小2生活「わたしの町大発見!」指導アイデア
執筆/宮城県公立小学校教諭・齋藤浩平
編集委員/文部科学省教科調査官・渋谷一典 、宮城県公立小学校教諭・鈴木美佐緒
目次
期待する子どもの姿
【知識及び技能の基礎】
自分たちは、地域で働いたり生活したりしている人々や様々な場所と関わりながら生活していることが分かる。
【思考力、判断力、表現力等の基礎】
地域で生活したり働いたりしている人々や様々な場所との関わり、地域の人々への適切な接し方や安全な生活について、考えることができる。
【学びに向かう力、人間性等】
地域で働いたり生活したりしている人々や様々な場所に関心をもち、 愛着や親しみ、憧れを感じながら地域の人々と適切に接したり安全に生活したりしようとする。

子どもの意識と指導の流れ
○子どもの実態把握(事前)
アイデア1



○私たちの町ってどんな町?(2時間)
アイディア1



○「ぞろぞろ探検」で発見!(5時間)
アイデア2



見付けた「♡(すてき)」や「?(不思議)」を大きな地図にかき込んでいくことで、様々な情報が整理・視覚化されます。「♡」が増えていくことは、やがて、町への愛着につながっていきます。
○もっと知りたい! 聞いてみたい!(12時間)
アイディア2







○町の「すてき」を伝えよう(5時間)
アイデア3



アイデア1
カリキュラムをデザインしよう~町探検を軸に~
一学期の子どもたちとの出会いの前に行われる前担任との情報交換では、一年生のときにどんな力を身に付けたのか、どんな課題があるか等を聞いておくとよいでしょう。また、どんなことに興味・関心があるのか、得意なことは何か、といったことも把握しておきます。その情報を基に、資質・能力をどのように育てたいかを見極めましょう。
町探検は1年間を見通して計画しましょう。例えば、町探検を中軸とした学習活動の中で、他教科等で育成される資質・能力とを関連付けるようなカリキュラム・マネジメントを行うことで、指導の効果が高まります(下図参照)。
町探検の学習活動の中で、他教科等で育成される資質・能力と関連付けるような「単元配列表」を作成しておくことも有効です 。
アイデア2
目的をもって町探検へ~名探偵になろう~
「町のことを調べてきましょう」とだけ言っても、どんなことを調べたらいいのか分からず、「楽しかった」で終わってしまいます。探検からの気付きを子どもたち自身が自覚し、繰り返し探検する中で気付きの質を高めていくためにも、意欲が喚起されるような目的を 工夫しましょう。


アイデア3
多様な表現方法でまとめよう~他教科等での学びも生かして~
「作文でまとめましょう」「調べてきたことを絵にしましょう」などと教師側から提示するのではなく、「みんなに紹介したいからまとめたい」と思わせることが大切です。
また、多様なまとめ方があることを紹介しておくと、三年生になってからスタートする総合的な学習の時間にもつながっていきます。



イラスト/熊アート
「教育技術 小一小二」2019年6月号より