神奈川LD協会 夏のセミナー2023「児童・思春期精神科外来-思いに思いをめぐらし、かさね、あゆむ-」
- 主催
- 神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
- テーマ
児童・思春期精神科外来-思いに思いをめぐらし、かさね、あゆむ-
<講師からのメッセージ>
広く知られるようになった「発達障害」。でも子どもも親も、僕たちも死という消滅をゴールに「発達し続ける」存在です。そして発達とは、己を取り巻く有形無形の環境に晒されて前進していく様でもあります。
【発達障害】とは、その前進に生じた一時的な、あるいは大きな障壁を前にした戸惑いの有り様と考えてもよいのではないでしょうか。
今回は診断名としての「発達障害」ではなく、こうした「生きているなかでの戸惑い、つまづき」について考えてみたいと思います。
僕は抽象的、汎化的に話を纏めることが出来ないので、日々の臨床実践から、個人、家族のプライバシーを考慮したうえで、外来での出会い、様子、そこから導き出される子どもたちの思いや家族の悩みについて呈示し、さらにそれらをそれぞれの専門職が、どのように向きあおうとしているのか、反省と内省と、少しばかりの不平不満を話し、今の僕の実践を支えている「総体としての治療構造」であるクリニックの有り様について述べてみたいと思います。
それは、非常にパーソナルな医療あるいは、関わりの風景ということになるかと思います。
そもそも、臨床とは一期一会の偶然の出会い、そこには幸不幸、運不運、相性などさまざまな要素があり、マニュアル化されるものはないでしょう。
僕自身、こうした機会に診察室から書斎に移動し、すこし客観的に思索することで、新たな気づきを得られればと、非常に自己中心的、自己完結的な思いでいます。 いつものように、発表から4か月以上も前の、僕の思いつきが、当日まで熟成するか、衝動的に軌道修正になるか、五里霧中ではあります。それでも当日までには、なんとか形にしたいとは思っています。では、8月16日に。
<担当講師>
田中 康雄 先生(こころとそだちのクリニック むすびめ 院長 ・ 北海道大学名誉教授)
▼講師プロフィール
獨協医科大学卒業後、旭川医科大学精神科神経科医員、助手、外来医長、北海道立緑が丘病院医長、国立精神・神経センター精神保健研究所児童期精神保健研究室長、北海道大学大学院教授を経て、2012年から現職。専門は児童精神医学。著書は、『つなげよう 発達障害のある子どもたちとともに私たちができること』(金剛出版、2010)、『発達支援のむこうとこちら』(日本評論社、2011)、『支援から共生への道1、Ⅱ』(慶應義塾大学出版会、2009、2016)、『生活障害として診る発達障害臨床』(中山書店、2016)、『「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する』(SB新書、2019)、『僕の児童精神科外来の覚書 子どもと親とともに考え、悩み、実践していること』(日本評論社、2022)ほか。
開催期間 | 2023年8月16日(水) |
---|---|
開催地住所 | オンライン |
会場 | Zoom |
参加費 | 5,500円~9,000円(参加区分による) |
開催情報HP |
https://form.dr-seminar.jp/lps/asgzdk/kanagawald_summer2023_information https://form.dr-seminar.jp/lps/asgzdk/kanagawald_summer2023_tanaka01 |
主催者情報 | 神奈川LD協会 研修会事務局 |
主催者HP | https://kanagawald.org/seminar/ |
主催者メール | info@kanagawald.org |