小2生活科「自分の成長」2年間のまとめをしよう
低学年の節目として取り組む、2年間の生活科のまとめのポイントを紹介します。
執筆/神奈川県公立小学校教諭・山本恭兵
目次
自分の成長をふり返り、三年生へとつなぐ
生活科では、具体的な活動や体験を通して気付きを深め、自立し生活を豊かにするための資質・能力を育んできました。学習指導要領にある図のように、「自分の成長」は、その他の八つの内容のまとまりを基にして学んでいく内容です。
これまでに生活科で培ってきた力を生かしながら、成長を実感できるように単元を組み立てていきましょう。
「自分の成長」単元のアイデア
家庭に協力をお願いする
学年だよりなどを活用して、写真や小さい頃に遊んだおもちゃなど、これまでの成長の様子が分かるものを用意しておいてもらうようにお願いします。最初から渡すのではなく、子供が自分で必要としたときに出すように伝えておくことも大切です。お願いをする際は、それぞれの家庭環境などに十分配慮しましょう。
子供が自分の成長をふり返る
まずは、二年生の間でできるようになったことや成長したと感じることをみんなでふり返ります。そこから、「自分はこれまでにどのように大きくなってきたんだろう」という思いをもつようにします。ワークシートなどを用意して、子供が自身の育ち方を調べられるようにします。
家族だけでなく、幼稚園や保育園、習い事の先生など、これまで支えてくれたいろいろな人から調べられることを示すとよいでしょう。
これまでの成長をまとめる
ワークシートなどに調べてきたことを、一つにまとめます。完成したときに、子供が自分の成長の積み重ねが感じられるようなまとめ方を工夫するとよいでしょう。
できたもので交流する
まとめ終わったら、みんなでできたものを見合って交流します。そうすることで、成長の実感をみんなで味わうことができます。
保護者にも見てもらい、感想をもらう機会を設けましょう。いろいろな人から認められることで、子供が自分の成長に自信を深められるようにします。
まとめ方のアイデア例
1冊の本にする
調べたことを1枚ずつ画用紙に書いていき、最後に画用紙を貼り合わせ、1冊の本にします。小さい頃からの成長の様子が時系列でまとめられます。
巻物にする
ワークシートを横につなげていき、最後に巻いて巻物にします。全部広げると自分の成 長の様子が一目で分かります。
等身大の模造紙にまとめる
1・5枚分くらいの模造紙に、自分の人型を取ります。調べたことをカードに書き、人型の足元のほうから順番に貼っていきます。頭のほうに行くにつれて、今の自分に近付いていきます。完成したときに、自分と同じ大きさの成果物ができることになります。
低学年の節目として
自分の成長や支えてくれた人の存在に気が付くことで、子供は自己効力感や自己肯定感を味わうことができます。そして、「三年生もがんばろう」と、次年度へ意欲をつないでいきます。
2年間の生活科のまとめとして、低学年の節目として取り組んでいきましょう。
イラスト/佐藤雅枝
『教育技術 小一小二』2021年2月号より