学年始動期における心理的安全性の高め方①【教室の心理的安全性を高める手立て #01】

人気連載「明日からできる! 授業技術アップデート」でお馴染みの中野裕己先生による連載第2弾! 本連載では、個別最適な学び、多様性の包括を実現するための重要な土台となる「心理的安全性」に焦点を当てていきます。“子供の個性を引き出す学校づくり”を推進する中野先生が、学校現場における心理的安全性の高め方を、教室での教師の役割など、マネジメントの具体的な手立てとともにお届けします。
第1回目のテーマは、《学年始動期における心理的安全性の高め方〜中・高学年編》です。
執筆/新潟大学附属新潟小学校指導教諭・中野裕己
目次
新連載スタートのごあいさつ
こんにちは。新潟大学附属新潟小学校の中野裕己です。
これまで連載「明日からできる! 授業技術アップデート」でお世話になっておりました。
このたび、新たな切り口で新連載「教室の心理的安全性を高める手立て—教師の見方・居方・仕掛け方—」をスタートさせていただくこととなりました。
現役の実践者という立場を生かして、みなさんの教室に取り入れやすい実践的な内容をお届けしたいと考えています。
心理的安全性とは?
最近、教育現場でも語られることが増えてきた「心理的安全性」という言葉。本来はビジネス現場のチームづくりについて、提唱された概念です。この言葉の生みの親である、ハーバード・ビジネススクール教授のエイミー・C・エドモンソン氏は、次の通り定義しています。
チームの中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、というチームメンバーに共有される信念
《個人の成長や組織の発展を阻害し得る要因》
1. 「無知」だと思われたくない
知識不足を露呈することを恐れ、質問や確認を躊躇する状態です。2.「無能」だと思われたくない
失敗を恐れるあまり、新しい挑戦や責任ある仕事を避ける傾向があります。3.「邪魔」だと思われたくない
チームの和を乱すことを懸念して、重要な指摘や異論を控えてしまいます。4.「否定的」だと思われたくない
引用:1on1総研 by KAKEAI「“空気を読む”から卒業! 組織を強くする『心理的安全性』の高め方」
問題点を指摘することで嫌われることを恐れ、課題を隠蔽しがちです。
これを、学校現場の教室に当てはめてみましょう。
学級の中で対人関係におけるリスクをとっても大丈夫だ、という学級の子供たちに共有される信念
《子供一人一人の成長や、学級の発展を阻害し得る要因》
1.「無知」だと思われたくない
知識不足を露呈することを恐れ、授業中の質問や確認を躊躇する状態です。
2.「無能」だと思われたくない
失敗を恐れるあまり、授業や学級活動、児童会活動における特別な役割を避ける傾向があります。
3.「邪魔」だと思われたくない
学級の和を乱すことを懸念して、学習内容や活動に関わる重要な指摘や異論を控えてしまいます。
4.「否定的」だと思われたくない
問題点を指摘することで嫌われることを恐れ、学習内容や活動に関わる課題を隠蔽しがちです。
