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子どもに助言をするとき、気を付けておくべきこととは?

2019/10/22

学級経営・特別活動を長年、研究・実践してきた稲垣孝章先生が、教育現場で見て気になったことについて、ズバリと切り込みます。今回は、子どもへ助言をする上で心にとめておきたいことについて解説します。

文/元・埼玉県東松山市立公立小学校校長 稲垣孝章

学級会のイメージ

5つの視点から意図を明確に

子どもへの助言のあり方が教育指導の成果を大きく左右します。授業中での一斉指導の際の助言、個別指導での助言、集団討議を行う学級会での助言、生徒指導上の問題解決に向けた助言など、教師は様々な場面で子どもたちに助言をします。その際、どのようなことに気を付けていくことが求められるのでしょうか。

例えば、学級会での教師の助言の場面について考えてみると、次のような5つの視点から具体的な助言について取り上げることができます。

Ⅰ. 何のために(目的)
Ⅱ. 誰に対して(対象)
Ⅲ. どのようなことを(内容)
Ⅳ. いつ・どこで(機会と場)
Ⅴ. どのように(方法)

Ⅰ「何のために」とは、①指示的な助言 ②再考を促す助言 ③問題解決を促す助言 ④承認激励の助言 ⑤援助補足の助言 など、目的に合わせた助言の種類が考えられます。

Ⅱ「誰に対して」とは、①学級全体 ②計画委員 ③小グループ ④個人などを特定することになります。

Ⅲ「どのようなことを」とは、①進行の軌道修正 ②提案理由の確認 ③自治的活動範囲の制限 ④生活指導上の問題 などについて取り上げることが考えられます。

Ⅳ「いつ・どこで」とは、大きくは①事前の活動 ②本時の学級会 ③事後の活動 と類別でき、細かくは決まっていることの確認や終末の評価の場面などが考えられます。

Ⅴ「どのように」とは、①学級全体に向けて口頭で ②メモを活用して ③小声で など多様な方法が考えられます。

また、学級会での助言については、大別して『①話し合いの角度(方向性) ②話し合いの進度(進行状況) ③話し合いの深度(深まり)』という三つの視点で助言をすることも考えられます。

このように教師の助言は多様ですが、大切なことは助言の意図を明確にするとともに、教師の助言によって問題や課題の解決策などについて「子ども自身が気付く」ようにすることがその中核となります。

子どもを「注意する時・ほめる時」の助言のポイント

子どもへの助言の場面として「注意する時・ほめる時」の言葉のかけ方の善し悪しは、子どもの心情に大きく影響します。以下それぞれのポイントについて簡潔に取り上げます。

(1)子どもを注意する時の三原則

即時・厳格・一貫

①何か問題行動などがあった時、すぐにその場で注意します(即時)
②例外をつくらないように注意します(厳格)
③教師の気分や状況で注意を変えないようにします(一貫)

(2)子どもをほめる時の五つの視点

根拠・内面・小事・具体・継続

①ほめた理由を明確に伝えます(根拠)
②子どもの心情を受け止めてほめます(内面)
③日常の小さなことを取り上げてほめます(小事)
④具体的なよい行為などを取り上げてほめます(具体)
⑤繰り返しほめます(継続)

最終的な助言の成果は「教師の温かな眼差しと豊かな表情・表現力」によって確かなものとなります。


『小一~小六教育技術』2014年4月号~2016年2/3月号連載「正襟危座--伝えたい--耳に痛いかもしれないけれど、教室で大切な基礎基本」より

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