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学級図書にそろえておきたい!道徳授業にも使える児童書6選

2019/3/18

低学年の教室にそろえておくのにぴったりな本を、児童書専門店「こどもの広場」代表の横山眞佐子さんが選んでくれました。子どもが気軽に手に取って読める学級図書を、道徳の授業で取り上げることもできます。今回は、道徳の内容項目「C 主として集団や社会との関すること」「D 主として生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること」に合った内容のもの6冊の紹介です。

『うんこ日記』

村中李衣・川端誠/作 (BL出版)

<本の内容>

一週間の旅から帰ってきたお父さんに、絵を見せたしょうへい。お父さんはびっくり! それは、しょうへいが描いた、でっかい7段うんこの絵でした。しょうへいは、お父さんが留守の間に何を食べたのか、話したかったのです。家族の交流をホットに描く、ユニークな絵本。

<横山さんのおすすめポイント>

互いに思い合っている家族の日常が描かれています。父の不在の間の「ごはん=うんこ」を描いた絵に、家族の間の愛があふれています。

学習指導要領「道徳」内容項目……C 家族愛、家庭生活の充実


『おかあちゃんがつくったる』

長谷川義史/作 (講談社)

<本の内容>

ぼくが欲しいものは、なんでもミシンで作ってしまうお母ちゃん。でも、ちょっとかっこわるい。ある日ぼくは……。温かい親子の物語。

<横山さんのおすすめポイント>

おとうちゃんのいない家族の中で、おかあちゃんは得意のミシンで何でもつくってくれます。各々の事情がある家庭の増える中、一生懸命生きていくことの切なさと尊さが描かれています。

学習指導要領「道徳」内容項目…… C 家族愛、家庭生活の充実


『クマと少年』

あべ弘士/作 (ブロンズ新社)

<本の内容>

アイヌの少年と子グマは、本当の兄弟のようにいつもいっしょだった。ところがある夜、アイヌの最高の神とされるクマを天に帰す儀式を前に、子グマが姿を消してしまう。お互いを想い、8年の歳月を経て再会して…。

<横山さんのおすすめポイント>

アイヌのもつ文化と北海道の自然、そして人間と動物の心の交流が描かれた作品です。失ってはいけない、私たちが大切にしてきた文化や自然が語られています。

学習指導要領「道徳」内容項目……
 C 伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度
 D 自然愛護


『ぶたにく』

大西暢夫/写真・文 (幻冬舎)

<本の内容>

鹿児島市にある知的障害施設。そこでは障害をもつ方たちが、大切に豚を育てている。豚の餌は小学校の残飯。人間が残したものを豚は食べ、10か月で出荷され、豚肉となる。その繰り返しで、我々は生きている…。

<横山さんのおすすめポイント>

野菜や米はどうやって育つのかはわかっていると思います。でも、豚肉は?と考えたとき、「いのち」と「食」を両方学ぶことにつながります。表紙の愛らしい豚の写真と裏表紙のソーセージの対比が印象的です。

学習指導要領「道徳」内容項目……
 D 生命の尊さ
 D 自然愛護


『ソーニャのめんどり』

フィービー・ウォール/作 なかがわちひろ/訳 (くもん出版)

<本の内容>

大切に世話していためんどりの一羽がいなくなってしまい悲しむソーニャに、おとうさんは静かに話し始めた。「でもね、きつねにも わけが あったのかもしれないよ」…。

<横山さんのおすすめポイント>

生きているものを慈しむことと、それを食べなくては生きていけない人間……。生命の大切さがぐるぐる回ります。

学習指導要領「道徳」内容項目……
 C 家族愛、家庭生活の充実
 D 生命の尊さ


『世界中のこどもたちが』

篠木眞/写真 新沢としひこ/詞 (ポプラ社)

<本の内容>

喜びにあふれ、美しく輝く子どもたち。世界中で紛争や搾取に翻弄されている子どもたちを忘れないでほしい…。世界中の子どもたちが子どもである幸せを生きられるように、願いをこめてつくられた写真絵本。

<横山さんのおすすめポイント>

小学校のすべての音楽教科書に掲載されている歌「世界中のこどもたちが」の言葉と、世界中の子どもたちの写真。泣いても笑っても、自分たちの存在をいとおしく思えてきます。

学習指導要領「道徳」内容項目…… D 生命の尊さ

※この本は現在品切れ、重版未定となっています。蔵書をご利用ください。


本を紹介してくれたのは…

横山眞佐子さん

横山眞佐子さん

㈱こどもの広場 代表取締役。1979年、山口県下関市に子どもの本の専門店「こどもの広場」をオープン。本の販売のかたわら、講演会や教育シンポジウム、絵本の文化を紹介する展覧会などを企画・運営している。学校の図書室を活性化し、子どもたちと本を結ぶために「本を選ぶ会 選書会」を企画・実践。下関市内の小中学校を中心に、年間で約50校を訪問し活動を続けている。1996年下関市芸術文化振興奨励賞を受賞。現在、下関市子ども・子育て審議会委員、下関市立美術館運営委員。元梅光学院幼稚園園長。子どもの本、子どものための本の翻訳もする。2013年、久留島武彦文化賞を受賞。編集・執筆・翻訳図書に、『人生ではじめて出会う絵本100』(平凡社)、『かがくする心の絵本100』(平凡社)、『ぼくのライトとたんぽぽ』(ブックグローブ社)などがある。

『小二教育技術』2018年10月号より

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