小5らくらくUnit 6「At a restaurant.」⑤【モトヨシ先生のNEWスライドde外国語】

パワーポイント教材を映すだけで授業を進められる「モトヨシ先生のNEWスライドde外国語」。2024年度の教科書改訂に合わせて、パワーポイント教材をリニューアル。
今回は、NEW HORIZON Elementary English Course 5 Unit 6「At a restaurant. ~ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう」第5時(レストランの店員さんとお客さんになり、やり取りをしよう 1)の授業案です。本好利彰先生が作成したパワーポイント(スライド)教材1つで、外国語の授業をらくらくクオリティアップ!
執筆/福島県公立小学校教諭・本好利彰
監修/拓殖大学教授・居村啓子
目次
スライドは学級の実態に合わせて修正して使いましょう
小学5年生の「NEW HORIZON Elementary English Course 5」のUnit 6「At a restaurant. ~ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう」全9時の5時目の授業の流れです。本時も、私が作成したパワーポイント(スライド)を使った授業を紹介します。学級の実態に合わせて修正し、活用してください。
パワーポイント(スライド)を使った授業の進め方
この記事の最後で、パワーポイントのファイルをダウンロードできるようになっています。必要な教師の発話やイラスト、音源などを挿入してあり、この資料を使うことで1時間の授業を行うことができるように作成してあります。このスライドを活用して、クリックしながら授業を進めてみてください。
- クリックでスライドを進めるだけで、スムーズに授業を行えます。
- デジタル教科書を使用する場合は、パワーポイントから切り替えてください。
目標と授業の流れ
◎単元目標
友達のオリジナル店に行き、ていねいに注文したり、値段をたずねたりすることができる。また、単語のはじめの音を聞き取ったり、複数の文字の名前を聞いて小文字を書き取ったりすることができる。
○単元のゴール
友達のオリジナル店に行き、ていねいに注文したり、値段をたずねたりしよう。
○本時の目標
レストランの店員さんとお客さんになり、やり取りをしよう 1
【聞くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食事を注文したり、その値段をたずねたりするやり取りを聞いて、話の内容を聞き取ることができる。
●思考・判断・表現
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて食事を注文したり値段をたずねたりするやり取りから話の内容を聞き取っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて食事を注文したり値段をたずねたりするやり取りから話の内容を聞き取ろうとしている。
【読むこと】
●知識
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
●技能
・アルファベットの活字体の小文字を識別することができる。
【話すこと】
●知識・技能
〈知識〉
・What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句などについて、理解している。
〈技能〉
・食事のメニューやその値段について、What would you like? I’d like 〜. How much is it? It’s 〜 yen. およびその関連語句を用いて、考えや気持ちなどを伝え合うことができる。
●思考・判断・表現
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合っている。
●主体的に学習に取り組む態度
・友達のオリジナル店を楽しむために、それぞれのメニューについて簡単な語句や学習した表現を用いて、考えや気持ちなどを伝え合おうとしている。
【書くこと】
●知識・技能
〈知識〉
・アルファベットの活字体の小文字について理解している。
〈技能〉
・アルファベットの活字体の小文字の名前が発音されるのを聞いて、そのアルファベットを書くことができる。
本時の流れ(例)
- 挨拶
- 単元のゴール、本時のめあての確認
- 教科書 Let’s Chant
- Let’s Review / My Picture Dictionary
- Slap Game(カルタ)
- Let’s Listen:レストランでアルバイト面接!
- Shopping Activity:レストランで注文!1
- 教科書 Sounds and Letters
- ふり返り
各活動の流れ
①挨拶
元気に挨拶をして、What ○○ do you like? Are you ~? Do you ~? Can you ~? などの既習の簡単な質問をしてみましょう。1時目に紹介したクリスクロスという活動を取り入れてもよいと思います。
②単元のゴール、本時のめあての確認
単元のゴール、本時のめあてを確認しましょう。


③教科書 Let’s Chant (p.62)
教科書 p.62の Let’s Chant です。本単元で学習する表現に少しずつ慣れることができるようにしていきましょう。朝の時間や帰りの会など、授業以外の時間に行うと効果的です。
④Let’s Review / My Picture Dictionary (pp.12-13)
ペアで、まずはどれくらい発話できるか確認させます。
すべての単語を Let’s say it together. と言って、全体で発話させるのは時間もかかり大変です。個人差があるので、その指導方法は効率的であるとは言い難いです。ペアで確認させることで、受動的な発話から主体的な発話活動になります。
ペアでも発音が分からない単語は、いつでも教師やALTに聞いてよいことを伝えます。教師は机間巡視をしながら、児童がどの発音が言えていないかメモを取るようにしましょう。そのメモを参考にして、全体で発話する単語数を限定します。
私が実際に行ったときは、児童が言えていなかった単語を枠で囲ってスライドを作成しました。参考にしてください。
⑤Slap Game(カルタ)
お金のカードを使って、ペアで行うカルタです。お金のやり取りを本単元の後半で行います。楽しみながら学習を進めましょう。

