筆算や単位の計算の理解に役立つノートの使い方とは【ノート指導2】
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中学年の算数でつまずきやすい、かけ算の筆算や単位の計算の理解に役立つノートの使い方を伝授! 「ノート指導」についてよくわかるシリーズの第2回です。
執筆/北岡隆行
目次
かけ算の筆算をわかりやすく
かけ算の筆算では、位取りを間違える子がたくさんいます。黒板に位取りの線を引いて指導しても、効果があまりでません。子どもは、とにかく速く書きたいと思って雑に書いてしまい、間違うのです。
そこで、ノートを使っての効果的な指導法を紹介しましょう。
かけ算には縦罫のノートを使います。横罫だったら、下のように90度回転させます。
約束は2つです。
①線と線の間に入る数は1つだけ。
②かける数の真下に○をつける。(答えの書き始めを意識させるため)
単位の計算もらくらくに
もう一つ、とっておきの技を紹介します。
1㎞は?m、1mLがいくつで1L……と、単位の計算は考えるだけでうんざりという子がたくさんいます。0がやたらとつくのに閉口してしまうのです。
そこで、単位の計算にうんざりしない秘伝を紹介しましょう。工夫すれば、中学生まで使えます。横罫のノートなら、90度回して見ると簡単にできます。
覚え方は簡単。パスワードを覚え、唱えるだけです。
パスワードは、長さなら右から「1・2・3」、面積は「2・4・6」、体積は「3・6・9」。
やってみましょう。
横罫のノートを90度回すと、下のようになります。
右から左へ1本横線を引きます。
右端に始まりの線を引きます。
「パスワードは1・2・3」
右端から1つめのところに区切りの線をつけます。
同様にして、2とびで1本、3とびで1本引きます。
区切り線の下に右から順番に単位を書きます。
「30㎞は?㎝」の問題なら、
30㎞ = 3000000㎝
になります。
「30㎝は?㎞」の問題なら、
30㎝ = 0.0003㎞
になります。
同じ要領で面積は「2・4・6」、体積は「3・6・9」のパスワードでできます。間にaやLを入れるとできあがり。
横罫のノートは、単位換算のときにも便利です。
イラスト/相澤るつ子
「COMPACT64 ノート指導 早わかり」より