小5社会「低い土地のくらし」指導アイデア

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執筆/東京都公立小学校主任教諭・杉本季穂
編集委員/文部科学省教科調査官・小倉勝登

小5社会「低い土地のくらし」指導アイデア
写真AC

目標

我が国の国土の様子について、地形に着目して地図帳などを活用して調べ、ノートなどにまとめ、国土の自然などの様子や自然条件から見て特色のある地域の人々の生活を捉え、国土の自然環境の特色やそれらと国民生活と関連付けて考え表現することを通して、我が国の国土の地理的環境の特色は国民生活と深い関わりがあることを理解できるようにする。

学習の流れ (6時間扱い)

問題をつくる(2時間)

○ 低い土地のくらしについて濃尾平野の各種資料をもとに学習問題を考え、学習計画を立てる。

〈学習問題〉
低い土地のくらしには、どのような工夫があるのだろうか。

下矢印

追究する(3時間)

○ 濃尾平野の生活の様子やくらしの工夫について調べる。
○ 濃尾平野の農業について調べる。
○ 濃尾平野の水害対策や河川と生活との関わりについて調べる。

下矢印

まとめる(1時間)

○ 濃尾平野における低い土地でのくらしの工夫についてまとめ、国土の自然環境と国民生活の関連について考える。

導入の工夫

濃尾平野の航空写真から、地形的な特徴をつかむとともに、産業や生活の様子を想起させ、その工夫や努力について疑問をもつようにします。学習問題の予想を出し合い、予想を確かめるために調べる事柄を話し合い、学習計画を立てます。

1時間目

濃尾平野の航空写真

濃尾平野の航空写真から分かることを話し合いましょう。

川の中に島があるように見える。

雨が降ったら川の水がすぐにあふれそう。

濃尾平野では、昔から数多くの水害が起こりました。写真や年表から疑問を出し合い、学習問題を考えましょう。

濃尾平野の主な災害年表

どうやって水害に備えているんだろう。

洪水になったら、どうするのだろう。

田んぼがあるけど、どんな産業が行われているのかな。

学習問題
低い土地のくらしには、どのような工夫があるのだろう。

2時間目

学習問題の予想をし、調べる計画を立てます。予想したことをもとに、学習問題や児童一人一人が疑問に思ったことを解決するにはどのようなことを調べたらいいのか、項目を立てることで、調べる見通をもつことができるようにします。

学習計画の例

① 生活の様子と工夫
② 産業などの工夫
③ 災害の対策

問題をつくる(1/6時間)

濃尾平野の航空写真と各種資料から、低い土地での暮らしの様子について疑問点を出し合い、学習問題を考えます。

まとめる(6/6時間)

濃尾平野における低い土地でのくらしの工夫についてまとめ、国土の自然環境と国民生活の関連について考えます。

まとめ方の工夫

これまでの学習を振り返り、思考ツール(X・Yチャート)に調べたことをまとめます。X・Yチャートには調べたことに項目を立てたり、解説部分を加えたりすることで、自分の考えを表現できるようにします。

児童の作品例(1)

児童の作品例(1)

児童の作品例(2)

児童の作品例(2)

調べたことを整理し、低い土地のくらしではどのような工夫が生活に生かされているかを捉え、特色ある自然環境で営まれている人々の生活を自分で表現できるようにします。

単元づくりのポイント

本単元では、濃尾平野の航空写真をもとに地形の特色を捉えることができるようにします。写真の田んぼや道路、公園、建物などから、生活と河川との密接なつながりが捉えやすいでしょう。

また、災害年表を用いて水害とたたかってきた輪中のくらしについて疑問をもつことができるようにします。単元のまとめでは、調べたことを整理したり、自然環境と人々の生活とを関連付けて考えたりすることができるように、思考ツールを用いた活動を取り入れることも考えられます。


イラスト/横井智美、栗原清

『教育技術 小五小六』2020年4/5月号より

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