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ここまでできれば担任合格?一年生担任検定【生活編】スライドつき

特集
一年生担任必読記事まとめました!

教育アドバイザー

多賀一郎

いよいよ学年末が見えてきました。子どもたちの評価とともに、自分のふりかえりもしてみませんか?
ここでは、小一担任向けの「一年生担任検定」をご紹介します。ページ最後には、学年会や研修などでも使いやすいスライドもついています。
答えは一つではないかもしれません。一つの評価の目安として、自分の位置を確認する一助にしてください。

監修・執筆/追手門学院小学校講師・多賀一郎

関連記事⇒ 一年生担任検定【学習編】はこちら

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検定で子どもを把握できているかチェック

生活面について、子どもが以下の項目について「自分でできる」ということがポイントです。そしていずれも「一年生のレベルで考えること」が大切です。
まずは、以下の項目をチェックしてみましょう!

生活面「一年生担任検定」
「一年生担任検定(生活面)」チェックシート
※クリックすると別ウィンドウで開きます

①子どもの生活習慣

授業に遅れない

学習の準備ができている

机の中が片づいている

挨拶が元気よくできる

②清掃

まじめに掃除に取り組んでいる

掃除する喜び・充実感・達成感を感じている

掃除用具がきちんと片づけられている

③学級づくり

子どもたち同士の関係をだいたい把握できている

子どもたちが自分のクラスをよいクラスだと思っている

学校での問題を話し合うことができる

④子どもとの関係

一人ひとりの子どもと対話ができている

いろいろな子どもたちと一緒に遊んでいる

先生の話を子どもたちが静かに聞くことができる

⑤保護者対応

子どもたちの様子が保護者に伝えられている

連絡帳等で、保護者との対話がスムーズにできている

いじめや事故、けがなどの案件を管理職に報告し、一緒に考えてもらうことができている


担任検定 各項目の解説と対策①②

執筆/千葉県公立小学校教諭・藤木美智代

私のクラスは4人で一班を構成しています。4人が、班長、集め係(提出物を全員分、名前があるか確認して持ってくる)、時間係、整頓係となって、班のために活躍するシステムです。また、「いいことビー玉ちょきん」といって、何かが全員できたときに、ペットボトルにビー玉を入れ、いっぱいになったらお楽しみ会を行うというシステムもあります。ご褒美という形で、自分たちの頑張りを可視化するのです。

①子どもの生活習慣

□授業に遅れない

チャイムと共に行動するということは、一年生にとって初めての経験でしょうが、そろそろ守られなくてはなりません。

私のクラスでは、「チャイム着席すぐ号令」をめあてにしています。そこで活躍するのが、班の時間係です。チャイムが鳴り始めたら、「座って!」「教科書出てる?」「並んでください」などと班員に声かけをします。体育でしたら、外に集合、整列。移動教室なら後ろに整列、移動です。

チャイムは、何かが始まるか、何かが終わる合図だということを自覚させたいものです。なかなか定着しないときは、チャイムが鳴り始めたら、みんなで「キンコーンカンコーン♪」を一緒に唱えます。

帰りの会の始まりにはチャイムがありません。そういうときには、「人工チャイム!」と私や時間係の子が言うと、みんなで「キンコーンカンコーン♪」と始めます。楽しみながら、時間を意識させることができます。

□学習の準備ができている

「チャイム着席すぐ号令」の後に、「教科書、ノートが出ている人?」と聞きます。毎回やっていると大変ですから、抜き打ちで行います。たまに行うだけでも意識づけになります。机の上に学習の準備が全員できていれば、ビー玉ゲット。お楽しみ会に一歩近づきます。

そのうち、「先生! ビー玉、ビー玉!」と自分たちで全員が準備できたことをアピールしてきます。その成長ぶりを、みんなで喜びましょう。私は、「みんな立派な一年生になったね?」と、泣いて(泣くふりして)喜びます。

