保護者と信頼関係をつくる第一歩! 家庭訪問を成功させるポイント
通学路を確認したり、各家庭の雰囲気を知ることができる家庭訪問。保護者との信頼関係を築けるような実りあるものにしたいですよね。そのために、準備や話すべき内容などの再確認をしておきましょう!

目次
家庭訪問前にしっかり準備

① 家族構成(両親・兄弟姉妹・同居の祖父母・その他の家族)について、家庭連絡調書をよく読み、頭に入れておきましょう。
② 事前に、各家庭の都合や兄弟関係の訪問日時を調べて、訪問スケジュールを立てましょう。そのとき、子ども一人ひとりの実態を考え、訪問時間枠の取り方を工夫することが大切です。
持ちものは? 緊急時の連絡は?
子どもの家がわかる校区地図、筆記用具、携帯電話(訪問時刻に遅れそうな時は、学校に電話して、次の家に連絡してもらう。携帯電話から直接の連絡は避けた方がよい)。
家庭訪問時の話の内容は?
①「私は、〇〇さんの担任の△△です」
自己紹介を手短に。今回が初対面という保護者もいます。過去に担任していても、改めてきちんと名のりましょう。
②「きれいなお花ですね」
玄関先に、花が生けてあったり、家族の写真などが飾ってあったりすれば、「すてきですね」と声をかけると、その保護者との心の距離がぐっと近づきます。
③「◯◯さんのご家庭での様子は、いかがですか?」
家庭訪問は子どもの学校外の生活の様子を把握することが目的なので、できるだけ、家庭での子どもの様子を、保護者から聞き出すように努めましょう。事前に子どもから聞いたことも参考にして、話を聞き取りましょう。
④「家に帰ってからは、どのような友達と遊んでいますか?」
成長するにつれ、学校外での交友関係が広がっていきます。隣の学級の友達との関係や、塾や習い事などの友達関係についても把握できるように聞いておくことが大切です。
⑤「お話をもっと伺いたいのですが、次の訪問の予定があります。続きは、改めてお時間を取らせていただけますか」
話が長引きそうな時は、相手の気持ちを尊重しながら、次の機会を設けることを伝えましょう。次の訪問の予定があることをきちんと伝え、話を切るようにすることが大切です。
⑥「ではまた、何かありましたら、いつでも学校にご連絡ください」
話の終わりは、「保護者の声をいつでも待っています」という気持ちを伝えましょう。
家庭訪問の後はすぐに資料作成を
保護者から聞いた様々な情報は、今後の指導の重要な資料です。学校に帰ったら、忘れないうちにまとめます。必要に応じて、学年や管理職の先生にも報告するようにしましょう。
文/秋山麗子(神戸松蔭女子学院大学教授)
イラスト/伊原シゲカツ
『小四教育』2017年8月号増刊『4年の学級経営2017年版』より
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