらうというものです。29日目、30日目のものすごさは見開きいっぱいのラクダやゾウの絵の迫力から伝わります。絵本のもつ力を再確認できますから、子供たちの反応を読み手も楽しんでくださいね(低学年向き)。

『すうがくでせかいをみるの』

『すうがくでせかいをみるの』 作/ミゲル・タンコ 訳/福本友美子 
ほるぷ出版刊(発行:2021年)

作/ミゲル・タンコ 訳/福本友美子 
ほるぷ出版刊(発行:2021年)

数学が大好きな主人公の、「好き」の気持ちがあふれるお話。「好きなこと」を通して、自分なりの世界の見方を見付けます。巻末に、主人公オリジナルの「数学ノート」付き。

石橋先生のおすすめポイント
この絵本は、2022年度の青少年読書感想文全国コンクールの低学年課題図書になりましたから、多くの学校図書館にあると思います。全てひらがなで分かりやすいお話ですが、じっくり見ると細かなところまで書き込まれた絵と魅力的な登場人物で、さらっと読み聞かせるともったいない絵本です。
後半は「すうがく」について身近な例がたくさん示されるので、特にゆっくり見せてくださいね。最後の数学ノートのページは中高学年の子供も「へぇー!」と思うような内容です。ぜひ紹介してください(低学年向き)。

『王さまライオンのケーキ』

『王さまライオンのケーキ』 作・絵/マシュー・マケリゴット 訳/野口絵美 徳間書店刊(発行:2010年)

作・絵/マシュー・マケリゴット 訳/野口絵美 
徳間書店刊(発行:2010年)

王さまライオンは食事会でケーキを出して、「自分の分をとって、まわしなさい」と言いました。ゾウはケーキを半分に切って、残りの半分を隣に。他の動物たちも同じことをしたので、最後のアリには小さなかけらだけで、隣の王さまにまわせません。そこでアリは……。 算数が楽しくなる絵本。

石橋先生のおすすめポイント
この絵本を活用した算数の授業を参観したことがあります。3年生の「式と計算」の単元でした。演算決定や分数、倍の考え方の指導など、この絵本を導入に使ったり教材として活用したりする場面はたくさんありそうです。
教材として活用する場合は全ページを読ませるのではなく、問題解決に必要なページだけ読むよう付箋を入れます。また、算数の考え方がベースですが、様々な動物が登場する愉快な読み物としても楽しめますから、低学年から読み聞かせることができます(低学年向き)。

『ネズミなんびきでゾウになる?』

『ネズミなんびきでゾウになる?』 文/トレイシー・ターナー イラスト/アーロン・カシュリー
監・訳/竹内 薫 小学館刊(発行:2022年)

文/トレイシー・ターナー  イラスト/アーロン・カシュリー 監・訳/竹内 薫 
小学館刊(発行:2022年)

「数」について、少し違う視点からアプローチ。「エベレスト山は3539階分の階段で登れる」「オジロジャックウサギは、キリンの頭を飛び越えるほど高く跳ぶ」など、世界一高い山、世界一深い海溝、最大とされている恐竜など、子供が興味をもちそうなものの大きさを、身近にあるものと比較しながら紹介しています。イギリス学校図書館協議会 インフォメーション・ブック・アワード受賞。

石橋先生のおすすめポイント
算数全般が大好きというわけではないけれど、大きな数が好きな子は必ずいます。そんな子供にぜひ紹介したいのがこの絵本です。「エベレストの頂上まで階段は何階分か」「走り幅跳びを何回続けると月に届くか」のように、とてもユニークな切り口の絵本です。
文章量が多めなので、読みながら一緒に考えていくと面白さが伝わります。ぜひ、各自に電卓を持たせてくださいね。考え方と電卓を使った計算の仕方が飲み込めたら、自分で好きなテーマのページを広げるとよいでしょう。このような本は全部読まなくてもよいこと、興味をもったことは誰かに伝えると「びっくり!」が広がっていくことを教えてあげてください(高学年向き)。

『感じてみよう 時間の長さ』

『感じてみよう 時間の長さ』 文/レイチェル・ウィリアムズ 絵/レオニー・ロード 
訳/竹内さなみ 監修/竹内 薫 監修 ほるぷ出版刊(発行:2025年)

文/レイチェル・ウィリアムズ 絵/レオニー・ロード 
訳/竹内さなみ 監修/竹内 薫
ほるぷ出版刊(発行:2025年)

1分は、「心臓が60回から100回動く」時間。「1分って、どれぐらい?」「100年って、どれだけ長いの?」1分から100年まで、それぞれの時間にどんなことが起こっているのかを、自然や生き物の変化を事例にあげて紹介します。数字では捉えにくい時間の長さの感覚が、イメージしやすくなります。

