Zoomの使い方を復習するスライド資料|樋口綾香のGIGAスクールICT活用術⑱

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大阪府公立小学校教諭

樋口綾香

Instagramでは1万人超えのフォロワーに支持され、多くの女性教師のロールモデルにもなっている樋口綾香先生による人気連載! 今回は、Zoomの使い方の復習をする授業や、自宅からの接続確認テストについて紹介してくれました。説明書として使えるスライドがダウンロードできます。

執筆/大阪府公立小学校教諭・樋口綾香

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使用タブレット:iPad
使用アプリ:Zoom

Zoomの使い方を知るための授業について紹介しています。
↓↓↓
GIGAスクールのICT活用⑪~朝の会でZoomを体験しよう~

オンライン授業に備えて

新型コロナ感染が収束しない中で、2学期からオンライン授業を行う学校、オンラインと対面のハイブリッド授業を行う学校、通常通りではあるけれど休校の可能性を考えて準備をしている学校など、各学校さまざまな対応がとられることと思います。

この連載では以前、Zoomの使い方を知るための授業を紹介しましたが、子供たちがスムーズにZoomを使えるように、私が勤務する小学校では、使い方の復習と全校一斉接続テストを行うことが決まりました。

Zoomの使い方を復習するスライド、全校一斉接続テストの方法や注意点を紹介します。

事前準備:ミーティングIDとパスコードの設定

オンライン会議を開くためには、各学級のミーティングIDとパスコードを設定しておく必要があります。

ミーティングIDは、その都度ミーティング予約をして取得する方法と、固定の個人ミーティングID(パーソナルミーティングID=PMI)を使う方法があります。

個人ミーティングIDを使えば、子供たちは毎回同じIDで入室することができるので、混乱を抑えることができます。

しかし、セキュリティ面では配慮が必要です。同じIDを使うことで情報漏洩などの危険性は高まるため、パスコードを毎回変えるか、または待機室を有効にして、入室前に確認をとるなどして対応するのがよいでしょう。

ミーティングIDを固定するなら、パスコード変更などセキュリティ対策を!

Zoomの使い方を復習

私の学校ではZoomの使い方を学ぶ授業を行っていましたが、使い方を復習するために、動画とスライドを作成しました。

動画は、下に紹介するスライドを写しながら口頭で使い方を説明した5分ほどのものを流しました。全クラスで一斉に観ることができるので、各担任による説明の違いを防ぐことができます。

スライドは、自宅での接続確認時に、説明書として使うことができます。また、欠席した児童や保護者にZoomの使い方を知らせる場合にも便利です。

スライドの内容

オンライン授業にそなえよう
タブレットのZOOMアイコンをタップしましょう。
Zoomアイコンをタップ
担任の先生から教えられた10けたの数字を入れる
「ミーティングに参加」を押す → 「ミーティングID」に10けたの数字を入れる
自分の名前を入れる
ひらがなでも漢字でもよいので、自分の名前を入れる → 「参加」をタップ
担任の先生から教えられたパスコードを入れる
パスコードを入れる
続行
「続行」をタップ
家ではWi-Fi
学校ではオーディオなし
マイクやカメラの設定が済んでいない場合はすべて「許可」 → オーディオに接続するには、家では「Wi-Fi」( Wi-Fiにつなぐと「ミュート解除」というボタンが現れる)、学校の練習では「オーディオなし」を選択
参加は全員を表示するには「ギャラリービュー」に切り替えて
参加者全員を表示するには「ギャラリービュー」に切り替える
ミュート解除
必要に応じて「ミュートの解除」を押す
ビデオの開始
必要に応じて「ビデオの開始・停止」を押す
チャット
右上の「詳細」から「チャット」を選ぶと、文字でメッセージを書くことができる
背景とフィルター
個人情報の流出をさけるため、背景は「ぼかし」に設定しておく
反応ボタン
反応ボタンを使って自分の考えを伝える
退出ボタン
「退出」の赤いボタンを2回押すと退出できる
接続確認
自宅接続確認をする日時を確認

学校で接続の仕方を確認しておき、家で同じことをもう一度繰り返そう!

全校一斉で接続確認

全校一斉で、各自宅からのZoomの接続確認テストを実施しました。

注意点は以下の4点です。

①担任が一人で全てのことをしない

担任はミーティングの主催者になるため、スムーズにミーティングルームに入ることができた子供たちの対応をします。何らかの不具合でミーティングルームに入ることができなかった子供の対応は、他の教員が行うようにします。全体を統括する人(情報担当など)は、全クラスのミーティングIDとパスコードを把握しておくと安心です。複数体制で臨みましょう。

②タブレットを使って連絡を取る方法を伝えておく

ミーティングルームに入ることができなかった場合の対応について事前に伝えておきましょう。避けたいのは、「電話で聞く」という方法です。電話で対応すると、一人ずつしか対応できないため、メールやチャットで連絡を取るほうが効率的です。

③保護者への事前連絡

接続確認をする時間に、保護者が在宅しているとは限りません。事前に接続確認をすることと、子供たちが一人でできるように指導をしていることを保護者に伝えておきましょう。

④背景は「ぼかし」設定

Zoomでは背後の様子も映るため、個人情報などに配慮する必要があります。事前に背景を「ぼかし」設定にしておくことをお勧めします。

子供たちが安心して学べるように

これから、自治体ごと、あるいは学校ごとに、対応は分かれていくでしょう。GIGAスクール構想が本格化し、すでに半年以上が経過しています。その間、1人1台の端末をどう有効に使うか、子供の学びをどのように保障するか、私たち教師は試行錯誤しながらも、臨機応変に、精一杯の対応をしてきたと思います。

これからもその姿勢は変わりません。できることを少しでも準備して、子供たちが安心して学べるように環境を整えていくことが大切でしょう。ここで紹介した、Zoomの使い方を復習するスライドや全校一斉接続テストの方法が、みなさんの学校で参考になれば幸いです。

ダウンロード用スライド

ダウンロード用スライド
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樋口綾香教諭

樋口 綾香

ひぐち・あやか。Instagramでは、ayaya_tとして、♯折り紙で学級づくり、♯構造的板書、♯国語で学級経営などを発信。著書に、『3年目教師 勝負の国語授業づくり』(明治図書出版)ほか。編著・共著多数。

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