• 勉強マーク小学館ロゴ
  • facebookアイコン
  • twitterアイコン

クラスにリーダーは必要か?

2019/5/25

学級経営・特別活動を長年、研究・実践してきた稲垣孝章先生が、教育現場で見て気になったことについて、ズバリと切り込みます。

文・稲垣孝章(元・埼玉県東松山市立公立小学校校長)

熊アート
イラスト/熊アート

誰もが活躍できる「場面リーダー制」を

あるベテラン教師が、職員室に入って来るなり、次のような愚痴をこぼしました。

「私のクラスには、リーダーがいなくてクラスがまとまらないわ。クラスをまとめる優秀な子もいないし、まったく大変なのよね」

この言葉を聞いた研究熱心な若手の先生は、違和感を抱いたそうです。それは、所属する研究会で次のように指導を受けていたからです。

「小学校段階で、クラスに特定のリーダーは不要です。大切なことは、どの子にもリーダーシップを発揮できる場を設け、活躍の場を与え、支え合う集団をつくることです」

誰もが活躍できるような支持的な学級集団をつくることを基盤として、「場面リーダー制」の考え方を取り入れていくことが、今まさに求められている教育なのです。

そのグループ学習は学び合いになっているか

若い先生が理科の実験の授業をグループ学習で行っている様子を見て、気になりました。

あるグループでは、一部の子どもが実験を行い、他の子どもに指示をして、その結果を全員が同じようにメモするというものでした。一見、活発に学習しているようであっても、個々の子どもの学習は保障されていませんし、学び合いの学習にはほど遠い授業でした。

本来、グループ学習は、教師の一斉指導よりも高度な学習です。教師がしっかり指導しないと、理解の速い子が遅い子に一方的に教え込んだり、一部の子だけの学習の場となったりしてしまいます。本当の学び合いの場とするためには、教師がグループ学習のねらいや役割分担、学習の手順や方法等を明確にすることが前提となります。

スポーツ以外の学級集会を行うには?

若い先生が悩んでいました。「子どもたちが出す学級集会の議題は、ドッジボールやサッカー、リレーなどのスポーツに関するものが多く提案されます。単に教室から解放される楽しさだけではなく、子どもたちのよりよい人間関係を築く学級集会を行いたいのですが……」。

ここで問題です。

(問)
学級集会について、どのような指導をしたらよいのでしょうか。

子どもたちは、教室での教科の学習から解放された楽しさを求めるあまり、スポーツに関する集会を好んで提案します。しかし、教師が次のような様々な学級集会のよさを紹介しておくと、多様な活動を選択していくようになります。
①友達に関する集会(誕生日会等)
②お楽しみ会的な集会(ゲーム大会等)
③季節に関する集会(カルタ大会等)
④文化的な集会(イラスト大会等)
⑤発表会的な集会(係活動発表会等)


『小一~小六教育技術』2014年4月号~2016年2/3月号連載「正襟危座--伝えたい--耳に痛いかもしれないけれど、教室で大切な基礎基本」より

★小学館『みんなの教育技術』Webサイトでは小学校の先生に役立つ情報を毎日発信中★ぜひお気に入り登録して最新記事をチェックしてください!
↓↓↓
『みんなの教育技術』トップへ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連する記事

『クラス運営のヒント』の記事一覧

ふりかえりながら”寄せ””詰め”の三学期「学級仕舞い」

一学期の「学級開き」に対して、三学期は「学級仕舞い」。「学級仕舞い」で大切にしたいのは、「もう一歩の成長」のための再確認です。その再確認は、どういうものか。生活…

子どもの悩みを解き去る「教師の心」で立ち向かえ【4年3組学級経営物語23】

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。児童同士で起きたケンカトラブルで、口を閉ざす子どもたち。ケンカの解決には、ケンカ…

最高の学年末を迎えるための話し合いと掲示物のアイディア【3分動画】

2月のこの時期、「なんだが学級経営がうまくいかない」と悩んだり、「もうすぐ学年末なのにトラブルが続いている」と、焦っている先生はいませんか? そこで、本誌でもお…

【ぬまっち流】納得度の高い通知表を作成する
通知表所見は子どもに協力をお願いして納得感を高める【ぬまっち流】

三学期に入り、そろそろ通知表と向き合う時期がやってきました。ユニークな実践で知られるカリスマ教師、「ぬまっち」こと沼田晶弘先生から、子供の本音を加味し時間をかけ…

学年末に向けてやってみたいこと15のアイディア【#三行教育技術】

普段の日常を大切に過ごす? 印象的なイベントを仕掛ける? 立つ鳥跡を濁さずを意識する? 自分の強みで学校に貢献してみる? ♯三行教育技術より、学年末に意識してい…

子どもの評価と保護者の評価のギャップを使った保護者会【ぬまっち流】

子どものやる気をグングン引き出すカリスマ教師「ぬまっち」こと、沼田晶弘先生が、低学年の自主性を育む実践を紹介。
今回は、自己評価と他者評価のギャップを使った、…

小学生のケンカ仲裁:質問箱に一日平均30件の人気教師の答えとは?

インスタグラムの質問箱には、全国の先生方から一日平均30件の質問が寄せられるという、京都教育大学附属桃山小学校教諭の樋口万太郎先生に、よく聞かれる質問と、その答…

子供を見取るルーティン②~全員を見取る仕掛けと声かけの具体例~
子供を見る目を鍛える|全員を見取る仕掛けと声かけ

「子供たちを『見る』ために、毎日していること」「場面場面で気になる子の見取りとアプローチ」「子供を見る目の鍛え方 若手へのアドバイス」といったテーマで、百戦錬磨…

子どもを思う、やさしい気持ちを取り戻したい時の【♯三行教育技術】

忙しいと、子どもの心を受け止める余裕がなくなってしまうもの。でも、教師の言葉ひとつで、一喜一憂してしまうのが子どもたち。
♯三行教育技術(Twitterで【技…

ケンカ発生! 口を閉ざす子にどうする!?【4年3組学級経営物語22】

4年3組担任の新任教師・渡来勉先生……通称「トライだ先生」の学級経営ストーリー。いつもは仲良しの児童二人が大ゲンカするトラブルが発生! 教師たちは、ケンカの理由…

もっと見る