全員が正しく速く書けるようになる視写の方法【ノート指導3】

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「視写」とは、書いてあるものを目でたしかめて、書き写すこと。単純ですが、やり方しだいでこれほど結果に違いが出るものもありません。全員が正しく速く書くためには、方法が必要です。子ども自身がめあてをもって行動できる方法を紹介します。

執筆/北岡隆行

先生の板書のスピードが速すぎて着いていけない子たち

方法❶ 全員ができるために

まず、書く箇所を確認しましょう

①「先生が読むところを見つけたら、一緒に読んでごらん。」
②「先生が読むところを指でなぞってごらん。」
③「先生が読んだところに線をひいてごらん。」

①は低学年におすすめです。確実ですが、読む箇所が多いと時間がかかります。

次に書き方の見本を見せましょう

黒板に書いて見せ、子どもに確認させます。書いている字が子どもから見えるよう、下の方はかがんで、腕を伸ばして書くことです。

見せることで、「大きなかぶ」なら、「大きい」をひらがなで書いたり、間違った書き順で書くことを防ぎます。

計算なら、左から何マスあけて、次の式との間を何マスあけるのか意識させます。

黒板に書いたものを一度消します

一度自分の頭に記憶させるのです。消すことで緊張感が生まれ、集中して見るようになります。

方法❷ 正しく書くために

ポイントは、確認しながら進めることです。

まず、「先生と一緒に書くよ」と宣言しましょう

この宣言が重要です。宣言することが、速く正しく書くための前提なのです。教師が徐々に書くスピードを上げていき、それに合わせて子どもの書く速さも上がるのですから重要です。

次に、教師が書きながら読みましょう

子どもは、教師の声を確認しながら書きます。教師の速さに合わせて書くように意識させます。

読むときには、「、」や「。」も読みます。新出漢字なら、それも言いながら書きます。

そして、子どもの書くスピードを確認しながら書きます

教師は黒板に向かって書いているのですが、同時に子どもの鉛筆の音や書く様子を気にかけます。子どもより少し速く書くのです。

教師の速さと子どもの速さに差がありすぎると、子どもはあきらめてしまいます。1人2人あきらめると、とたんに教室の空気はだらけてしまいます。ちょっとがんばれば書けると思うからこそ、やる気がでるのです。

途中で、子どもが追いついていないと感じたら、「あっ、間違えた。ていねいにていねいに。」と言って書き直し、時間の調節をしましょう。待つ余裕が大事なのです。子どもはホッとし、「安心」します。

コツをつかんできたら、徐々に、スピードアップしてください。

短期間で速くしようとするとギブアップします。

間違えたと言って、わざと書き直し、板書の時間調整をする先生

方法❷ 書く速さを高めるために

楽しみながら書かせましょう

「 先生は書き終わったら、チョークをここ(黒板の下の受け皿)に置くよ。みんなも書き終わったら、鉛筆を置こう。置いたあと、一緒に「フ〜」と言おうか。」と言います。全員同時に書き終わることが目標です。そのあと、「フ〜」を声なしで口だけ合わせるとか、変化をつけてみてください。

鉛筆を置かせるのは、教師が、できた子とできていない子を確認するためでもあります。子どもは、自分が書けたことをまわりの子に示すことにもなります。この方法は5年生の始めまで使えます。

まず、「フ〜」の合唱をします。「フ〜」の大合唱がおかしくて、笑い声が聞こえます。子どもたちは「フ〜」がしたくて、速く書こうとし、楽しみながら書きます。そのあと、実際に書きましょう。子どもは教師の書きながら読む声を頼りに、一緒に書こうとがんばります。そして、チョークと鉛筆を置く音が小さくピタッと重なり、「フ〜」の大合唱となります。

「フー」の練習をする先生と子どもたち

イラスト/相澤るつ子

「COMPACT64 ノート指導 早わかり」より

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