小5社会「稲作の盛んな地域」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校教諭・長坂光一郎
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登、東京都大田区教育委員会統括指導主事・木下健太郎

小5社会「稲作の盛んな地域」指導アイデア
写真AC

目標

我が国の農業における食料生産について、生産の工程、人々の協力関係、技術の向上、輸送、価格や費用などに着目し、資料で調べてまとめ、生産者の工夫や努力を捉え、その働きを考え、食料生産を支えていることを理解できるようにするとともに、これからの農業の発展について考えようとする態度を養う。

学習の流れ (8時間扱い)

問題をつくる(2時間)

〇米の主な生産地の分布を白地図にまとめる。

〈学習問題〉
米づくりの盛んな南魚沼市の農家のⅠさんは、どのように米を生産し、私たちのもとに届けているのだろう。

〇学習問題について予想し、学習計画を立てる。

下矢印

追究する(4時間)

〇米をつくるための工夫や努力について調べる。
〇米づくりにおける人々の協力関係について調べる。
〇生産性や、米の質を高めるための工夫について調べる。
〇輸送するまでの過程や価格や費用について調べる。

下矢印

まとめる(2時間)

〇南魚沼市の米づくりに関わる人々について調べてきたことをもとに学習問題に対する考えをまとめる。
〇農家の抱える課題を捉え、生産者と消費者の立場から農業の発展について多角的に考える。

導入の工夫

南魚沼市の自然条件、気候、広大な土地や田の様子を捉えられるようにするため、ICTを活用します。

1時間目

〇私たちは主に米を食べていることを捉え、家庭から集めた米袋を活用して米の主な生産地の分布を白地図にまとめるとともに南魚沼市について知る。

2時間目

〇南魚沼市の土地の様子(ICT)とグラフを見て話し合い、学習問題をつくる。

新潟県の南魚沼市を上空から見た様子です。どのような様子でしょうか?(徐々にズームしていく)

新潟県南魚沼市上空から市内を見下ろした写真

周りは山かな。

田んぼが多いね。

高速道路の近くに大きな建物があるよ。

南魚沼市の気温と降水量のグラフ

冬に降水量が多い地域なんだね。

学習問題
米づくりの盛んな南魚沼市の農家のⅠさんは、どのように米を生産し、私たちのもとに届けているのだろう。

●農家のIさんの様子を中心に調べる学習計画を立てる。

学習問題の予想をもとに、農家のⅠさんの様子と関連付けて学習計画を立てましょう。

学習計画
・米づくりの工夫や努力
・米づくりの協力関係
・米をどのように運んでいるのか
・米づくりに取り組む人の思い

山が近いから雪解け水を使っていると思うよ。

広い土地だから機械を使っていると思うけど、何人くらいの人でやるのかな。

高速道路が近くにあるから、つくったお米はすぐに運べるのではないかな。

問題をつくる(2 /8時間)

南魚沼市の自然条件や気候、土地利用の様子などを関連付けながら学習問題を考え、学習計画を立てます。

まとめる(8/ 8時間)

農家の抱える課題克服のために、AIやIoT等を活用したスマート農業の取組を知り、日本の農業がどのように発展していくのか多角的に考えます。

多角的に考える

AIやIoT、ドローンなどを活用したスマート農業について、これまで学習してきたことと関連付けながら、生産者と消費者の立場からこれからの農業の発展について考えられるようにします。

これからの日本の農業はどのように発展していくのでしょうか。
生産者と消費者の両方の立場から自分の考えをまとめましょう。

農家の課題

■生産者

  • AIやドローンを使って解決しよう。
  • 高くてもブランド力を高めていこう。
  • 企業と協力していこう。

■消費者

  • 少し高くても安心で安全なものが食べたい。
  • みんなが健康になるものを食べたい。
  • スマート農業について知りたい。

AIやドローンを有効に活用していくことで、今までの農業の形は変わるかもしれませんが、日本の農業は持続していきます。それは生産者にも消費者にもよい影響があります。

単元づくりのポイント

自然条件を生かして米づくりをしていることを捉える際には、ICTを活用して土地の様子を捉えることや、地図帳を活用することが有効です。また、学習したことをもとに、生産者や消費者の立場に立って多角的に考え、これからの農業の発展に向けて自分の考えをまとめることも重要です。その際、生産・加工・販売を関連付けた6次産業化の動きを取り上げていくことも有効であり、AIやIoTなどの取組を取り上げることで、内容(4)「我が国の産業と情報との関わり」の学習に結び付けていくことも考えられます。


イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2020年6月号より

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