地域も巻き込んだ「チーム学校」で成功させる運動会

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元東京都公立小学校校長

清水弘美

「チーム学校」の重要性が叫ばれる昨今、運動会はまさに、学校と地域が協力し合って実施する、チーム学校の実践の場とも言える行事です。管理職・各教師・保護者・地域が大いに連携を図って、運動会を成功に導きましょう。地域との連携を密にした運動会を実践してきた、東京都公立小学校校長の清水弘美先生に成功の秘訣を伺いました。

学校行事は地域とつながるチャンスです。子どもたちを中心に家族が楽しい時間を過ごすことができる、特別な行事といえるでしょう。地域の方が関心をもって見に来るような運動会をつくりたいものです。

地域と学校をつなぐのは、学校運営協議会です。地域運営学校になっていない場合はPTA組織がそれに代わることになります。

地域の方も楽しめる種目をつくる

① 地元の伝統文化や、地域に根付いた盆踊りなどを取り入れる

地域の町内会の方たちを招いて踊りを教えてもらったり、一緒に踊ったりすると、地域の方たちと子どもたちが顔見知りになり、地域の方の参加が増えます。

② 地域の保育園・幼稚園と連携した踊りを踊る

国体やオリンピック、市制○○周年など町ぐるみのイベントに関係した取り組みでキャンペーン用に使われた踊りなどを取り入れると、地域全体で盛り上がります。時には市長が顔を出してくれることもあり、地域の方たちが喜びます。

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地域の教育機関と連携する

①中学生にお手伝いを頼む

連携している中学校に頼んで、中学生に運動会運営の仕事をしてもらうこともできます。卒業生が受付などをしていると、話がはずみます。中学校の教職員ものぞきに来ます。

②保育園・幼稚園に協力してもらう

未就学児が楽しめる競技については地域の保育園・幼稚園などから意見をもらったり、道具を借りたり、手伝ってもらったりすると、関係が深まります。先方も教え子が活躍している姿を見て楽しんでいます。

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学校運営協議会の活躍の場をつくる

物品販売をする

学校運営協議会は職員ではないので、運動会の会場でジュースやお茶などの飲み物販売をしたり、おそろいのTシャツをつくって販売したりすることができます。

学校運営協議会の存在はあまり知られていないことも多いため、のぼりを立てて飲み物販売などをしてPRするとよいでしょう。

さらに、当日の様子を学校運営協議会だより等で保護者に伝えることも効果的です。

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見たくなる子どもの演技をつくる

地域の方の関心は、「騎馬戦、○○小の合戦」など、わが子が小学生だった時にもやっていたような種目にあります。

また、毎年五・六年生は集団行動を見せるなどと決まっていると、楽しみにする地域の方も出てきます。

学校運営協議会を中心に、地域を学校教育に巻き込んでいきましょう。

地域との連携を進めるには、毎年の継続と、情報発信がよいでしょう。よく知ってもらうことが大事です。

イラスト/山本郁子

『小四教育技術』2017年9月号より

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