教師が発話した値段のカードを先に取ったほうが勝ちです。もし段階的に活動させたい場合は、以下のように行うこともできます。
①値段のみ
One hundred and twenty yen.
②It’sを付ける
It’s one hundred and twenty yen.
③やり取りをする
(児童全員)How much is it?
It’s one hundred and twenty yen.
④代表児童が値段を言う
(児童全員)How much is it?
(代表児童)It’s one hundred and twenty yen.
このように段階的にすることで、単語から文へと少しずつ学習を進めることができます。

【ダウンロード】
お札カード
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑥レストランでアルバイト面接!
何を注文したのかを考えるリスニング活動です。ALTや教師がお客さんの役になって、料理を注文します。児童は注文を聞いて、注文内容のカードを選びます(カードは12種類あります)。

スライドには、5回の注文が入っています。ALT、教師は、お客さんの一家(女の子、おばあさん、おじいさん、お父さん、お母さん)になりきって、各スライドの答えに合わせて注文しましょう。店員さん役の児童には、What would you like? と全員で発話させるとよいでしょう。


【ダウンロード】
料理カード
(記事の最後でダウンロードできます。)
⑦Shopping Activity:レストランで注文!1
⑤〜⑥で学習してきたことを活用して、レストランで注文したり、値段のやり取りを行ったりします。スライドのように座席を対面にして店員役とお客さん役に分かれて活動をします。

《レストランで注文!1》の本時では、学習⑥で使ったカードの中から、児童自身が食べたいものを注文します(次時の《レストランで注文!2》では「家族のために」注文を行います)。
教師は、児童の活動の様子を見取り、中間指導で何を指導するかメモなどを取るようにしましょう。また、中間指導という形でなくても、気になる点はその都度、指導してもよいでしょう。大切なことは指導者がどのような意図をもって指導しているかです。本学習では、以下のような中間指導を行ってみてはいかがでしょうか。
【例①】How are you? のやり取りを行ってから注文を行う。
【例②】スクリーンを見ないでやり取りを行う。5年生のこの時期になると、スクリーンの文字をヒントとして確認する児童が見られます。文字があるとどうしても児童が見てしまう傾向があります。
別な話になりますが、ワークシートでも同じ傾向が見られます。ワークシートに友達の情報を書くように配付すると、児童は友達が発言したときにすぐにワークシートに書き込もうとして、目線がずっと下を向いたままの状態になってしまいます。
しかし、意図的にワークシートを配付しないで活動を行うと、児童の視線が上がり、よりよいコミュニケーションを図っている姿が見られます。もちろん、やり取り自体の内容がある程度、児童にインプットされていることなどの条件はあると思いますが、意図的にワークシートを配付しないで活動することで、児童の主体的な姿が見られると思います。インタビュー活動などでぜひチャレンジして、その違いを見てみてください。
中間指導を行った後は、後半の活動を行います。教師は、児童がどのように変容したかを記録に残しましょう。変容した児童を最後に発表させるなどしましょう。
⑧教科書 Sounds and Letters (p.71)
「音声を聞いて、はじめの音が異なる単語の絵の▢に✓を入れよう。」
教科書 p.71の Sounds and Letters のはじめの音⑦の問題です。
デジタルブックの音声だけでは難しいと判断した場合は、2回目を教師やALTが行い、児童が理解できるように発音するとよいでしょう。
⑨ふり返り
本時の学習をふり返り、全体で共有しましょう。
※5時目以降は授業案をたくさん紹介しています。実態に合わせて行ってみてください。

居村啓子(いむらけいこ)
拓殖大学外国語学部英米語学科教授。言語学博士。児童図書出版社、児童英語教育機関勤務、立教大学異文化コミュニケーション学部助教、上智大学言語教育研究センター嘱託講師を経て現職。2020年よりNHKラジオ「小学生の基礎英語」講師を務める。研究テーマは「子どもの第二言語習得」、「フレーゾロジー」。

本好利彰(もとよしとしあき)
福島県公立小学校教諭。福島県小学校・中学校・千葉県小学校教諭を歴任。また地区外国語教育推進リーダーを務める。2018年より拓殖大学外国語学部で「小学校英語教育入門」を担当。2021年東京書籍アドバイザー。 2023年より東京書籍の会員制教育情報サイト「東書Eネット」にて実践事例、指導技術などを連載中。
パワーポイント(スライド)ダウンロード
5年Unit6-5 パワーポイント(30スライド)、ワークシート(2点)
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構成/本田有紀子 イラスト/畠山きょうこ・やひろきよみ・横井智美・本田有紀子 アニメーション/鶴岡信治 歌・チャンツ/本田有紀子