【相談募集中】挙手をする子が少ないのは、自分の授業に問題がある?

特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧

岩手県公立小学校教諭

古舘良純

挙手をする子、発表する子が少ないのは、自分の授業が悪いせい?  「みん教相談室」に寄せられたお悩みへの、岩手県公立小学校教諭・古舘良純先生からの回答をシェアします。

【相談募集中】挙手をする子が少ないのは、自分の授業に問題がある?
イラストAC

Q.発表ができる子を増やすには、どうすればいいでしょうか

学級で挙手をする子が少ない。自分の授業が悪いのかと心配である。発表ができる子を増やしたい。(おしゃれ自転車さん・30代男性)

A.「間違えてもいい」という安心感のある教室の空気をつくりましょう

何のために子供たちに「挙手」させるのでしょう。子供たちに挙手させる場面を考えてみると、いろいろなことが見えてきました。素敵な問いをありがとうございます。

「自分の授業が悪いのか」と心配されていることから、問いに対する子供たちの反応がよくないと感じていらっしゃると受け取りました。先生の発問や問いかけに対して、子供たちが「答えない」「答えようとしない」と言う場面ですね。

また、「発表ができる子を増やしたい」ということから、子供たちを積極的な人へ成長させたいという願いも伝わってきました。

そこで、私なりの回答をさせていただきます。

まず、「問いかけ」次第で、いくらでも手は挙がるようになります。

私が学ばせていただいている菊池省三先生は、 隣同士で相談をさせてから、相談した人?」と言って挙手させることがあります。「相談したかどうか」ですから、全員の手が挙がるはずです。

同じように、「考えた人」「わかろうと努力している人」のように聞けば、子供たちの手は挙がるようになります。

しかし、「答えが言える人」「わかった人」と聞けば、一気に手は挙がらないようになります。

つまり、「挙手の敷居を下げる」ことが大切なのです。

また、「授業が悪い」というよりは、「安心感を生み出しきれていない」のかもしれません。「正解主義」の教室では、「間違い」を恐れるあまり、子供たちは答えようとしません。大人だって研修で「正解」を求められたら、答えにくいですよね。

「もしかして? と思う答えがある人」「自分の考えで挑戦してみようと思う人」のように、間違えてもいいのだという教室の空気をつくりだしてから、挙手を促してみるとよいでしょう。

「発表ができる子を増やしたい」のであって、「正解が言える子を増やしたい」わけではないのだと思います。ですが、いきいきと発表し合う教室ができれば、きっと、みんなで正解にも辿りつけるはずです。そんな教室になることを祈っています。


みん教相談室では、現場をよく知る教育技術協力者の先生や、各部門の専門家の方が、教育現場で日々奮闘する相談者様のお悩みに答えてくれています。ぜひ、お気軽にご相談ください。

学校の先生に役立つ情報を毎日配信中!

クリックして最新記事をチェック!
特集
先生のための個別相談サービス【みん教相談室】相談&回答一覧

学級経営の記事一覧

雑誌『教育技術』各誌は刊行終了しました