小6「ならべ方と組み合わせ方」の単元構想&授業アイデア【算数科の「深い学び」授業アイデア 第4回】

文部科学省学習指導要領解説を踏まえた、小6算数科「ならべ方と組み合わせ方」の単元構想と授業アイデアです。今回は、観点を定めて分類整理し、落ちや重なりなく、起こり得る場合をすべて調べる実践を紹介します。子供たちが順序よく整理するよさに気付き、自ら問題を設定しながら考えることを通じて、理解を深めるとともに「生きて働く知識及び技能の習得」と「未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」を目指します。
執筆/新潟市立上所小学校教諭・志田倫明
▼この連載についての解説はこちらから(第1回)↓
単元や題材などのまとまりを見通した算数科の「深い学び」授業アイデア|第1回 《基調解説》算数科の「深い学び」とは?(加固希支男)
目次
該当学年と単元名
6年生 ならべ方と組み合わせ方
関連のある既習事項
4年生 資料の整理 (関連度◎)
単元の評価規準
(知識・技能)起こり得る場合を、順序よく整理することで、落ちや重なりなく調べられることを理解し、並べ方や組み合わせ方を調べることができる。
(思考・判断・表現)事象の特徴に着目し、順序よく整理する観点を決めて、落ちや重なりなく調べる方法を考え説明している。
(主体的に学習に取り組む態度)落ちや重なりなく整理する観点を基にとらえ直したことや表現・処理したことを振り返り、学習したことを今後の生活や学習に活用しようとしたりしている。
単元を見通した「深い学び」を実現するためのポイント
子供たちは第5学年までに、データを分類・整理して表やグラフに表したり、そこから情報を読み取ったりする学習を積み重ねてきています。
例えば、第1学年では、ものを種類ごとに分けて個数を比べる学習を行います。この学習では、大きさや形などの違いを捨象し、「個数」という観点に着目して整理することを経験しています。また、第4学年の「資料の整理」では、一つの観点を基に順序よく分類し、二次元表に整理することで、落ちや重なりなくデータを整理することを学習しています。
本単元「ならべ方と組み合わせ方」は、これまでの学習を基盤として、起こり得る場合をすべて調べることを扱います。その際、単に答えを求めるだけでなく、「どのような観点で整理すると、落ちや重なりなく調べることができるか」を考えることが重要になります。
そこで本実践では、単元を通して「順序よく整理する観点を定めること」を学習の軸に据えました。既習事項とのつながりを意識しながら学習を進めることで、知識や技能を関連付けて捉える「深い学び」の実現を目指しました。
学習指導要領(平成29年告示)解説算数編の第2章第2節の2「各領域の内容の概観」の「D データの活用」には、「目的に応じてデータを収集、分類整理し、結果を適切に表現すること」について、以下のように述べられています。
表
(中略)
第2学年では,身の回りにある事柄に関する質的データを集計して表に表したり,読み取ったりすることを指導する。第3学年では,観点を定めてデータを分類整理し,簡単な二次元の表にまとめたり,表を読み取ったりすることを指導する。第4学年では,二つの観点からデータを分類整理し,二次元の表に表したり,読み取ったりすることを指導する。(中略)
起こり得る場合について
小学校学習指導要領(平成29年告示)解説【算数編】 pp.69-70 ※下線は筆者加筆
算数の授業では,確定した事象を取り扱うことが多い。しかし社会における事象には,結果が確定的に定まっていない不確定な事象も多く,そのような事象についても考察の対象として扱っていく。小学校で学習する起こり得る場合は中学校で学習する確率へとつながっていくものである。
第2学年や第3学年で学習する簡単な表や第4学年で学習する二次元の表に整理することを通じて,どの事柄が起こりやすいのかを捉えることができる。
第6学年では,起こり得る場合について落ちや重なりがないように調べる方法について考察することを指導する。
以上のことから、起こり得る場合についての学習では、「観点を定めて分類整理する」ことが重要になります。よって、本単元における着目すべきことを子供の言葉でいえば
・落ちや重なりがないように、まず何を固定して調べればよいだろう?
となると考えました。この問いを、単元を通して繰り返し意識させることで、順序よく整理するよさに気付き、自ら観点を決めて考える姿を育てたいと考えました。
単元計画

