小4体育「走・跳の運動」指導アイデア②

文部科学省教科調査官の監修による、小4体育科の授業案です。1人1台端末を活用した活動のアイデアも紹介します。今回は「走・跳の運動(かけっこ・リレー)」の単元を扱います。
執筆/北海道教育大学附属札幌小学校教諭・河本岳哉
監修/国立教育政策研究所教育課程調査官・塩見英樹
北海道公立小学校校長・大牧眞一
目次
単元名
走・跳の運(かけっこ・リレー)
~5秒間走&サークルリレー~
単元目標
●知識及び技能
かけっこ・リレーの行い方を知るとともに、調子よく走ったり、走りながらバトンの受け渡しをしたりすることができるようにする。
●思考力、判断力、表現力等
自己の能力に適した課題を見付け、動きを身に付けるための活動や競走の仕方を工夫するとともに、考えたことを友達に伝えることができるようにする。
●学びに向かう力、人間性等
運動に進んで取り組み、きまりを守り誰とでも仲よく運動をしたり、勝敗を受け入れたり、友達の考えを認めたり、場や用具の安全に気を付けたりすることができるようにする。
授業づくりのポイント
中学年のかけっこ・リレーは、調子よく最後まで走ったり、走りながらバトンの受け渡しをしたりする楽しさや喜びに触れることができる運動です。
本事例では、子供が課題の解決を目指して繰り返し活動できるよう、距離を30m程度に設定した「かけっこ」や「5秒間走」に取り組みます。その際、立った姿勢からだけでなくいろいろな姿勢から素早く走り出したり、スタート位置を変えて競走したりするなど、友達との競走や記録の達成を目指す楽しさを味わえるよう配慮します。
また、リレーでは、「サークルリレー」を取り扱います。走りながらタイミングよくバトンを受け渡して競走することを目指し、追いかけ走やコーナー走など、動きを身に付けるための活動を取り入れます。
なお、感染症対策として、不必要に大声を出さないように指導するとともに、地域の感染状況に応じて、特定の少人数によるチームで取り組むなど、感染予防に配慮します。
単元計画(例)
工夫してもっと楽しく運動をしよう
チーム対抗でサークルリレーをしよう(リレー)
サークルリレーでは、コーナーでバトンを受け渡します。そのため、受け手は前走者の動きがよく見え、走り出すタイミングをつかみやすくなります。リレーの醍醐味であるバトンを受け渡す場面に焦点を当て、自己の能力に適した課題を見付け、その課題の解決のための活動を選ぶことができるようにします。走りながら、タイミングよくバトンを受け渡すことを目指し、走り出すタイミングなど、ICT機器を活用しながら自己の課題を解決できるようにします。
【リレーにつながる運動】


【サークルリレーの行い方】
・2チームで対決します
・1チーム1サークルを使います
・半周したらバトンパスを行います
・最後に中央のコーンを先に駆け抜けたチームの勝ちです

小学校中学年体育〜07かけっこ・リレー 文部科学省
課題を見付ける
【手立て①】
学習カードにある運動のポイントと照らし合わせる。

【手立て②】
ICT機器を活用する。

学習の様子「サークルリレー」

課題の解決のための練習の場を選ぶ
【ジョギングパス】
バトンの持ち方、かけ声、バトンをもらう手の位置などの課題を解決します。

【横ならびバトンパス】
スピードを維持したままバトンを受け渡します。

【ダッシュマークパス】
ラインや紅白玉でダッシュマークを付けます。その位置まで前走者が来たら、走り始めます。

小4体育小4体育「走・跳の運動」指導アイデア②
工夫してもっと楽しく運動をしようはこちら
イラスト/斉木のりこ
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