石橋先生のおすすめポイント
最初に表紙と裏表紙を広げて見せてください。リンゴの木の変化を通して題名が意味するものが何となく理解できます。そして目次です。この絵本は大型本ですが、その見開き2ページを使った目次も素敵なのです。心臓の拍動数の1分からガラパゴスゾウガメの100年まで18項目が並んでいます。興味あるページから開いてみるとよいことを伝えましょう。子供たちは絵から多くの情報を見いだしますから、じっくりと見る時間を取ってあげたいものです。
そして多くの発見や気付きがあるはずですから、友達に教えたいこと、クイズにしたいことなどを情報カードに抜き書きさせるのもよい方法です(高学年向き)。

図鑑

数と図形、万物の寿命、知っているようで知らない算数(数学)の知識などの図鑑があります。算数が好きな子はもちろん、苦手な子にも興味がわくような内容です。算数の学習の場などでも活用してください。

『見つける算数』

『見つける算数』 著/大野寛武 立体制作/フジイカクホ 東京書籍刊(発行:2024年)

著/大野寛武 立体制作/フジイカクホ 
東京書籍刊(発行:2024年)

「何のために算数を学ぶの?」。教室を飛び出して、あれもこれも「算数」で考えてみましょう。数と図形の世界が学べる13のストーリーが掲載されています。かけ算・わり算を学んだら、どのお話も自分で読んでみましょう。

石橋先生のおすすめポイント
例えば、「しきつめて、市松模様」の最初には、「平面図形」「多角形」「しきつめ模様」のような関連学習項目を表示、最後には発展として「小2・小5算数(図形のしきつめ)」と記されています。これを見て手渡す子供の学年に応じた項目を選びます。そして、本文を読みながらみんなで一緒に解いていきましょう。黒板に図や計算を書きながら行ってもよいし、ワークシートを作って考えさせても面白いかもしれません。
どの項目も実際の場所や物が題材になっていて、写真が載っているので、教科書から1歩踏み込んだ算数を楽しむことができます。その魅力を伝えてあげてください(中高学年向き)。

『寿命図鑑』

『寿命図鑑』 イラスト/やまぐちかおり いろは出版刊(発行:2016年)

イラスト/やまぐちかおり 
いろは出版刊(発行:2016年)

「みんな、いつか、死んでしまう」。だからこそ、みんな一生懸命生きていて、いろんなものを大切にできるのです。動物、人、建築物、機械、天体などなど、生き物から宇宙まで万物の寿命とそれにまつわるエピソードを集めた図鑑。

石橋先生のおすすめポイント
「万物の寿命を集めた」というだけあって13カテゴリー、324個の寿命が載っています。手渡す子供の発達段階や興味に応じたページや項目を紹介するとよいでしょう。「動物の寿命」から、最短のハツカネズミは1年、最長のガラパゴスゾウガメは100年などを紹介して、解説文も読めば、低学年でも理解できます。「へえー! なるほど!」が満載で子供も大人も一緒に楽しめます。
6年生理科で人の体について学習する際は、「からだの寿命」から卵子が24時間、骨は3年、筋肉80年などをクイズ仕立てにすると楽しいです。友達とわいわいがやがや、見たり読んだりすることが魅力の大型図鑑です(中高学年向き)。

『ムズい‼︎ ハマる‼︎ 算数びっくり事典』

『ムズい‼︎ ハマる‼︎ 算数びっくり事典』 文/こざきゆう 絵/間芝勇輔 監修/為田裕行 ポプラ社刊(発行:2024年)

文/こざきゆう 絵/間芝勇輔 監修/為田裕行 
ポプラ社刊(発行:2024年)

知っているようで知らない算数(数学)の意外な「びっくり!」を集めた1冊。普段、使っている「0」や「+・ー・×・÷」の起源、1メートルの長さの由来などなど。様々な「びっくり」や「へえ〜」を掲載! 

石橋先生のおすすめポイント
「はじめに」の部分で作者が分かりやすい言葉でこの本の魅力を語りかけています。まずここを読み聞かせましょう。「びっくり」に出合うことが、算数が好きになる秘訣だと教えてくれています。
次に目次から学年に応じた項目を選んで紹介するとよいでしょう。例えば「九九に出てくる数字、全部で36種類のみ!」は2年生でかけ算を学習した後なら「なるほど」「本当だ」となります。新聞紙を折って月に届くという「紙を42回折るだけでよゆうで月に届く!」も中学年の子供なら意味が理解できると思います。このような図鑑は「目次を見たり、パラパラめくって興味あるところから読んだりして、友達や先生にじまんするといいよ」と教えてあげてくださいね(中高学年向き)。

読み物

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