□机の中が片づいている

時間意識のほかに、整理整頓も一年生の大事な課題です。持ち物がだんだん増えてきて、机の中やロッカーがごちゃごちゃになってきます。整理整頓されていれば、何事も素早くできるはず。実は整理整頓は、時間意識とつながっています。

私の学校は、お道具箱のふたのほうも入れ物に使い、左右二つの引き出しにしています。右は、毎日持ち帰る「日帰りボックス」と命名し、教科書やプリント類、連絡帳などを入れます。左は、学校に置きっぱなしにしておく物を入れる「お泊まりボックス」。お道具袋(はさみ、のりなど)、ある期間続けて使う教具(計算ブロック、計算カード、カルタなど)を入れます。

左は「お泊りボックス」右は「日帰りボックス」

毎日、帰りの会で、整頓係がチェックします。金曜日には、全員が二つの引き出しを机の上に出して、整理整頓してから帰ります。私のチェックを受けるためです。

□ロッカーの整理整頓ができる

ロッカーの整理整頓は、掃除の時間に「黒板・たな」の分担の子にお願いしています。帰りの会の「係・当番から」で、汚かった人の人数が発表されます。もともと全員がきれいに整理整頓できていれば、ビー玉ゲットです。

気をつけたいのは、安全面です。私のクラスは、三段目が上二人の共有ロッカーで、探検バッグを入れています。ひもが外に出ていると、引っかかって転倒する危険があります。ひもをバッグに入れてから片づけるように指導します。

□挨拶が元気よくできる

「挨」「拶」どちらも「せまる・近づく」という意味があります。一年生にとって、人間関係ができていなければ、なかなか声は出せません。ですから、私のほうから「おはよう! ○○ちゃん、にこにこしてるけど、何かいいことあった?」とか、「さようなら。よそ見して歩いて、犬のウンチふまないでね!」など、挨拶の後に一言添えるようにします。そうすれば、そのうち、子どものほうから元気よく挨拶してきます。要は、挨拶したい気持ちにさせるということです。

大きな声を出すことは、一斉の挨拶で鍛えることができます。私のクラスの挨拶は「先生おはようございます。皆さんおはようございます。今日も一日よろしくお願いします(拍手)」「先生さようなら。皆さんさようなら。今日も一日ありがとうございました(拍手)」です。「先生」のときは前向き、「皆さん」からは中央を向いてお互いの顔を見合います。もちろん、小さな声だったら、やり直しです(笑)。

②清掃

□まじめに掃除に取り組んでいる

一年生は、どうしても声が出てしまい、なかなか「黙働」は徹底できません。

そこで、私は、「なぜ、黙って掃除をするとよいのか」を話し合わせました。一年生なりに考えたことは、次のとおりでした。

・お掃除に集中できるから
・汚いところを見つけやすい
・お掃除がどんどん進む
・黙ってやると、心がこもる
・心もきれいになるから

一年生だからこそ、模範解答が出てきます。一生懸命掃除をすることがなぜよいのかが理解できれば、まじめに掃除に取り組むのが一年生。掃除の意味をクラスで考えてみてください。

□掃除する喜び・充実感・達成感を感じている

私のクラスには「そうじぴかぴか係」があって、掃除のあとに黙働ができていたか確認します。自己申告ですが、全員できていたら、ビー玉ゲットです。ご褒美のために黙働をするわけではありませんが、自分たちで頑張った結果のご褒美ですから、私はよいと思います。

早く終わったところは、汚いところさがしをして、自分の分担以外でも掃除を続けることにしています。そういう子を見つけ、みんなに紹介することも大事です。

□掃除用具がきちんと片づけられている

掃除用具の片づけまでがお掃除です。私のクラスは、ほうきの担当が用具入れまで掃除することにしています。最後に、「そうじぴかぴか係」がチェックしてくれます。

担任検定 各項目の解説と対策③~⑤

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